KTM 破産?倒産?のニュースが
11月26日。突然「KTM破産手続き開始」というニュースが流れました。普段からKTM関連の情報を漁っている僕のブラウザにはもちろん出てきましたが、一般のYahooニュースなどにも、割と上位に流れたようで、息子から「KTM大丈夫なの?」なんてLINEが来たりしました。
内容をよく読むと、破産というよりは、自主再建を目指すための法的整理、という感じのようですが、ネット上には「破産」「倒産」の文字が飛び交っています。
”ここぞとばかり”のネット上の反応
SNSやYoutubeなんかにもKTM関連の記事が山のように掲載されていましたが、冷静に内容を伝えているものはむしろ少数派で、「KTM破産」「今後の部品供給も見えず」「KTMはもう終わり」みたいな煽り記事ばかりが目につきました。
これら「煽り記事」へのコメント欄などはさらに輪をかけてひどい状況で、いかにこれが危機的状況か、と書き立てる経済評論家気どりのコメントなどはまだましな方で、
「ユーザー軽視のツケだ」
「そもそも品質最悪・デザイン意味不明」
「” 部品供給やメンテナンスに影響はない(KTMジャパン)” なんてありえない」
「買わなくて良かった」
「調子に乗るからだ」
といったコメントに溢れていました。
挙句、「倒産したメーカーのバイクに乗るなんて恥ずかしい」というコメントを見るにあたっては、さすがに怒りを覚えました。(まあ、ここまでくればさすがにまともな人物じゃないんでしょうけどね。)
Kオーナーが文句を言うのはまだわかりますが、シェアから考えて、コメントを書き込んでいる人物の大半はおそらくKTMオーナーではないんでしょう。にもかかわらず、ここぞとばかり叩きまくるコメントの多さには驚きました。
怒りや悲しみを通り越し、正直、気味悪ささえ感じるほどです。
KTMは本当にマズイのか?
「KTM破産」の記事を見て、僕自身の感想は
” まあよくある事だし、きっと何とかなるだろう。” です。
KTMが財政的に厳しく、経営も苦しい状況なのは確かでしょう。ただ、欧州メーカーが経営危機に陥り、破綻したり、どこかに買収される、ということはしょっちゅうあることです。
KTM自身も1991年にもいちど経営破たんしています。
でも今や欧州最大のバイクメーカーとなったKTMを、国や政府もそう簡単には潰させないでしょうし、もし仮に今の会社がつぶれたとしても、KTM自体はきっとどこかの企業が買収し、存続させるに違いない、、、、と思っています。
こういうことを書くと、経済評論家気どりの人からは「無理」「甘い」と言われたりするんでしょうが、甘かろうがなんだろうが、オーナーとしてはそれを信じて応援し続けるしかありません。
そもそもオートバイ自体が危機に面してる
ネットでKTMを叩きまくっている人たちは、果たして本当にバイク乗りなんでしょうか?
まあ、多分大多数はそうなんでしょうけれど、ぼくなんかは「バイク乗りがバイクメーカーを叩いてどうすんだよ。」と思ってしまいます。
そもそも今は、KTMに限らず、バイク自体が存続の危機に瀕している状況だと思っています。
コロナ禍で一時的にバイク人気が盛り上がったものの、そのブームも過ぎ去り、今再びバイク市場は厳しい状況になってきています。
将来を考えても、電動化が厳しいバイクが今後生き残っていくのは、決して容易ではない気がします。
それに、将来クルマの自動運転が当たり前という時代になれば、自動運転対応が難しいオートバイは、交通社会においてますます悪者になりかねません。自動運転のおかげで劇的に交通事故が減るであろう将来のクルマ社会において、事故を起こしているのはバイクばかり、ということになれば、当然、バイクの存続を許さないという空気も世の中に出てくることでしょう。
どうやったら、僕らが愛するオートバイを後世にも残していけるのか。
国産派なのか、ただKTMが嫌いなのかは知りませんが、ひとつのバイクメーカーの危機的状況を目の当たりにしているにも関わらず、ざまあみろ」的なことを書き込んでつまらない承認欲求を満たしている場合じゃないだろう、と思うんですけれどね。
がんばって!KTM
先ほども書きましたが、僕はKTMを応援しているし、きっと復活してくれるだろうと楽観視しています。
でも、こう書くと
「お前に何が分かるの?」
「お前はKTMの何を理解しているの?」
といった声が聞こえて来そうです。
そう、僕も別にKTMが優位な情報を何かを知っているわけではありません。
それでも僕は「KTMのバイクはとっても楽しい」ということを知っています。
だから、きっと復活してくれると信じています。
がんばれ! KTM。