前回からのつづきです。
他のハーレーとは違い、プライマリーオイルとギアオイルを兼用しているスポーツスターのトランスオイル。
これまではパインバレーのプラチナオイルを使っていたのですが、今回、違うオイルを試してみることにしました。
スポーツスターのトランスオイルには、一体どういうオイルを選ぶのが良いのか?
自分なりに検証した結果、今回選んだのは、アメリカの老舗オイル、ベルレイのトランスミッションオイルでした。
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価格:2,600円 |
早速トランスオイルオイルを交換
というわけで早速注文。交換してみることにしました。
スポーツスターのプライマリーオイル交換は前回詳しく書いたのでそちらをご覧ください。
↓↓↓
スポーツスターのプライマリーオイル交換に初挑戦!・・したけど。
スポーツスターのクラッチ調整(プライマリーオイル交換の続き)
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ただし、今回は前回とちょっと違う方法でプライマリーオイルを交換してみました。
古いオイルを抜くところまでは前回と同じです。

ベルレイのスポーツトランスミッションフルードです。「BELRAY」のラベルがカッコイイですね、それだけでテンション上がります。(笑)
近所をひとっ走りしてオイルを温めておきます・・・なのですが、どのぐらい走ればいいんでしょうね。エンジンオイルはすぐ温まりますが、プライマリーオイルは燃焼室周りには流れないので、少し時間がかかるかもしれません。
(天気がよかったので30分ぐらい走っちゃいました。)

プライマリーケースの下にあるこのドレンボルトからオイルを抜きます。

ドレンボルトのサイズは5/8インチ。オープンではなく、メガネレンチの側を使いましょう。ボルトが上向きにねじ込まれているので、回す方向を間違えないように。(間違って締め込んでネジ山をつぶしてしまうと、最悪エンジンを降ろすことになりますから。)

出来るだけ古いオイルが抜けるように、ゆっくり時間を掛けて・・・と思っていたのですが、あっという間に抜けました。思ったよりオイルがサラサラになっています。うーん、もうちょっと早めに交換した方が良かったのかもしれません。(ちなみに前回交換から約8か月。走行距離は4350kmです。)

抜いたオイルはいきなりオイルパックリに吸わせず、一旦バットに受けます。使用後のオイルを観察するためです。それで何か分かるのか?と言われると困るのですが(笑)。でも金属の破片なんかが見つからないとも限りませんからね。

触ってみても、かなりサラサラしてます。かき混ぜるとこんな風にマーブル模様が。水が入って乳化しているのか、細かい金属粉が入っているからなのか。あるいは両方かもしれません。

ちなみにこれは以前入れていたツインパワーのトランスオイルを抜いたとき。約10か月、6000kmちょい使用後。赤いオイルなので金属粉が良く見えました。抜いたオイルでエンジンの調子を測るという意味では同じオイルを使い続けた方がいいんでしょうね。

観察が終わったら”オイルパックリ”にオイルを捨てます。(このあとトレーをキレイにするのが面倒なんですけどね。)

ドレンボルトマグネットについた鉄粉はこんな感じ。前回よりは少ない気がします。

ドレンボルトのOリングは潰れておらず、まだ弾力もあって再利用可能そうな感じでしたが、せっかく買っておいたのでケチらず交換します。ちなみに僕はシールテープは巻きません。
今回は違う方法でオイルを注入
オイルを抜いて、ドレンボルトを元通り締めたら(締めすぎ注意!)、新しいオイルを入れるのですが、ここで前回とは違う方法をとりました。
本来の方法はプライマリーケースのダービーカバーをあけ、そこからオイルを注入する、というものです。

こんな専用のジョウゴを使ってオイルを入れます。牛乳パックなどを使って代用もできますが、片手で紙パックを支えながらオイルを注ぐのは意外と大変。専用品がネットで安く売ってますから、一個持っておくことをお勧めします。
この方法のメリットは正しくオイル量をはかれること(クラッチスプリングの下端まで入れます)。
デメリットは面倒なことです。
ダービーカバーを外すためには、まずステップを支えるステーを外す必要があります。そして、サイドスタンドで支えた状態ではオイルが漏れてしまうため、車体を垂直にしてオイルを入れる必要があり、そのためにはジャッキで車体を支えなければいけません。
(詳しくは以前の記事をご参照ください↓↓↓)
文字で書けば簡単ですが、なかなか大変です。
そこで、もっと簡単にオイルを入れる方法があります。
それはインスペクションカバーを開けてそこからプライマリーオイルを注入する、という方法です。

ここがインスペクションカバー。本来はプライマリーチェーンの張り具合を確認するための窓です。
この方法なら、オイル交換の際はインスペクションカバーを外すだけ。
ダービーカバーも、ステップも外す必要はありません。
さらに、車体を垂直にする必要が無いので、ジャッキアップの必要も無いのです(車体を垂直にするのは、車体が傾いているとダービーカバーを外した時にオイルが漏れるため)。
非常に楽ちんです。
ただし、入れたオイル量が適正かどうかをはかることが出来ません。
じゃあどうするか、というと、とにかく規定量=1クォート(約946ミリリットル)を入れてOKとするのです。
古いオイルが残っていたりすると、オイルが多すぎることになるのですが、これで実用上は問題がないのか、WEBでは良く紹介されていますし、バイク屋さんでもこうやっているところがあるようです。
特に僕の場合、バイクを停めている場所がすこし傾斜しているので、ジャッキ上げても完全には車体が垂直にならないので、ダービーカバーを開けてもどこまで正確に油量を量れているかわからない?という問題もあります。
とにかく、今回はこの方法でやってみることにしました。

インスペクションカバーを外します。使うのは5/32インチの六角レンチ。

小さな差し込み穴なので、なめてしまわないよう、奥までしっかり差し込んで回します。(本当は右手で工具を押さえます。)

カバーを外すと中にガスケットが入っています。

ガスケットを外すとプライマリーチェーンが見えます。(初めて見ました)

ガスケットは新しいものに替えます。(1ヶ月前にプライマリーチェーンの点検で換えてもらったばかりなんですが。

ハーレー向きのオイルには1クォート入りのものも多いのですが、BELRAYは1リットル入り。およそ44ミリリットルほど多いので、測って減らします。

約50ml弱抜きました。
さて、1クォートに減らしたオイルをそそぎます。
ここでトラブル発生
ここでお約束のトラブル発生。こんな簡単な作業でもやらかします。私。

インスペクションカバーの穴へじょうごを突っ込み、オイルを注ぎます。ところがこのじょうご。オイルを注ぎやすいように入り口が大きく開いています。そのため、注ぎ口部分はほぼ水平に近い状態。そのことに気づかず、勢いよくオイルを注いだところ、粘度が高いためオイルがが逆流し、少しこぼれてしまいました。

こんな形なので。

せっかく計量したのに・・・。しかたないので抜いたオイルを継ぎ足して注ぎます。なにをやっているのやら。(涙)
ともあれ、なんとか交換作業を終えました。
エンジンを始動。すると、ものすごくエンジン音が静かです。
おお!これは!!!
・・・あ。
耳にイヤホンを付けたままだったのを思い出しました。(バカ。)
ともあれ、試乗。
あらためてエンジン音を確認すると、やはり少し静かになった感じがします。音量的にもそうですが、ノイズが減ったようで、音が低く感じます。
早速試乗。街中から高速道路まで、およそ1時間ほど走り回りました。
音はやや静かになりました。ただノイズが減ったからか、プライマリーチェーンの回る”シャーッ”という音が耳に着くようになった気がします。(気のせい?)
ニュートラルから一速にいれるときの”ガチャン!”という音は相変わらずですが、すこし角がとれたような感じ。”ガチャン!” が ”ガコン!”になりました。(分かるかなあ~。)
エンジンの回転はすこし滑らかになったような気がします。
シフトアップの感触はあまり変わりませんが、シフトダウンするときの感触は良くなりました。(いちど二速で走っている時に間違えて踏んでシフトダウンしてしまい、びっくり。)
あと、ニュートラルを出しやすくなりました。
結論として、すごく良くなったかというと、そう大きくは変わりません。ただ、あらゆる部分が少しづつ良くなった感じがします。もっとも、使い古したオイルと新しいオイルですから、当然と言えば当然ですが。
もちろん、新しいオイルがなじむにはもう少し距離が必要でしょう。
今後もう少し乗って、感じることがあれば、またレポートしたいと思います。
コメント
はじめまして、西山と申します。
スポーツスターのトランスオイル選択のためネットで検索していたところたどり着きました。
緻密な考察素晴らしいですね、うん、うんと頷きながら見させていただきました。
私自身、車バイクの整備を生業としていますが緻密ではないので勉強になります。
私の愛車は07年のXL1200です。走行距離8万キロでオーバーホール(腰上)&カム交換、インジェクションセッティング等で今でも楽しく乗っています。
何か情報等共有できれば楽しいですね。 ありがとうございました。
西山さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
プロの方ですか。お恥ずかしい限りですが、面白がって読んで頂ければ幸いです。
(おかしなことを書いてましたらどうぞ教えて下さい。)
良かったらまた覗きに来てください。今後ともよろしくお願いします。