型落ちの特価タイヤは長期保存のデッドストックなのか?

2万キロ超も持った890DUKEの純正タイヤ

我が愛車、KTM 890DUKE(Rの付かないスタンダードモデル)の純正タイヤはコンチネンタル製の「ContiRoad(コンチロード)」というタイヤが標準装備されています。890 DUKE Rが履く「MICHELIN POWER CUP 2」(バリバリのスポーツタイヤ)にくらべると、かなりツーリング寄りというか、ロングライフとレイン性能を重視したタイヤです。

このタイヤ。とにかくロングライフ。3年目の車検を終え、4年目突入。走行距離2万2千kmをこえてもまだ溝は十分残っています。

こちらが2.2万Kmを超えたコンチネンタルタイヤ(フロント)。丸印の部分がタイヤインジケーター(スリップサイン)ですが、まだまだ溝には余裕があります。

こちらは同じくリアタイヤ。フロントよりは減ってますが、まだタイヤインジケーター部分は問題ありません。

正直なところ、昨年秋に新潟ツーリングに行った時ぐらいから、タイヤの ”美味しい部分” は終わったなと感じていたのですが、極端にハンドリングにクセが出ることもなく、その後の車検も問題なく通り、まだまだ使えそうな感じでした。

むかし、Bandit1200に乗っていたころは、距離に関係なく2年に1度タイヤを履き替えていました(距離で言うと8000~1万Kmぐらい)。1年目はいいのですが、2年目になると少しづつハンドリングにクセが出始め、だんだんとハンドルが切れ込んでくるようになるので、3年目の春が来る前に交換する、というのがパターンでした。

Bandit1200にくらべれば、今の愛車である890DUKEははるかに車体が軽いですし、僕自身の乗り方も変わってきてる(昔も大して飛ばしてなかったですが、最近はとにかく流すようなペースでしか走りません)というのもあるのですが、とにかくタイヤが減りません。

このタイヤ、いったいどこまで乗れるんだろう?と驚くばかり。

ただ、そうはいっても少し癖は出てきていますし、既に乗り始めて3年余り。このバイクは21年モデルなので、タイヤは製造から4年以上たっています。

いくら溝があっても、そろそろ履き替えておいた方がいいだろうなあ、と思い、このタイミングで交換することにしました。

ご存じの方も多いと思いますが、タイヤには製造時期が刻印されています。4桁の数字で、後ろ二桁が製造年。前2桁が何週目かを表します。この場合「3821」は2021年の38週目に製造されたタイヤという意味です。

タイヤの価格に驚き、タイヤ選びに悩む

タイヤ交換にあたって、お店はもう決めていました。

前回、スポーツスターのタイヤ交換でもお世話になった 「GRIFF(グリフ)」さんです。

タイヤ専門ショップ GRIFF

タイヤショップ グリフ

とにかく作業が丁寧で、ウチからも近く、そのうえ価格も安いと文句なし。しかもWEBで作業予約が出来るので、待ち時間もほとんどありません。

問題はタイヤ選び。

グリップ力は今どきのタイヤなら、どのタイヤでも僕にとっては十分。ロングライフで、ハンドリングが素直で、乗り心地がよければ最高です。

純正のコンチロードはロングライフという点では最高でしたが、ちょっと乗り心地が固く感じました。よく転がるけれど、衝撃をあまり吸収してくれない感じ。

もっとも、他のタイヤを履かせたことがないので、この乗り心地が本当にタイヤのせいなのかどうかはわかりませんが、タイヤを換えることで、もうちょっとしっとりした乗り心地になるんじゃないか、という期待があります。

というわけで、各社のツーリングモデルを中心に調べてみました。

候補としては、「ミシュラン ROAR6」、「ダンロップ SPORTMAX ROADSMART Ⅳ」、「ブリヂストン T33」といったところ。

ROAD 6

ミシュラン ROAR6

ダンロップ SPORTMAX ROADSMART Ⅳ

ブリジストン T33

特に最新のブリジストン T33は「摩耗ライフを47%向上させた次世代のスポーツツーリングタイヤ」だそう。ただ、この「摩耗ライフ 47%向上」はあくまで「当社比」でしょうから、他社のツーリングタイヤと比べてどうなのか、というところに非常に興味があります。

それにしても、最近のタイヤ価格の高騰は驚くばかり。高くなったと聞いてはいたものの、格安タイヤ店であるGRIFFさんでさえ、前後セットとなると工賃込で7万円前後もします。

これはなかなか財布に厳しい・・・と思っていました。

そんな折、GRIFFさんのホームページを見ると、

”GRIFF スーパーセール!”

の文字が。

・ミシュラン パワー5

・ピレリ ディアブロロッソ3

・ピレリ エンジェルGT2

・ミシュラン ロード5

といった各社の旧製品(型落ち品)が特価で販売されていました。

いずれも、現行製品にくらべると、工賃込で1万円以上お得になっています。

お、これいいかも!?

タイヤの世界も日進月歩ですから、当然、新しいタイヤの方が良いでしょうが、僕がツーリングで乗るレベルなら、型落ちタイヤでも十分なのではないだろうか・・・

そう考えて、今回はこのセール品のなかから、雨に強く、乗り心地の良さそうな「ミシュラン ロード5」を選ぶことにしました。(Ready to Race!なDUKE-R乗りの人から見れば、あり得ない選択肢だろうなあー。)

そういえば、約10年前にBandit1200にロード4を履いたことがありました。10年経ってようやく一世代 新しいタイヤになりました。(笑)

待ち時間ゼロでタイヤ交換

早速WEBで予約。タイヤを指定しておけば、取り寄せのタイヤも準備しておいてもらえます。

当日、時間ぴったりに到着。

到着後すぐに作業に取り掛かっていただけました。

隣ではSuperDUKEがタイヤ交換作業中。作業待ちの間、オーナーさんとちょっとお話させてもらいました。

普段は890DUKEの情報しか読まないので、SuperDUKEのことはあまり知らないのですが、SuperDUKEも890に負けず劣らず(?)いろいろトラブルがあるんですねー。

ちなみにタイヤはなんと6000kmで交換だそうで、この日のタイヤ交換は実に11セット目なんだそう。ひえ~。とても僕なら維持できそうにありません。

でもやっぱりSuperDUKEはカッコイイです。

***

丁寧、かつ スピーディーに交換作業は進み、あっという間にタイヤ交換が終わりました。

昆虫顔のバイクがますます昆虫顔に

装着した感じはこんな感じです。

ほかのどのタイヤとも似ていない、パイロットロード特有のパターン。仮面ライダーV3の口みたい、って思うのは僕だけでしょうか。(齢がばれるなあ。)

こちらはリアタイヤ。

スリットのような細い溝と、かなり太く深い溝が刻まれています。いかにも雨天時の排水性はよさそうです。

タイヤのサイドにはビバンダム君。ぼくの乗り方だと、このビバンダム君はいつまでも削れること無く、元気にそこに居るんだろうなあ。

昆虫のような顔を持つ890DUKEに独特なパターンをもつパイロットロードの組み合わせ。これはこれで似合ってると僕は思うんですけどね。

今回の交換費用は5万8500円

今回のタイヤ交換費用ですが、

ミシュラン ロード5 120/70ZR17+180/55ZR17

¥57,500+外国車作業工賃割り増し¥1,000 =¥58,500(現金価格、作業工賃・廃タイヤ料・税込み)

ちなみに、最新のミシュラン ロード6 の場合だと・・・

MICHELIN(ミシュラン)/ROAR6

(F)120/70ZR17 M/C (58W) TL 25,650
(R)180/55ZR17 M/C (73W) TL 37,700

ゴムバルブ交換  ¥1,000
交換工賃     ¥ 6,000
廃タイヤ処分料   ¥700

合計:¥71,050(税込 現金価格)

だそうです。

ちなみに、10年前にロード4を履いた時は¥47,900でした。(別のお店ですが)

48%アップ。うーん。厳しいっす。

特価の型落ちタイヤは長期在庫品なのか?

ここでタイトルの話。

安いのはいいけれど、型落ちタイヤって長期在庫品なんじゃないの? タイヤはゴム製品。徐々に劣化していくものなのに・・・

って思いますよね。

今回のケースはどうだったのか?

フロントは2025年の37週目、リアは2025年の13週目製造です。フロントは半年、リアはおよそ1年前に製造されたタイヤということになります。全然問題ないですね。

メーカーがちゃんと管理して保存しているタイヤは数年ぐらいたってても全然問題ない、とメーカーの方に伺ったことがあります。
店の方も「長期在庫品ではなく、並行販売しています。タイヤも年々値上がりしてますから、メーカーもその辺を鑑みて継続販売してくれているんだと思います。」とおっしゃってました。
旧製品は長く生産している分、開発費や金型代なんかも償却が進んで、コストを抑えて生産できるんでしょうね。
注:これはあくまで今回の例です。長期在庫品を特売品として販売している店が絶対ないとは言えませんので、あしからず。

ちょっと走ってみました。

装着後、いつものとおり「新品タイヤは滑りますから、絶対に飛ばさないでくださいね。」とお店の方から念押しされ、僕はお礼を言って店を後にしました。

慎重に走り始めた最初の印象は、”なんか重いなあ”というもの。

アクセルを慎重に開けているせいもあるんでしょうが、なんとなくスピードのノリが悪いというか、車体が重くなったような気がします。

そういえば、パイロットロード4を履いた時もそんな気がしたなあ、と思い出しました。

左右へのレーンチェンジもなんとなく粘りを感じます。

うーん。これはちょっとなあ・・・と思いながら走ります。

ところが、街中を5キロ、10キロと走るうち、だんだん印象が変わってきました。タイヤに感覚が慣れてきたのかもしれませんが、気になっていた重さを感じなくなり、素直なハンドリングになってきました。

そして、乗り心地は以前より確実に良くなっています。

タイヤのならしというと、とかくタイヤの表面の話ばかりされることが多く、中には新品タイヤのトレッド面をクレンザーで洗う、なんていう猛者の話も聞いたことがありますが、タイヤの慣らしはなにもタイヤの表面だけのことではありません。走行して揉まれることで、タイヤ内部の硬さも変化するそうで、何キロか走った後はタイヤの外径も変わる(少し大きくなる)らしいです。

この日は15kmほど一般道を走っただけですが、それでも随分と印象は変わりました。(極端ですが)899ccのDUEKが1000ccのリッターバイクになったかのような、ちょっと落ち着いた感じになりました。好き嫌いが分かれる部分もあるかもしれませんが、ツーリングマシンという意味では、確実に疲れにくい方向になった気がします。

とはいえ、まだまだ慣らしの途中。もう少し走ると、また印象が変わるかもしれません。

はやく慣らしを終えて、峠道を走ってみたいなあ。

(走ったら、またレポートしたいと思います。)

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