バイクカバーを二重に被せる
残念ながらバイクを屋外駐車せざるを得ない僕は、バイクカバーを二重に被せています。
これだけでも結構汚れ方が違ってくるからです。(↓以前書いた記事です。)
二重にかぶせたバイクカバーのうち、上に被せているのは、上記記事でも紹介したユニカー工業の「完全防水レインプロテクト」です。
”完全防水”を謳うだけに気密性の高い生地で、定期的にカバーをとらないと内部が蒸れる、という欠点はありますが、雨水の浸水を防ぐ、という点においては、おそらくこれ以上の製品はないだろう、と思います。
耐熱のカバーが理想だけれど・・・
一方、下に被せているバイクカバーは、今となってはメーカーも覚えていないのですが、随分昔に買ったもので、おそらくもう20年近くは使っていると思います。
たしか「コンパクトに収納でき、ツーリングに持っていくことも出来る」といううたい文句の商品だったと思います。非常に薄い生地で、防水性は殆ど期待できないものの、軽くて小さく折りたためます。
以前の転倒(駐車中に倒された)で破れ、使っているうちにその穴が広がってしまい、今となってはあちこちビリビリになってしまっていますが、それでも使い続けています。
なぜ、ボロボロになってまでこのカバーを使い続けているか、というと、このカバー、エンジンがカンカンに熱い状態で被せても全く溶けない、という利点があるからです。
一般的なバイクカバーは、生地の厚みや縫製などに違いがあても、ほとんどの商品はポリエステル製の生地で出来ています。それゆえに熱には弱く、熱い状態のエンジンやマフラーに触れると、簡単に溶けてしまいます。
(ちなみに、バイクカバーの商品説明でよく目にする「オックス生地」というのは、材質ではなく、布の織り方の事を表すんだそうです。)
このバイクカバーの材質はわからないのですが、布にシルバーコーティングしたような感触で、一般的なバイクカバーとは明らかに違う材質です。
耐熱でなくても、ちゃんとバイクのエンジンが冷えてからカバーを掛ければいいのですが(本来はその方が、バイク自体にもダメージが少ない)、ハーレーのエンジンなど非常に高温になっているので、なかなか冷えません。雨が降りそうな(あるいは降っている)時など、出来るだけ早くカバーをかけてしまいたい時もあります。
なので、エンジンが熱いときに掛けても溶けないバイクカバーを探していたのですが、これがなかなか見つからないのです。
「耐熱」を謳っているカバーは時々見かけますが、よくよく調べると、耐熱ではなく「防炎/難燃」(=溶けないわけではなく、火をつけても燃え広がらないもの。放火には有効。)だったり、単に「太陽の熱からバイクを守ります」程度の意味だったりします。
エンジンやマフラーなど、高温になるパーツが触れる部分にだけ、耐熱性の布を内側に貼りつけたバイクカバーもあります。これは一応耐熱ですが、ハーレーのようにエンジンが大きく、マフラーが張り出した商品だと、ちゃんと耐熱の部分でカバーされるのか、いまひとつ不安です。被せる時に耐熱じゃない部分に触れる可能性もあります。
(以前は裏面全体が耐熱素材で覆われている製品もあったのですが、最近見かけませんね。)
僕が調べた限りにおいて、明確に耐熱(エンジンが熱いときに掛けても溶けない)を謳っているバイクカバーは、レイト商会の「匠」シリーズとコミネ のバイクカバーぐらいだと思います。
ただし、「匠」シリーズは非常に高価。コミネのほうは耐久性の評価が今一つのようです。
レイト商会の「匠」シリーズはいいんだけれど・・・
レイト商会の「匠」シリーズはとてもよく考えられた製品で、物自体はとてもよさそうです。が、バイクカバーというのはしょせん消耗品なので、ここまで高い製品を買うのはちょっと・・・と躊躇してしまいます。
そこで目をつけたのが、同じレイト商会のインナーカバーです。
現行の「匠」シリーズ(バージョン2)は、インナーとアウターの二重構造になっていますが、以前のシリーズはインナーとアウターが分かれており、それぞれ別売りでした。
このインナーの方は、ソフトで車体を傷つけず、エンジンの熱でも溶けない素材を使っています。その代り、防水機能は全くありませんが、インナーとして使うのであれば問題ありません。
これなら僕が求めるインナーカバーの条件を満たせそうです。
現行品の表裏一体型のほうが、カバーをかぶせる作業が一度で済むので便利だと思いますが、風雨や紫外線にさらされるアウター側はどうしても寿命が短くなります。インナーとアウターが別々なら、傷んだアウターだけを買い替える事が出来ます。
また、アウターだけ別の会社の製品(僕の場合は前述のレインプロテクト)を選ぶことも出来ます。
なかなか手が出なかったのは・・・
実はこのレイト商会のインナーカバー。もう何年も前から買おう買おうと狙っていたのですが、価格が高いので、なかなか手が出ませんでした。
ハーレースポーツスターに合う「3L」タイプで、参考価格 ¥11,000。これだけでも防水性を持たないインナーカバーとしては非常に高価ですが、この商品、店頭でもネットでも、ほとんど値引き販売しているのを見かけません。
バイクカバーというと、ネットでも量販店でも、2割引き、3割引きはあたりまえ。セールになれば半額近くで販売されている事も珍しくはありません。
実際、同じレイト商会の「匠」でも、店頭の通常価格で2割程度の値引きはされています。
ところがこの「インナーカバー」は値引き販売されているのを殆ど見かけないのです。
もともと、このインナーカバーは、匠シリーズのバイクカバー(アウター)の”オプション”的な商品なので、値引きして売る商品ではなかったのかもしれません。
「まあ、あわてて買わないといけないものでもないし。そのうち安くなるかも。」
と思ってずっと様子見していたのですが、「匠」シリーズがバージョン2になった為か、最近であまり売っているのを見かけなくなりました。
ハーレー向けのサイズ(=アメリカン3L)なんて、そもそも生産数自体少ないかもしれず、うかうかしてると本当手に入らなくなるかもしれません。
ということで、これを機に購入に踏み切りました。
(某バイク用品店で在庫品を見つけて購入。値引きはゼロでした。(T_T) )
匠 インナーカバー
それにしても真っ黒のカバーっていうのは、前後がわかりづらく、想像以上に掛けずらいですね。このカバーも取っ手やワイヤーロック用の穴の周りに色を付けて前後がわかるようになってはいますが、それでも中心の位置などがわからないので、後ろの中心にも目印がほしいところです。
思った以上に「布」なカバーですが、柔らかいので車体に細かい傷をつける心配もなく、当然熱で溶ける心配もなさそうです。あとはどのくらい耐久性があるか。たぶんダメになっても次はもう買えないと思うので、できるだけ長持ちしてほしいところです。