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スポーツスター 車検対応マフラーの実力は?(その3)

あらためて DLIVEマフラーインプレッション

DLIVEマフラー

無事、DLIVEマフラーが装着された我がスポーツスター(XL1200CX ロードスター)。

週末を待って、お山を走ってきました。

更に翌週には、毎年この時期恒例の伊豆一周ツーリングでガッツリワインディングを走りました。

果たして、車検対応マフラーの実力や如何に!?

カラーズインターナショナル

DLIVEマフラーを発売する「カラーズインターナショナル」は全日本ロード選手権などで活躍したライダー 新 辰朗(あらた たつろう)氏が代表を務める会社。

「STRIKER」シリーズのマフラーをはじめとするバイクパーツを製造販売しています。

当然、国産ロードバイク、特にスーパースポーツ向けのパーツが中心なのですが、そんなカラーズインターナショナルが発売するハーレーダビッドソン専用パーツのブランドが『DLIVE』なのです。

でもなんでレース屋さんがハーレー用パーツのブランドを??

そこはわからないのですが、きっと社内にハーレー好きがいたんだろう、、、と思います。

ハーレーどっぷりの世界とは少し異なる、スーパースポーツ用アフターパーツ作成のノウハウを生かしたパーツづくりが魅力なんじゃないかな、と思います。

DLIVEの「スポーツライン」と「ストリートライン」

DLIVEマフラーには「チタン」「ブラック」があります。この二つ、色だけでなく素材が少し違います。

チタンはエキパイもサイレンサーも「チタン」なのに対し、ブラックは「チタンエキパイ」+「ステンレスサイレンサー」の構成になっています。なので、ブラックの方が少し重く(チタン3.4kg ブラック 5.3kg)、価格も違います(チタン ¥162,000 ブラック¥172,000 いずれも税別)。

ひょっとすると、チタンのサイレンサーは塗装出来ないのかもしれません。(理由はわかりませんが。)

更に気を付けないといけないのが、DLIVEマフラーには車検対応の「ストリートライン」の他に、車検非対応の「スポーツライン」のマフラーもある、ということ。

ストリートラインが 近接騒音:92~94db なのに対し、スポーツラインは 97db とやや排気音が大きく、重量は、ストリートラインが3.4kgなのに対し、スポーツラインは2.8kgと軽くなっています。外観に違いはないので、内部構造が違うのか、あるいはスポーツラインには触媒が入っていないのかもしれません。

通販やオークションサイトでたまに「おっ!!安!」と思うDLIVEマフラーが出品されていたりしますが、よくよく見ると車検非対応のスポーツラインだったりしますので、注意が必要です。(一度間違えて入札しそうになったのは僕ですが。笑)

DLIVEマフラー

ノーマルより静か(?)な排気音

ではあらためて、DLIVEマフラーのインプレッションを書いてみたいと思います。

エンジンスタート。

まずは排気音ですが、アイドリングでの音量はノーマルと大差ありません。

ただし音質は変わります。ノーマルよりやや低く太い感じ。高い音が抑えられているので、落ち着いたというか、かえってノーマルより静かに感じるかもしれません。

クラッチをつないでスタート。

おお!軽い!

発進だけでも軽くなったことを実感できます。スルスルっと車速が伸びます。

交差点を曲がるとさらにはっきりと軽さを感じます。

ノーマルマフラーに比べ、10kg以上軽くなっているとはいえ、そもそも車体重量が250kgを超えるバイクですから、体感できるかな?と思っていたのです、明らかに違います。

大げさに言えばリッターバークがナナハンになったかのようです。

(大げさに言えば、ですよ。でもね、いつも乗っている自分の愛車ですから、そのくらいの大きな違いに感じるんです。)

低速トルクはやや細い感じ

冷静になってあらためて観察してみると、3000回転以下のトルクはノーマルより少し細くなっているんじゃないか、という気もします。ただ、それを車体の軽さで補って加速している、という感じです。音がジェントルになり、エンジンの回転もスムーズになっているので、そう感じるだけかもしれません。

また、トルクの谷というか、一瞬車速の伸びが止まるような感じがあります(2500回転前後)。ただ、これはノーマルマフラーの時からありました。

僕のバイクはFP3でインジェクションマップを変えている(FP3に用意されている「ノーマル吸排気用」のマップ)ので、その影響かもしれません。あるいは僕のスポーツスターの個体の問題かもしれません。

DLIVEマフラーでトルクの谷が深くなった、というよりは、吹け上りが早くなったので、余計に気になるようになった、という感じです。

この辺は、将来、本格的なインジェクションチューニングを受けてみてどうなるか試してみたいなあ、と思っています。(その前にエアクリーナー換えないと、かな。)

3000回転からはまるでマルチエンジン

3000回転から上はスムーズに吹け上ります。振動が少なく、素早く回転が上がり、まるでマルチエンジンのバイクに乗っているかのようです。明らかにノーマルマフラーのフィーリングとは違います。

もうこの辺りになると、エンジンの排気音は全く聞こえません。

これ、本当にハーレーなのか? そう思います。

ワインディングが楽しい!!!

先日、仲間と伊豆半島を一周してきました。

海沿いの小さく曲がりくねった道や、ターンパイク、伊豆スカイラインも走ってきました。

こういう道になると、もうノーマルとはまったくフィーリングが違います。

同行の仲間はそれなりに飛ばす(みんないい大人なのでむちゃな飛ばし方はしません。まあ常識的な範囲内?での話です)のですが、いままではロードスターで付いていくのが結構つらかったのが、今回はそこそこついていくことが出来ました。

ノーマルでもかなりいいペースで走ることが出来るのですが、だんだんスピードが上がってくると、ブレーキングや加速時、旋回の初期などで車体の重さを感じるようになってきて、”どこかで破綻するんじゃないか?” という不安感が頭をもたげてきます。

なんというか、「ごまかしが利かなくなってくる」感じがするのです。

これはあくまでも僕の個人的な感想です。「俺はロードスターを国産スポーツ並みに速く走らせることが出来る。」「速く走らせられないのはお前が下手なだけだろう」というご意見もあることでしょう。僕自身、決して上手いライダーではないことは十分自覚しております。ロードスターはうまい人が乗れば速いバイクですが、下手なライダーでも峠を速く走れるという類のバイクではない・・・と思います。

それがDLIVEマフラーだと、軽量化が効いて、すべての動作が軽くなり、ブレーキング時にしても旋回中にしても不安感がかなり小さくなります。

特に路面が荒れていたり、Rの小さなコーナーが連続するような峠で違いを大きく感じます。

いままで恐々走っていた道が快走路に変わります。

とにかく楽しい!! です。

このマフラーで運動性能が上がるのは、10kg以上の軽量化が効いているからだと思います。しかも単に軽くなっただけでなく「マスの集中」も効いている気がします。ノーマルのマフラーは車体のかなり後方まで長く伸び、かつ、二本出しのマフラーは車体の右側にのみ集中しています。これに対し、DLIVEマフラーはショートタイプのマフラーで、一番重いサイレンサー部分も、かなり車体の重心に近い位置にあります。重量物が車体の重心位置に近く配置されていることも、運動性能に大きな影響を与えていると思います。

また、ステップを擦りにくくなります。

ノーマルでもそんなにしょっちゅうステップをすることはないのですが、DLIVEマフラーに換えた後は

”あっ!ここはステップ擦ったかも・・・?

と思うシーンでも、実際には擦ることはありませんでした。

これはおそらく、重量が軽くなった分、ブレーキングやコーナリングの時にサスペンションにかかる沈みこみ量が小さくなったから、・・・ではないでしょうか。

DLIVEマフラーはおすすめなのか?

” 爆音は嫌いだし、車検の時にノーマルに戻すのは面倒なので嫌だけれど、ノーマルマフラーはあまりに静か過ぎるから、車検対応の範囲内でもうちょっと迫力のある音が出て、少しパワーアップすればいいなあ ”

・・・そう考えてマフラーを交換する方も多いんじゃないかと思いますが、そんな期待を込めてこの「DLIVEマフラー」を選ぶと後悔します。

音はノーマルと大差ありませんし、ハーレーらしい、ドドドッ!と押し出されるような低速トルクは薄くなり、振動は減り、エンジンの回転はスムーズになります。

したがって「弾けるような排気音」と「地面を蹴るようなトルク感」こそハーレーの魅力! そう考える方には全くお勧めできません。

” なんだこのマフラー!? せっかく高い金払ったのに・・・” とガッカリする人もいると思います。

でも、スポーツスターでスポーツしたい! ワインディングを速く楽しく走りたい!という人には ”アリ” だと思います。この軽量化による運動性能は魅力です。そういう意味では、スポーツスターで最もスポーツ性の高いロードスターには向いていると思います。(逆にフォーティーエイトやセブンティーツーには向かないでしょう。)

軽いマフラーは他にもあります。パワーももっと出るマフラーがあるでしょう。

なので、あくまで 「車検対応」という前提条件があって、かつ、「音」や「味」より、運動性能を重視するならオススメのマフラーだと思います。

逆に、車検対応を前提に、もう少し音やパワーをなんとかしたい、という方は、Belle’s Performanceや スクリーミンイーグルの車検対応マフラーがいい気がします。

Belle’s Performanceのマフラーは一度音を聞かせてもらったことがありますが、決して大きくはないものの、結構いい音がしていました。

ともあれ、僕はこのDLIVEマフラーに大満足! 我が愛車に惚れ直しました。一回り車体が小さくなった感じがしてキビキビと走り、山道はもちろん、街中を流すだけでも楽しくなりました。

これからますます走行距離が伸びていきそうです。(これから寒くなり、山道は凍結が心配で走れないのが残念ですが。)

DLIVEマフラー

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コメント

  1. 辰蔵 より:

    いつも楽しく拝読しています。
    私は15年式883Rですが、3年前からDLIVEマフラーを取り付けています。
    違いの分からない男ですが、バンク角が深くなったことは分かりました(笑)それでも右側のエキパイ集合部は擦ります(爆笑)
    私も車検対応で、バックステップが取り付けられる物を探したら、DLIVEに辿り着きました。
    USB電源取り出しを参考にするサイトを探して、貴殿のブログを見つけました。
    これからも楽しみにしております。

    • kento-yoshida より:

      辰蔵さん
      はじめまして。ヨシダケントです。
      メッセージありがとうございます。

      883Rいいですよね。オレンジのワークスカラーですか?僕も以前は883Rを購入しようかと悩んでいたので、カタログ落ちしたときはショックでした。

      DLIVE使われているんですね。883Rにも似合いますよね。
      それにしてもマフラーを擦るとは凄い。僕はステップは擦ってもマフラーを擦ったことはないです。そんなに深くはとても寝かせられないです。

      拙い内容ばかりのサイトですが、良かったらこれからも遊びに来てください。宜しくお願いします。
      ヨシダケント

  2. shin.66 より:

    はじめまして。
    私もロードスターにドライブ製チタンマフラーを納車からつけております。
    まず車検対応とデザイン重視でこのマフラーを選びました^^
    ノーマルの走りを経験する事無くドライブマフラーで走ってました^^;
    先日 知人のフォーティーエイトを試乗させてもらったんですが、私のロードスターの方が加速も伸びも全然良く、マフラーでの軽量化の恩恵を受けてるのだと再確認できました^^
    これからもブログ記事参考にさせてもらいます^^

    • kento-yoshida より:

      shin.66さん はじめまして。コメントありがとうございます。
      同じマフラーをつけてるんですね。なんかうれしいです。
      フォーティーエイトとロードスターだとノーマルでも少しパワーが違うらしいのですが、
      はっきりと体感できるほどの差だとすると、やっぱりマフラーの違いが大きかったのかもしれませんね。
      (エアクリーナーも変えられてるんでしょうか。インジェクションチューニングもされてたりするんでしょうか?)
      大したことは書いてないですが、またよかったらこのサイト覗きに来てください。
      書き込みも大歓迎です。
      よろしくお願いいたします。
      ヨシダケント

  3. shin.66 より:

    新年明けましておめでとうございます。
    今年もお互い素晴らしいバイクライフにしましょう^^

    フォーティーエイトとロードスターはノーマルの時点で少しパワーが違うのは知りませんでした^^; でもあきらかに速さが違うんですよ^^

    エアクリーナーもハイフローに交換してます。 このまま乗り続けるのか燃調するのか迷ってます。
    と言うのも ハイフローエアクリにドライブマフラーでもアフターファイアーが全く無く、走りも十分すぎるので どうしたもんかと^^;
    おそらく燃調するともっと良い感じになるんでしょうね。
    燃調するならFP3で遊んでみようかと思ってます^^

    • kento-yoshida より:

      shin.66さん 明けましておめでとうございます!今年も宜しくお願いします。

      燃調ですよね。僕もショップでのインジェクションチューニングは未体験なのでどのくらい違うものかはわかりませんが、いずれはやってやろうと思っています。

      現状でも快調とのことですが、夏場暑くないですか?
      僕がFP3を買って一番よかったことは、エンジンからの熱がかなりマシになったこと。人間にも、多分エンジンにも優しくなったんじゃないかと思います。