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アクラポビッチのマフラーを落札してしまいました

890Dukeのノーマルマフラーはルックスがイマイチ。

その独特のデザインも気に入っている我が愛車(KTM 890Duke)なのですが、今一つ気に入らないのがノーマルマフラー。よくある筒状の形ではなく、2ストのチャンバーのような形状をしています。

凝った造りではあるのですが、なんか安っぽい感じがします。(バナナみたい、と言う人もいます。w)

排気音はノーマルの割には勇ましく、やや高めの乾いた音です。ツーリングで長く聞いていると疲れる気がして、個人的にはもうちょっと静かな方がいいな、と思っていました。

なので、いつかはマフラーを交換したい、と思っていましたが、結構な値段がします。

Duke890用のマフラーはスリップオン(=サイレンサー部分だけ交換するタイプ)主流で、海外製品だと比較的手ごろなものも沢山あります。

IXRACE KTM DUKE 890 R 2020 DC1 スリップオン マフラー

IXIL(イクシル) KTM DUKE 890 R 2020 RC スリップオン マフラー

ただし、どのマフラーも見るからに爆音系。ノーマルですらうるさく感じる僕に合わないのは明らかです。

となると、ぼくが狙うはやはりKTMパワーパーツ(=純正オプション)のアクラポビッチ製スリップオンマフラーということになります。ノーマルより静かかどうかはわかりませんが、車検対応品なので爆音ということはないでしょう。

ところがこれがなんと¥148,690!(税込み)もします。

ローンを払い始めたばかりの身としては、15万円弱のマフラーはおいそれと手が出ません。

ここは我慢のしどころ。ちょっとづつお金を貯めていずれは・・・ぐらいに思っていました。

ヤフオクでAKRAPOVICをポチる

ところがある日。酒を飲みながら何気なくヤフオクを見ていると、僕の欲しいアクラポビッチのマフラーが。

新品ではありませんが、美品とのこと。しかも色はよくあるシルバーではなくブラックです。

僕は正直なところ、アクラポビッチのマフラーはこのブラックよりシルバーの方がカッコイイと思うのですが、黒一色の我が愛車には、ブラックのマフラーも合うんじゃないか、とも思っていました。着けている人が少ないというのも魅力です。

入札価格は決して安くはありませんが、もちろん新品に比べればかなり安く、でもやはりブラックは人気がないのか、他に入札もありません。

うーん。どうしよう。

いやいや、どうしようじゃありません。先立つものがありません。

でももうすぐボーナスが出るしなあ。

(酔っぱらった頭からは「ボーナスはボーナス払いで消えていく」という事さえ消えていました。笑)

これを逃がすとブラックのアクラポヴィッチなんて、もう二度とオークションに出ないかもしれないしなあ・・・

気付くとポチっと入札してました。

ところがここでライバル登場! 更に高値で入札されてしまいました。

どうしよう。(どうしようじゃないって。)

よし。あと一回だけ入札しよう。それでダメなら諦めよう。

僕はもう少しだけ価格を上乗せして入札しました。そして、さらにつぎ込んだりしないよう、結果を見ずにスマホの画面閉じ、そのまま布団に入って寝てしまいました。

まあ、また高値更新されてるんだろうなあ・・・

***

翌朝起きてみたら、無事(?)僕は落札者になっていました。

嬉しいような、困ったような・・・

(この流れ、ハーレーの時と全く同じだよなあ。w)

スポーツスター 車検対応マフラーの実力は?(その1)

アクラポビッチとは?

アクラポビッチはスロベキア共和国にあるマフラーメーカーです。昔は「スコーピオンマフラー」と言っていましたが、最近は商標登録の問題で名乗れないらしく、「スコーピオン」の商品名は無くなりましたが、サソリのマークは今もその象徴として残っています。

マフラーメーカーは幾多ありますが、アクラポビッチがすごいのはmotoGPやスーパーバイクなどのレーサーにおいて、各メーカーが自社のワークスマシーンにマフラーとして採用しているということ。

さらには(KTMを含め)メーカー純正オプションとして多数のメーカーに採用されていることです。

ワークスチームにしろ、純正オプション指定にしろ、性能はもちろん、相当厳しい品質チェックを経て採用されているハズ。それが一社のみならず、国産4メーカーがこぞって採用しているという事実が同社の実力を物語っています。

ホームページを見ると、最新鋭の製造設備や検査装置がならぶ、超近代的なファクトリーであることがわかります。

プロトホームページ

以前は赤い「スコーピオンマーク」に黄色い「AKRAPOVIC」の文字がちょっと派手過ぎる感じがしてあまり好きではなかったのですが、最近は、黒文字or白文字でロゴを書かれた、落ち着いた感じの製品も多く、その決して派手過ぎないデザインに好感が持てるようになりました。

AKRAPOVIC(アクラポヴィッチ) 耐熱サイレンサーステッカー 150x44mm アルミ P-HST2AL

アクラポヴィッチマフラー到着

とにかくカードで支払いを済ませると、数日でマフラーが届きました。スリップオンの割にはけっこう大きな箱です。

開梱して中身を確認します。

これが届いたアクラポビッチマフラー。海外から輸入しました、という感じの箱の汚れ具合がイイ感じです(笑)。それにしてもスリップオンにしては大きな箱ですね。

ちゃんと成形された発泡スチロールに入ってます。さすが欧州No.1のマフラーメーカーです。

取説&付属品。説明書は英語版以外にも4か国ぐらいの言語で書かれたものが入ってました。小さく折りたたまれているのは排ガス検査結果の証明書のようです。

ジャーン。これがアクラポヴィッチのブラックサイレンサーです。

うーん。ノーマルにも負けない巨大なサイレンサーですが、独特のフォルムがカッコイイです。

テールエンドはカーボン。写真では判りづらいですが、ケブラー入りなのか、黄色い網目が見えます。

排気口側から中を覗いたらこんな感じ。突き当りに丸く見えるのはエンジン側のパイプの内壁ですから、中はほぼ直管です。でも車検対応品ですから、それなりに音量は抑えられているんでしょう。

届いたマフラーは箱こそ汚れていたものの、中身は非常にきれいなものでした。取り付け時に剥がすように指示されているシールやステッカーもそのままです。

非常に状態の良い中古品として出品されていた商品ですが、テールパイプ接続部のシールなどは熱ですぐやられそうな位置に貼ってあるので、おそらく実際には一度も装着されていないマフラーないんじゃないかと思います。

これは良い買い物をしたかもしれません。

左側の写真はサイレンサーへの入り口部分。緑の小さな丸いシールは排気の熱ですぐ燃えそうな位置なので、このマフラーは一度も取り付けられていないのではないかと思われます。

さっそく取り付け開始

では早速取り付けていきたいと思います。

過去何度かマフラー交換はやったことがありますが、実はスリップオンマフラーの交換は初めてです。

取り付けに当たって、まずはノーマルのサイレンサーを外します。外すボルトはこの2か所のみ。

使うのはトルクスのT45です。

ところが、手持ちのL字型レンチだとサイレンサーが邪魔になってボルトを回すことが出来ません。

こちらはサイレンサーのステー部分。こちらもL字レンチを回そうとするとタンデムステップのステーが当たります。

T45のトルクスねじを2か所外すだけ。ところが、試しに手持ちのL字レンチを当ててみると、周りのパーツが当たって回すことが出来ません。

無理やり回す方法もありますが、ボルトを傷めたりするとやっかいなので、ちゃんとした工具を買おうと思います。

とりあえず、熱でボルトが固着していることも多い部分なので、あらかじめ浸透潤滑剤を注しておきましょう。(注してから時間をおくのが効果的、らしいです。)

工具を買いに行く前に、マフラー周りのボルトは熱で固着していることがあるので、あらかじめ潤滑剤を吹いておきます。

固着したネジを外すための浸透潤滑剤としては、ワコーズの「ラスペネ」が効果が高いことで有名ですが、わざわざ買いに行くのもなんなので(高いし)、手元にあったおなじみ呉工業さん「CRC-556」を塗布しました。

急いで近所の工具店へ、トルクスソケットを買いに行きます。

買ったのはコーケン製のT45トルクスソケット。

標準品で良かったのですが、たまたま上位シリーズの「Z-EAL」しかなかったのでそちらを購入しました。

Kokenの「Z-EAL」シリーズは、年々スペースが厳しくなるクルマの整備工具要求にこたえるため、よりコンパクトで実戦向けな次世代スタンダードとして開発されたシリーズだそうです。https://www.koken-tool.co.jp/z-eal.html

上が標準品、下が「Z-EAL」です。

コーケン 3/8(9.5mm)SQ. トルクスビットソケット 全長50mm T45 3025.50-T45

コーケン Z-EAL 3/8(9.5mm)SQ. トルクスビットソケット 全長50mm T45 3025Z.50-T45

買ってきたソケットを使い、T字レンチで作業します。潤滑剤が効いたのか、そもそも問題なかったのか、いとも簡単に緩みました。

こちらのボルトも緩めます。タンデムステップステーに当たりそうだったので養生テープで保護しつつ作業します。

はい、ノーマルのサイレンサーが外れました。このマフラー。ノーマルとしては軽い方かもしれませんが、ステンレス製(と思われる)サイレンサーはずっしりと重いです。

スリップオンなので、スイングアームの根元に見えるノーマルマフラーの巨大なチャンバー(多分触媒が入ってるんでしょうね。)はそのまま。これ外そうと思ったら大変なんだろうなあ。

ノーマルのパイプにサイレンサーのパイプを突っ込んで・・・と思ったのですが、チャンバー部分の形状を見ると単なる筒状にはなっていません。

こちらはサイレンサー側のパイプのつなぎ部分。こちらも単なる筒ではなく、ラッパのように開いた形になっています。

模式図にするとこんな感じ。エンジン側は筒を絞り込んだ形になっていて、サイレンサー側はそれに合わせて筒の口が開いた形になっています。これをつなげ、上からVバンドで接続部を覆って締め付ける形です。パイプを差し込む形ではないので、抜いたり挿したりせず、つなぎ合わせるだけなので簡単です。

パイプの接続部分が盛り上がって見えます。そこを断面がV字のバンド(Vバンド)で締め付けるようになっています。

組み立てる前に、パイプの接続部にシリコンガスケットなどを塗らなくていいのかな?(フルエキの場合はパイプ接続部にシリコンガスケットを塗布するようです。)と悩んでいたのですが、今回買ったスリップオンマフラーには付属していませんでした。

確かにこの構造ならシール剤の塗布は必要なさそうですね。

Vベルトを締めるボルトには、念のため、熱に強い「アンチシーズグリス」を塗布しておくことにしました。高温に強く、ボルトの焼き付きを防止してくれます。

Vバンドをがっちり締め付ける前に「サイレンサーを吊るすステーの穴」と、「サイレンサーステーの穴」とが一致するように調整します。うーん、ギリギリかなあ。この穴の位置が合わないまま、ボルトで強引に締めこむと、マフラーのステーに無理な力が掛かったままなります。こうした応力がかかりっぱなしになると、バイクの振動などで金属製のステーにクラックが入ったり、破断したりしやすくなります。

アクラポヴィッチのサイレンサーステーって、バンドなどに留められているのではなく、サイレンサーの外筒に直接溶接されています。振動が伝わり続けると根元から破断しそうですよね。

マフラーに付属のボルトには緩み防止のため、ネジロックを塗ることにしました。

サイレンサーステーのボルトを締めます。ところが残念なことにアクラポビッチに付属のボルトはT40でした。せっかく買ったコーケンのソケット(T45)は使えず。(ToT)

マフラーステーを支えるボルトは、裏側からナットで受けるようになっています。ここはかなり奥まっていて工具を掛けるのが難しい・・・。なんとかスパナで押さえて締めました。

サイレンサーのカーボンカバーは、ノーマルステップのヒールガード干渉しないように”くぼみ” が設けられていました。ですが、その隙間はギリギリです。

各ボルトを増し締めし。ジャーン!完成です!

こんな感じになりました。いかがでしょうか。かなり巨大なサイレンサーですが、ブラックなので目立たず車体にマッチしている気がします。

手順を確認し、写真をとりつつ、のんびりやっても30分ぐらいで装着完了。いやぁ、フルエキと違ってさすがにスリップオンは換装が簡単です。

これぐらい簡単なら車検の度にノーマルに戻すとしても、さほど苦にはならないでしょう。でもやっぱり車検対応の安心感はいいですよね。

アクラポビッチ インプレッション

ではエンジンを掛けてみます。

音量はノーマルとさほど違いはありません。僕にとってはまだちょっと大きすぎる音ですが、一般的には十分抑えられた音量と言えると思います。

そして大きく変わったのは音質。やや高い「ドリューーーーン」という音だったのが、グッと音程が低くなり、「ボゥワーーーーー」という感じの音になりました。

同じような音量でも、低く落ち着いた感じの音質となったことで疲れにくく、そしてより迫力のある音質になっています。

それぞれ聞き比べてみてください、(ちょっと風切り音が大きくて申し訳ないですが。)

走ってみての感想は・・・ほとんど変わりありません。(笑)

ただ排気音が太く、低くなったおかげで、なんとなくトルク感が増したかのような気がします。

まあ、もともと走りに問題はありませんし、超軽量級の890Dukeではこれ以上の軽量化も必要ありません。なので ”何もネガがない” というだけで十分だと思います。それでいてこの「音」と「ルックス」が手に入ったのなら、何の文句もありません。

これからますます走るのが楽しくなりそうです。

唯一の問題は「カード払いした代金の引き落とし」、なんだよなあ・・・。

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コメント

  1. 中西 亨 より:

    こんにちは。
    着々とカスタムを進めていますね。
    色はブラックで正解だと思います。格好良くフィットしてます。良い買い物でしたね。
    私のCXは、未だにノーマルマフラーです。(笑)

    • kento-yoshida より:

      中西さんこんばんは。コメント有り難うございます。いやぁ、まだまだノーマルで走るつもりだったんですけどね。でも確かにいい買い物でした。海外製品はどんどん値段が上がりますしね。(僕の買ったシンプルなduke890も、もう手に入らないらしいです。)
      CXのノーマルマフラーのデザインは僕も好きです。スポーツスターのノーマルマフラーの中では一番カッコイイんじゃないでしょうか。これからどんどん貴重品になると思いますので、どうか大事にしてくださいね。

  2. ぽん より:

    こんにちは。
    懐かしいなあ。DUKE
    私は二代目の690に乗ってました。
    軽くてトルクフル、気軽に峠走れるのがよかった。それと純正のオレンジパーツでカスタムが楽しい。
    反面、バランサー入ってても高速走ると手がジンジン、ミラーがブレブレで見えなくて…ビックシングルとしては王道しかし、日本製では見かけない個性的なやつでした。
    自分でいじりやすいのも好きでしたが、ヘタがいじったのがあかんかったか、カムチェーンあたりから異音がして、まともに走らなくなりました。時を同じくして海外へ行くことになりそのままヤフオクに出して里子に。
    今は日本製の違うの乗ってまして、あんな故障皆無です。しかし、手痛い思いはしましたがまた乗りたくなる魔力がKTMにはありますね。
    KTMライフ楽しんでください。

    • kento-yoshida より:

      ぽんさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
      690、マニアックなシングルマシンで、賞賛する人も多いですよね。
      ぼくは残念ながら690に乗ったことはありませんが、890Dukeはバランサー付きのパラツインなので、振動で手がしびれるようなことはありません。
      むしろかっ飛ばさない限りはスムーズに回るエンジンだと思います。
      残念ながらハーレーに比べると情報が少ないので、なかなか自分ではいじるのは難しそうですが、出来ることはやってみたいなと思っています。
      いろいろ教えてください。
      またよかったら遊びに来てくださいね。