関東のバイク乗りの聖地 箱根にできたバイク乗りのパラダイス
先日、ネットを見ていたら、
「日本で初めてのバイカーのための楽園がオープンします」という文字が。
どうやらバイク乗りの為の「カフェ」あるいは「ドライブイン」のようなのですが、
「バイカーの為の楽園」
「バイカーのコミュニティを提供」
などと、ずいぶんと大仰な文言が並びます。
HPにならぶスタッフも、何やらすごそうな人たちが並んでいます。
が、いまひとつどういう施設なのかがわかり辛い。
HPの写真を見る限り、すごくしゃれた建物ですし、立地も良い。
けれど「バイカーの為の楽園」とは?
普通のカフェと何が違うのか?
これはちょっと覗いてみたい。そう思って、久々に箱根を目指しました。
霧の中に現れたのは広大な有料!?駐車場
それは1号線の箱根峠から、伊豆スカイラインを目指す20号線の途中にありました。
ちょうど湯河原パークウエイへの入り口の目の前です。
箱根峠から南下してくると、対向車線側なのでUターン。
同じく「バイカーの楽園」を目指していると思われるバイクに、後ろからついていくようにして駐車場へ向かいます。
「バイカーズパラダイス」の看板が見えたものの、今日は霧が深く、まだ建物の全容は見えてきません。
まず駐車場へはいるところで驚きました。
なんと、駐車料金がかかります(500円 /一日)。
ドライブインやコーヒーショップで、駐車料金がかかる店というのはあまり聞いたことがありません。
しかも「出入り自由」とあります。え?どうゆうこと??
さらに、クルマは2000円/一日です。
こんな山の上で、(丸1日とはいえ)2000円もとる駐車場は、こちらもあまり聞いたことがありません。それだけバイクに特化した施設、という意思表示なんでしょうか。
駐車場の入り口には大きなゲートがあるものの、料金を徴収されることもなく、そのまま中へと進みます。
中に入ると広大な駐車場、というか、ただのだだっ広い土地 (笑) が広がっています。
これなら数十台、いや、数百台のマスツーリングでも問題なしです。
高い天井、凝ったレイアウトのテーブル、壁にはアート。凄すぎてくつろげない? くつろぎの空間
全ての壁がガラス張りの巨大な建物は、とってもモダンで、それでいてどこか古い建物を連想させる不思議な作りです。
後から分かったのですが、どこか懐かしい雰囲気のある建物なのは、以前ココにあった古いドライブイン(「ドライブイン湯河原峠」)をそのまま生かしてリノベーションしているからなんですね。
店内に入ると、驚くほど広い空間が広がります。
様々な形をした椅子とテーブル、ソファー、ハンモック(!)そして何台ものプレミアムバイクが展示されているのが目に入ります。
・・・が、ここがどういう施設か、この段階でも今一つ理解が出来ず、入ったはいいけど、どうしていいのかわかりません。
中央付近にホテルのロビーのようなカウンターがあり、美しい女性が二人。
おとずれたライダーとなにやら会話をしています。
とにかくそこへ行けばいいのでしょう。
僕に向かってニッコリと笑みを浮かべている女性。
女性:「こんにちは。」
僕:「えーっと。・・・どうすればいいんでしょうか?」(笑)
まずはここで「施設運営協力費」としての駐車場代(バイク:¥500)を支払います。
するとリストバンド(紙製)をくれます。これでその日一日、何度でもこの施設を利用する事が出来ます。
更に、今はオープニングキャンペーンのサービスでドリンクが一杯無料で提供されます。(~8/31まで)
メニューはこだわりのコーヒー(ホット&アイス)、インド産の手摘み葉を使った紅茶など。
カフェラテなどは対象外ですが、差額を支払えばOKです。
(※9月からはフードサービスも始まるらしいのですが、今はドリンクのみ。)
まあ、平たく言ってしまえば、500円支払ってワンドリンクをオーダーすれば、駐車場代も含めてこの施設を利用できます、ということらしいです。(キャンペーン期間中のみ)
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僕はホットコーヒーをオーダー。チケットを渡され、奥のカウンターへと進みます。
ここでコーヒーを受け取り、席へ。
ただ、これだけあると(200席!)どこへ座っていいのか悩みます。
けれど、座ってしまえば、実に落ち着く、素敵な空間です。
美味しいコーヒーをいただきながら、ちょっと店内を散策します。
どこもかしこも凝った内装。面白い座席レイアウト、そして、あちこちに興味深いカスタムバイクやプレミアバイクが展示されています。
外壁は全てガラス張りなので、箱根の外の風景が中から一望できます。(今日は深い霧ですが。)
外にならんだ来場者のバイクも、まるで店のディスプレイの一部のようです。
***
一通り店内を見終えて、再度座りなおしてコーヒーを飲んでいると、ひとりの男性が話しかけてきました。
どうやらこの店のスタッフのお一人のようです。
「バイカー同士のコミュニケーションの場としてここを作ったんです。でもまだまだコンテンツがそろっていません。」
「食事の提供もそうですが、各バイクメーカーやショップが集まって展示するようなイベントも行いたい」
「最新バイクのレンタルサービスも始めます。1時間¥3000で最新のバイクを試乗できます」
「いずれはバンドのコンサートなんかもやる予定です」
要するに、”まだやっと箱ができたばっかり”、ということのようですね。
これからの”パラダイス”に大いに期待!
立地は最高!(ここは国立公園の中らしいです。)、建物内も素晴らしい空間が広がっています。カスタムバイクが並び、バイク雑誌なんかもそろっていて、しかも出入り自由となれば、ライダーなら何時間でも居られそうです。
屋外ではケータリングも始まるそう。いろいろな料理が楽しめるようになりそうです。
ここでツーリングの待ち合わせをし、伊豆を走った後、再びここへ来て解散、というのもアリ。朝はなんと7:00からオープン(平日は9:00)していますから、”朝練” でも立ち寄りOKです。
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ひとつ気になる点があるとすれば、やっぱり駐車場代でしょうか。
これだけの施設、しかも出入り自由なのですから、500円位は支払っても全然問題ないとは思いますが、ライバル(?)になりそうな大観山展望台は駐車無料ですから「そっちでいいよね」という人もいるだろうと思います。
如何にライダーを引き付けるコンテンツを提供できるか、そして、コンセプト通り、ライダー同士のコミュニケーションの場となりうるのか、というところがこの場所の成功のカギとなりそうです。
コミュニケーションの場だとすれば、雨や冬の雪の季節でも気軽に集まれるよう、もう少し四輪の駐車場代を安くしてもいいんじゃないでしょうか。
でも期待が膨らむ施設ですね。
追伸
立ち寄ったら、ぜひトイレを使ってみてください。おしゃれでびっくりする事間違いなし。
僕が入った時は、たまたま僕一人だったので、「本当にココで用を足していいの?」って悩みましたから。(笑)
2輪/3輪 500円(1台/1日)
普通4輪 2000円(1台/1日)
※施設ご利用1500円以上で割引制度があります。
楽しいからって伊豆スカで事故を起こして「二輪通行禁止!」なんてならないように。みなさん、飛ばし過ぎにはくれぐれも注意しましょうね。(自戒の意味も込めて。)