890Dukeのノーマルマフラーはルックスがイマイチ。
その独特のデザインも気に入っている我が愛車(KTM 890Duke)なのですが、今一つ気に入らないのがノーマルマフラー。よくある筒状の形ではなく、2ストのチャンバーのような形状をしています。
凝った造りではあるのですが、なんか安っぽい感じがします。(バナナみたい、と言う人もいます。w)
排気音はノーマルの割には勇ましく、やや高めの乾いた音です。ツーリングで長く聞いていると疲れる気がして、個人的にはもうちょっと静かな方がいいな、と思っていました。
なので、いつかはマフラーを交換したい、と思っていましたが、結構な値段がします。
Duke890用のマフラーはスリップオン(=サイレンサー部分だけ交換するタイプ)主流で、海外製品だと比較的手ごろなものも沢山あります。
ただし、どのマフラーも見るからに爆音系。ノーマルですらうるさく感じる僕に合わないのは明らかです。
となると、ぼくが狙うはやはりKTMパワーパーツ(=純正オプション)のアクラポビッチ製スリップオンマフラーということになります。ノーマルより静かかどうかはわかりませんが、車検対応品なので爆音ということはないでしょう。
ところがこれがなんと¥148,690!(税込み)もします。
ローンを払い始めたばかりの身としては、15万円弱のマフラーはおいそれと手が出ません。
ここは我慢のしどころ。ちょっとづつお金を貯めていずれは・・・ぐらいに思っていました。
ヤフオクでAKRAPOVICをポチる
ところがある日。酒を飲みながら何気なくヤフオクを見ていると、僕の欲しいアクラポビッチのマフラーが。
新品ではありませんが、美品とのこと。しかも色はよくあるシルバーではなくブラックです。
僕は正直なところ、アクラポビッチのマフラーはこのブラックよりシルバーの方がカッコイイと思うのですが、黒一色の我が愛車には、ブラックのマフラーも合うんじゃないか、とも思っていました。着けている人が少ないというのも魅力です。
入札価格は決して安くはありませんが、もちろん新品に比べればかなり安く、でもやはりブラックは人気がないのか、他に入札もありません。
うーん。どうしよう。
いやいや、どうしようじゃありません。先立つものがありません。
でももうすぐボーナスが出るしなあ。
(酔っぱらった頭からは「ボーナスはボーナス払いで消えていく」という事さえ消えていました。笑)
これを逃がすとブラックのアクラポヴィッチなんて、もう二度とオークションに出ないかもしれないしなあ・・・
気付くとポチっと入札してました。
ところがここでライバル登場! 更に高値で入札されてしまいました。
どうしよう。(どうしようじゃないって。)
よし。あと一回だけ入札しよう。それでダメなら諦めよう。
僕はもう少しだけ価格を上乗せして入札しました。そして、さらにつぎ込んだりしないよう、結果を見ずにスマホの画面閉じ、そのまま布団に入って寝てしまいました。
まあ、また高値更新されてるんだろうなあ・・・
***
翌朝起きてみたら、無事(?)僕は落札者になっていました。
嬉しいような、困ったような・・・
(この流れ、ハーレーの時と全く同じだよなあ。w)
アクラポビッチとは?
アクラポビッチはスロベキア共和国にあるマフラーメーカーです。昔は「スコーピオンマフラー」と言っていましたが、最近は商標登録の問題で名乗れないらしく、「スコーピオン」の商品名は無くなりましたが、サソリのマークは今もその象徴として残っています。
マフラーメーカーは幾多ありますが、アクラポビッチがすごいのはmotoGPやスーパーバイクなどのレーサーにおいて、各メーカーが自社のワークスマシーンにマフラーとして採用しているということ。
さらには(KTMを含め)メーカー純正オプションとして多数のメーカーに採用されていることです。
ワークスチームにしろ、純正オプション指定にしろ、性能はもちろん、相当厳しい品質チェックを経て採用されているハズ。それが一社のみならず、国産4メーカーがこぞって採用しているという事実が同社の実力を物語っています。
ホームページを見ると、最新鋭の製造設備や検査装置がならぶ、超近代的なファクトリーであることがわかります。
プロトホームページ
以前は赤い「スコーピオンマーク」に黄色い「AKRAPOVIC」の文字がちょっと派手過ぎる感じがしてあまり好きではなかったのですが、最近は、黒文字or白文字でロゴを書かれた、落ち着いた感じの製品も多く、その決して派手過ぎないデザインに好感が持てるようになりました。
アクラポヴィッチマフラー到着
とにかくカードで支払いを済ませると、数日でマフラーが届きました。スリップオンの割にはけっこう大きな箱です。
開梱して中身を確認します。
届いたマフラーは箱こそ汚れていたものの、中身は非常にきれいなものでした。取り付け時に剥がすように指示されているシールやステッカーもそのままです。
非常に状態の良い中古品として出品されていた商品ですが、テールパイプ接続部のシールなどは熱ですぐやられそうな位置に貼ってあるので、おそらく実際には一度も装着されていないマフラーないんじゃないかと思います。
これは良い買い物をしたかもしれません。
さっそく取り付け開始
では早速取り付けていきたいと思います。
過去何度かマフラー交換はやったことがありますが、実はスリップオンマフラーの交換は初めてです。
T45のトルクスねじを2か所外すだけ。ところが、試しに手持ちのL字レンチを当ててみると、周りのパーツが当たって回すことが出来ません。
無理やり回す方法もありますが、ボルトを傷めたりするとやっかいなので、ちゃんとした工具を買おうと思います。
とりあえず、熱でボルトが固着していることも多い部分なので、あらかじめ浸透潤滑剤を注しておきましょう。(注してから時間をおくのが効果的、らしいです。)
急いで近所の工具店へ、トルクスソケットを買いに行きます。
買ったのはコーケン製のT45トルクスソケット。
標準品で良かったのですが、たまたま上位シリーズの「Z-EAL」しかなかったのでそちらを購入しました。
上が標準品、下が「Z-EAL」です。
組み立てる前に、パイプの接続部にシリコンガスケットなどを塗らなくていいのかな?(フルエキの場合はパイプ接続部にシリコンガスケットを塗布するようです。)と悩んでいたのですが、今回買ったスリップオンマフラーには付属していませんでした。
確かにこの構造ならシール剤の塗布は必要なさそうですね。
手順を確認し、写真をとりつつ、のんびりやっても30分ぐらいで装着完了。いやぁ、フルエキと違ってさすがにスリップオンは換装が簡単です。
これぐらい簡単なら車検の度にノーマルに戻すとしても、さほど苦にはならないでしょう。でもやっぱり車検対応の安心感はいいですよね。
アクラポビッチ インプレッション
ではエンジンを掛けてみます。
音量はノーマルとさほど違いはありません。僕にとってはまだちょっと大きすぎる音ですが、一般的には十分抑えられた音量と言えると思います。
そして大きく変わったのは音質。やや高い「ドリューーーーン」という音だったのが、グッと音程が低くなり、「ボゥワーーーーー」という感じの音になりました。
同じような音量でも、低く落ち着いた感じの音質となったことで疲れにくく、そしてより迫力のある音質になっています。
それぞれ聞き比べてみてください、(ちょっと風切り音が大きくて申し訳ないですが。)
走ってみての感想は・・・ほとんど変わりありません。(笑)
ただ排気音が太く、低くなったおかげで、なんとなくトルク感が増したかのような気がします。
まあ、もともと走りに問題はありませんし、超軽量級の890Dukeではこれ以上の軽量化も必要ありません。なので ”何もネガがない” というだけで十分だと思います。それでいてこの「音」と「ルックス」が手に入ったのなら、何の文句もありません。
これからますます走るのが楽しくなりそうです。
唯一の問題は「カード払いした代金の引き落とし」、なんだよなあ・・・。
コメント
こんにちは。
着々とカスタムを進めていますね。
色はブラックで正解だと思います。格好良くフィットしてます。良い買い物でしたね。
私のCXは、未だにノーマルマフラーです。(笑)
中西さんこんばんは。コメント有り難うございます。いやぁ、まだまだノーマルで走るつもりだったんですけどね。でも確かにいい買い物でした。海外製品はどんどん値段が上がりますしね。(僕の買ったシンプルなduke890も、もう手に入らないらしいです。)
CXのノーマルマフラーのデザインは僕も好きです。スポーツスターのノーマルマフラーの中では一番カッコイイんじゃないでしょうか。これからどんどん貴重品になると思いますので、どうか大事にしてくださいね。
こんにちは。
懐かしいなあ。DUKE
私は二代目の690に乗ってました。
軽くてトルクフル、気軽に峠走れるのがよかった。それと純正のオレンジパーツでカスタムが楽しい。
反面、バランサー入ってても高速走ると手がジンジン、ミラーがブレブレで見えなくて…ビックシングルとしては王道しかし、日本製では見かけない個性的なやつでした。
自分でいじりやすいのも好きでしたが、ヘタがいじったのがあかんかったか、カムチェーンあたりから異音がして、まともに走らなくなりました。時を同じくして海外へ行くことになりそのままヤフオクに出して里子に。
今は日本製の違うの乗ってまして、あんな故障皆無です。しかし、手痛い思いはしましたがまた乗りたくなる魔力がKTMにはありますね。
KTMライフ楽しんでください。
ぽんさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
690、マニアックなシングルマシンで、賞賛する人も多いですよね。
ぼくは残念ながら690に乗ったことはありませんが、890Dukeはバランサー付きのパラツインなので、振動で手がしびれるようなことはありません。
むしろかっ飛ばさない限りはスムーズに回るエンジンだと思います。
残念ながらハーレーに比べると情報が少ないので、なかなか自分ではいじるのは難しそうですが、出来ることはやってみたいなと思っています。
いろいろ教えてください。
またよかったら遊びに来てくださいね。