あらためて、ハーレーのグリップを交換します。
すり減った純正グリップを交換することにした我がスポーツスター(XL1200CX ロードスター)。
無事(?)スロットルケーブルに注油も完了したので、いよいよグリップ交換作業へと移ります。
ハーレーのグリップ交換とワイヤー給油(その2)
あらためて、手順を最初からご覧ください。
まずはワイヤーをスロットルホルダーから外す為に、アジャスターを目いっぱい緩めます。使うのは3/8インチのオープンレンチ。アジャスターナットを押さえつつロックナットを緩めるので、オープンレンチは2本必要です。まあ、普通は1本しか持ってないと思うので、もう一本はモンキーレンチで代用します。
僕のオススメはなんといってもBAHCO(バーコ)です。ガタが少なく、ヘタなオープンレンチよりよっぽどしっかりナットを回せます。
まずはロックナットを緩めます。本当はもう一本のレンチでアジャスターナットを押さえながら回すのですが、そうしていないのは片手でカメラ(スマホ)を持っているからです。(あしからず)
次にスイッチボックスを開けます。上下二か所のトルクスナットを緩めれば外れます。こっちが上側。
こっちが下側。
使うのはT25のトルクスレンチです。
外れました。
スロットルホルダー(スロットルスリーブ)にワイヤーの先に「タイコ」と呼ばれる筒状のものがハマっているのが見えますね。
ケーブルを緩めておいて、タイコを外側から押し出すと外れます。棒状のものなら何でもいいのですが、細いヘックスレンチがしっかりと剛性があって使いやすいです。
外すとこんな感じ。国産車のワイヤーは先端にタイコが固定されているものが多いと思いますが、ハーレーのワイヤーははめ込み式です。固定式と違ってワイヤーが自由に動くのでホルダーから外しやすいですが、、、、
ポロっと外れるので、気を付けないと紛失しそうです。ケーブルを外したらひとまずタイコだけ別に保管しておいた方がいいかもしれません。失くした方は、北川商会さんで売っているようです。http://www.kitagawa-s.com/
無事外れました。
続いてクラッチ側のグリップを外します。
クラッチ側のグリップを交換するのに、レバーを外す必要はありませんが、今回はクラッチワイヤーに注油するために一度外しました。
クラッチレバーを交換するには、クラッチワイヤーのアジャスターを緩めて遊びを最大にしたあと、レバーのピンを抜いて外します。
その方法はこちらに詳しく書いたので、よかったらご覧ください↓↓↓
スポーツスターのレバー交換。『サンダンス フェザータッチパワーレバー』その②
ゴム製のグリップを外す場合、ハンドルとグリップとのあいだにドライバーなどを刺し込み、出来た隙間に浸透潤滑剤(CRC-556など)を吹き込んでから、ドライバーをぐりぐりやると外れる・・・らしいです。
らしい、と書いたのは僕自身はやったことがないから。(多分。記憶がないだけ?)。グリップを再利用しないのならカッターで切ってしまえばいいからです。
というわけで、カッターでグリップを切れば、いとも簡単に外れ・・・はずれ・・・ない。このグリップ。どうやらスイッチボックスで固定されている様子。
しかたないので、こちらもスイッチボックスをばらします。ブレーキ側と同じく、上下2か所のトルクスねじ(T25)を緩めて外します。上側はココ。
下側はここのネジです。
外れました。こんな風に、グリップのつば(?)の部分がスイッチボックスの溝にはまってました。
このタイミングでケーブルにオイルを刺しました。(前回記事参照)
クラッチワイヤーにも。
いよいよ新しいグリップをはめます。トランプサイクル製の「T-Grip」です。
左右同じように見えますが、穴の大きさが違います。穴の大きい方がアクセル側。スロットルスリーブが入るからです。お間違えないように(間違えないか・・・)。
アクセル側のハンドルには、スロットルスリーブがスムーズに回るように潤滑剤を塗布します。ここも何を塗るかについては諸派あるようです(何も塗布しない方が良い、という説もあり。)。今回はべとつかず、ゴミを呼びにくい速乾性潤滑剤ということで「ドライファストルブ」を塗ってみました。
スロットルスリーブがハマる部分のハンドルに、ドライファストルブを塗布します。さらっとした液体ですが、すぐに乾き、乾くと白い粉末のようなもの(これがフッ素なんでしょうね。)が残ります。
ハンドルにスロットルスリーブを刺し込み、アクセルワイヤーをつなぎます。アクセルワイヤーのケーブルが露出している部分とタイコにはグリス(今回はリチウムグリスを使いました)をたっぷりと塗っておきます。(ケーブルがサビないようにするため)
ワイヤーをひっぱりながらタイコをスリーブの穴にはめ込みます。ここでも極細のL字レンチが活躍。
無事ケーブルが着きました。
いよいよグリップをはめます。接着には「グリップの接着にはこれが一押し!」という噂の(?)「コニシボンド ウルトラ多用途 SU」を使います。それとパーツクリーナーを準備。
パーツクリーナーはほんとうは「遅乾性」(乾きが遅いタイプ)がいいらしいですけれど、まあ普通の(中乾性)でも問題ありません。
グリップをはめやすくするため、内側にパーツクリーナーを吹きます。ちなみに浸透潤滑剤はNGです。(乾かず油分が残るので。それにゴムを傷める可能性もあります。まあパーツクリーナーもゴムを傷める可能性がありますが、すぐ乾くからほとんど問題はないんでしょうね。)
スロットルスリーブにボンドを塗ります。前面に塗る必要はなく、グリップ幅の1/2~1/3位の長さに2,3本塗れば十分。塗りすぎるとはみ出して面倒なことになります。(なりました。涙)
グリップを押し込みます。パーツクリーナーを使っていれば簡単に押し込めるはずですが、固い場合はグリップエンドをハンマー(できればゴム製ハンマーやプラスチック製ハンバーが最適)で叩きながら入れるときれいに入ります。
グリップのツバとスイッチボックスをの間には1~1.5mmの隙間が必要です。くっつくとスロットルの抵抗になります。また、ボンドのはみだしにも注意!(僕ははみ出ました。涙)
クラッチ側も同様にグリップを刺し込みます。このトランプ製グリップは「Trump」のロゴが入っていてカッコイイ!!のですが、ねじれたりするとカッコ悪いので要注意です。
アクセル側はこんな感じ。レバーの「SUNDACE」と「Trump」のダブルネームです。(笑)
というわけで、アクセルワイヤーのタイコをつなぐのに少々苦労しましたが、無事ケーブルへの注油とグリップの交換を行うことが出来ました。
いかがでしょうか?カッコよくありません!?(親ばか)
これで無事完了!・・・ではないんだなあ。
ワイヤーケーブルの遊び調整が残っています。
その話は・・・次回へ続きます。↓↓↓
ハーレーのアクセルワイヤーのあそび調整