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「二輪車定率割引」と「ツーリングプラン」はどっちが得?

GW中は休日割が非適用。で、高速代が高い!

待ちに待ったゴールデンウイーク(もう終わりましたけど)。どこへ行っても人だらけなんでしょうが、折角なのでと思い、久々に富士山方面へ向かうことにしました。

観光地はどこも大混雑だと思うので、今回は富士山の西側、富士市にある知人の家を訪ねることにしました。

普段、富士山までは下道(道志みち)で行くことが多いのですが、今回は渋滞を避け早めに帰宅すべく高速道路を使います。

ところが最寄りの東名横浜青葉ICから新富士ICまで走ろうと思うと、片道2560円(二輪車)もかかります。往復なんと5000円超!

「なんかずいぶん高いなあ」と思って調べると、なんとGW中は休日割が適用されないんだとか。(ちなみにGW後の日曜日だとETC利用で1960円です。往復で1200円も違います。)

なんだかなあ。

そうだ、今年も高速道路乗り放題プランやってるよな。うまく使って高速代浮かせられないかな。でもなんか、去年から片道100km以上走らないと割引にならないんだっけ・・・

よくわからないので調べてみました。

ツーリングプラン。条件が変わった?

Googleで「バイク 高速道路 割引」と検索すると

「【ETC二輪車限定】2023二輪車定率割引 – 速旅 – NEXCO中日本」

というページがトップに出てきました。

見ると、土日、100km以上利用の日帰り利用限定の割引とあります。

なんだかずいぶん制約が多いなあ。

以前のツーリングプランは決まった範囲内なら二日間(or三日間)乗り降り自由、みたいな感じだったはず。平日も利用できました。なんだかずいぶん自由度が無くなった感じです。

こんな制度になっちゃったんだ、と思いつつ、よくよく見ると、

「対象エリアの高速道路が定額料金で乗り放題の2023 ツーリングプランはこちら」

というバナーがありました。

このバナーがまたわかりづらい。普通は四角で囲まれているバナー全体をクリックすればリンクにつながると思うのですが、このバナーは最後の「こちら」の文字の部分しかリンクにつながっていません。いくらクリックしてもページが飛ばないので悩んでしまいました。

あれ?じゃあこれはツーリングプランじゃないの?

クリックしてみると、見慣れたツーリングプランのページが出てきました。

???

ここではじめて僕は、今の高速道路割引プランが「二輪車定率割引」と「ツーリングプラン」の二本立てであることを知りました。

「二輪車定率割引」と「ツーリングプラン」

これまでもあった「ツーリングプラン」に加え、昨年(2022年)からあらたに「二輪車定率割引」という制度が加わりました。

この2つの制度を比べてみます。

1.ツーリングプラン

ツーリングプランはプランごとに決められた範囲内において乗り降り自由な定額プラン

全20コース。→ https://www.driveplaza.com/etc/drawari/2023_touring/

一回のプランで二日間、もしくは三日間乗り放題となります。期間内であれば土日、平日にかかわらず利用可能です。

2.二輪車定率割引

二輪車定率割引は適用区間(北海道から九州まで。一部適用外あり。)を連続で(下道に降りることなく)100km以上走行した場合、通常料金の37.5%引きとなる制度です。

この37.5%という中途半端な数字は、普通自動車の利用料金を100%とした場合、二輪車の通常料金が80%、それに37.5%引きも適用することで、普通自動車のちょうど50%になることを目的としているからです。

対象は土・日・祝のみとなります。

***

まとめるとこんな感じです。

「二輪車定率割」は「二輪車の通行料は普通車の半額程度が妥当」という意見を受けて設けられた制度で、100km以上のロングツーリングでの利用を想定しています。

一方「ツーリングプラン」は高速道路を使った全国各地へのツーリングを促す目的で、指定範囲内で高速道路に乗ったり降りたりしながら観光することを想定している制度です。

さて、では今回はどちらを使うのがよいのでしょうか。

二つの割引をどう使うか

今回のツーリングは富士山周辺で走りを楽しみつつ、最終的な目的地は富士市となります。最寄りのICは富士IC(または新富士IC)です。

この場合、「二輪車定率割」を使うべきか「ツーリングプラン」を使うべきか。

***

東名高速 横浜青葉ICから富士ICまでは100kmちょっと。従って二輪車定率割引が使えます。

料金は通常2560円が1600円になります。往復で3200円なり

一方、ツーリングプランを使う場合、「首都圏 東名・中央道コースワイド」となり、二日間乗り降りし放題で3900円です。

「首都圏 東名・中央道コースワイド」

この計算だけ見ると、今回のツーリングでは「二輪車定率割引」の方が安く済みます。

ただし「二輪車定率割引」にした場合、乗り降りするICは「富士IC」に限定されてしまいます。(もちろん、より遠いICで乗り降りするぶんには問題ないのですが。)

しかも「二輪車定率割引」は途中で高速を降りられませんから ”ちょっと御殿場で降りようか” なんていう自由な旅は出来ません。

もちろん一泊以上のツーリングだと圧倒的に「ツーリングプラン」がお得になりますよね。

時はゴールデンウイーク。どこでどう渋滞にはまるかわからず、出来れば臨機応変に旅のルートを変えられるようにしておきたい。そう考えると「二輪車定率割引」は少し使いづらい気がします。

今回選んだのは「東名・中央道コース ミニ」

また、ツーリングプランの方には、「首都圏 東名・中央道コースワイド」の外に、少し範囲の狭い「首都圏 東名・中央道コースミニ」というプランもあります。

「首都圏 東名・中央道コースミニ」

これは「ワイド」に比べて範囲が狭く、東名でいうと「沼津IC」まで、新東名だと「長泉沼津IC」までが対象区間なので、今回の目的地である「富士IC」までは届きません。

ただし、費用は二日間乗り降り自由で2500円となります。

これなら、御殿場ICで降りて富士山をぐるりと回ることも出来ますし、その途中「東富士五湖道」を通ることも追加料金なしで出来ます。

これが良さそうです。

結論として、今回は「首都圏 東名・中央道コースミニ」を申し込み、東名横浜青葉から御殿場ICまで走ります。

そしてそこから「東富士五湖道」を使って山中湖へ、でも良いですし、ずっと下道で富士山を一周する手もあります。

価格の安さとコースの自由度が高いことが魅力ですね。

「二輪車定率割」と「ツーリングプラン」併用するとどうなる?

ところが、この日は天気が今一つで、夕方から雨の可能性がありました。もし空模様が怪しければ、富士市で知人と会った後は早々に東名(または新東名)に乗り、最短時間で帰って来たい。

・・・ならばやっぱり「二輪車定率割」の方が良いのでしょうか。

うーん。天気は読めないしなあ。

そうだ、この「二輪車定率割」と「ツーリングプラン」、両方申し込んでおくというのはどうなんだろう?

「首都圏 東名・中央道コースミニ」に申し込み、東名を御殿場まで走った後、東富士五湖道に乗って山中湖まで行き、その後は一般道で富士山をぐるり一周。

富士市まで走り、天気が良ければそのまま御殿場までワインディング。天気が悪ければ富士ICから新東名に乗って横浜まで帰ってくる、という作戦です。

この場合どうなるか。

新富士ICから東名青葉までの走行のうち、沼津から東名青葉までの間はツーリングプランのエリアと重なります。

NEXCO中日本のホームページによると

Q.利用期間が重複する形でツーリングプランと二輪車定率割引を申込・利用することはできますか?
A.二輪車定率割引のご利用日と同じ日にツーリングプランをお申込み・ご利用いただくことは可能です。ただし、走行内容のうち双方の割引条件に合致する区間についてはツーリングプランを優先して適用し、二輪車定率割引との重複適用はいたしません。また、ツーリングプランが適用されない区間について、二輪車定率割引の適用条件を満たす場合には二輪車定率割引を適用します。

引用元:NEXCO中日本「よくある質問~ ツーリングプラン【ETC二輪車限定】」

つまり、ツーリングプランと重複していない富士ICから沼津ICの間は18.2kmしかないため、二輪車定率割引は適用されないということです。

「二輪車定率割引」はノーリスク

じゃあ重複申し込みは無意味か?というとそうとも限りません。

当日もっと走りたくなり、掛川ICまで走って、そこから東名高速に乗ったとすると、沼津ICまでは104.5kmとなり、二輪車定率割引の対象となります。(ちょっと想定に無理があるかなあ。w)

そして、もうひとつポイントとなるのは、「二輪車定率割引」は基本的にノーリスクだということです。

「ツーリングプラン」は乗り放題プラン。食べ放題のレストランと同じでいくら食べても定額ですが、たとえ一口しか食べなかったとしても同じ料金を取られます。

ところが「二輪車定率割引」はあらかじめ申し込んだ日に条件通り走らないと割引になりませんが、条件適用にならなかったら通常料金を支払うだけ。一区間しか走らずに高速を降りてしまったら、割引はされませんが、一区間分を支払うだけなのです。

もちろん、当日高速道路に乗らなければ1円もかかりません。キャンセル手続きも不要です。(これは「ツーリングプラン」も同じですが。)

これは「ツーリングプラン」と「二輪車定率割引」を同時に申し込んだ場合も同じこと。先ほど例でいうと新富士から沼津のあいだは割引が適用されませんが、沼津から先はちゃんと「ツーリングプラン」が適用されるのです。

つまり「二輪車定率割引」はノーリスク。割引が適用されて得することはあっても、損することはありません。

なので、『土日祝に高速道路を使ってツーリングするのなら、たとえ長距離を走る予定がなくても、とにかく「二輪車定率割引」は申し込んでおくべし』ということになります。

「ツーリングプラン」と「二輪車定率割引」を申し込む

ではさっそくツーリングプランを申し込みます。

これが実にわかりづらい。

まず、似たような用語が沢山出てきて、同じものなのか違うものなのか迷います。

たとえばページによって「ドライブプラン」や「高速道路周遊プラン」や「ツーリングプラン」という言葉が出てきます。これらが同じものなのか違うのか・・・

(「高速道路周遊プラン」も「ツーリングプラン」も「ドライブプラン」の中のひとつらしいです。)

さらに、プラン利用の為に入会する会員サイト名ですが、

  • NEXCO東日本が「ドラ割り」
  • NEXCO中日本が「速旅(はやたび)」
  • NEXCO西日本が「みち旅」

とそれぞれ違います。

しかも申し込みページの構成がそれぞれの会社によって違うので、なんともわかりづらいのです。(西日本のページが比較的わかりやすいです。)

なお、ツーリングプランは各コースを管轄してるNEXCOの会員に登録するのですが、「二輪車定率割引」はなぜかNEXCO中日本の会員サイト「速旅(はやたび)」に登録が必要です。

実際に申し込みをしてみると、アンケート調査に回答させられたり、『グッドライダーズ宣言』(日本二輪車普及安全協会のサイトへ飛ばされる)をさせられたり・・・

もう、まるで申し込まれたくないかのように面倒です。

****

ツーリングプランも二輪車定率割引も、最初の出口インターチェンジを通過するまでに申し込めばいいので、極端な話、高速道路利用途中のサービスエリアで申し込んでもOKなのですが、いろいろややこしいので、利用前日までに申し込んでおくのがオススメです。

ちなみに、利用申し込み(会員登録)するためには

  • 氏名/住所/電話番号
  • メールアドレス
  • ETCカード番号/ETCカード有効期限
  • ETC車載器管理番号(車載器本体or取り付け時もらう書類に記載)
  • 車両番号(ナンバープレートの番号)

などが必要です。ETCカードの番号やETC車載器管理番号なんて控えている人も少ないでしょうから、はじめて申し込む方はあらかじめ登録しておくことをお勧めします。(これらは最初の会員登録時のみ必要)

(リンク先:ETC総合情報ポータイルサイト)

***

「ツーリングプラン」と「二輪車定率割引」の申し込み先ですが、下記から入るのが比較的わかりやすい気がします。

■ツーリングプラン

E-NEXCO ドラぷら

■二輪車定率割引

はや旅(NEXCO中日本 ) ←わかりやすくはないですが・・・

会員登録がまだの方は・・・

*****

というわけで、今回はツーリングプランを使って富士山周辺をツーリングしてきました。

そのツーリングについては次回に続きます。

実際に「ツーリングプラン」で富士山ツーリング!

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