今回は、バイクライフのヒント、というよりは、ちょっとした実験です。
僕の愛用するバイクカバー「レインプロテクト」
残念ながら、大事な愛車を屋外に駐車せざるを得ない方もいますよね。というか、屋内にバイクを保管できる恵まれた環境の人の方がまれだろうと思います。
もちろん(?)僕も屋外駐車。しかも簡単な雨よけの屋根さえない、完全な露天です。
当然、少しでも雨風から愛車を守るため、バイクカバーは必須。
僕が愛用しているバイクカバーは以前にもご紹介しました。コレです。
このバイクカバー。PVC(ポリ塩化ビニール)製で、よくあるポリエステル製のものとは質感が全く違います。PVCは合成皮革の材料でもありますが、実際合成皮革に近い感じがします。(だれかが製品レビューで「象の皮膚みたい」と書いていましたが、まさにそんな感じです。)
かなり分厚く、よくある「オックス300D」とか「オックス600D」などと書かれているポリエステル製のカバーとは、はっきり言って次元が違います。
(ちなみに「オックス」というのは「糸の織り方」の一つで、「300D」や「600D」というのは糸の太さを表しているそうです。)
厚過ぎて非常に重く、厚みがあるので普通のバイクカバーのように折りたためないほど。正直、取扱いには苦労しますが、この重さのおかげで風が吹いてもバタつきにくいです。
そしてなんといってもこの商品の特徴は「防水性が極めて高い」こと。
今までいろんなバイクカバーを使ってきましたが、防水性の点で満足できる商品はありませんでした。最初のうちは撥水性があっても、やがて使っているうちに撥水機能が落ちていき、雨が浸み込むようになってきます。
ところがこのレインプロテクト。「完全防水」を謳うだけあって、本当に雨が浸み込みません。雨が降った後に見ると、カバー上面のくぼんだ所にたっぷり水が溜まっているほど。
「ほんとかよ~」と思う方も、実際にこの商品を触ってみれば、
「ああ、これは漏れないかもしれないなあ~」と納得されると思います。
そのくらい生地が厚く、重いです。
高すぎる防水性能
じゃあこのレインプロテクト。おすすめのバイクカバーか、というと、ちょっと悩むところです。なぜか?
あまりにも高い防水性と引き換えに、通気性が全くないからです。
雨が降った翌日に、カバーをはがすと、車体がびっしょり濡れています。雨が浸み込んだのではなく、地面から上ってきた湿気が全く逃げないからです。
「じゃあ、ダメじゃん!」
はい。いや、そんなことはなく、雨と違って車体を汚しませんから、カバーを外して乾かせば、車体はキレイなままです。
毎日バイクに乗る人、つまり、雨が降っても翌日にはカバーを外すような使い方をする方には最高!でしょう。
とはいえ、車体が湿気で濡れたまま乾かない、という状況は、やっぱり問題ですよね~。
これがこの「レインプロテクト」を「おすすめ!」と、手放しで言えない理由です。
最強のバイクカバーを改良する
とはいえ、この「レインプロテクト」の防水性と防風性はやっぱり魅力。なんとか通気性を持たせることは出来ないか?という事で、手を加えてみる事にしました。
バイクカバーの通気性を確保する方法としてよくあるのは、バイクカバーの一部にメッシュ生地を用いて通気性を確保する、というもの。
同じような構造にできないか、と考えてみましたが、加工が難しそうです。
なんかいいものがないかなあ~、と思ってネットをいろいろ検索していたところ、こんなものを見つけました。
家の外壁などにはめ込み、雨の侵入を避けつつ、外気を取り入れるためのもので、「ガラリ」というそうです。存在は知っていましたが、名前は初めて知りました。
これをうまく利用できないだろうか?
防水性を維持しつつ、通気性を持たせられるかも。
とりあえず1個買ってみて、使い方を考えてみましょう。
ガラリを求めホームセンターへ
ネットで買おうと思いましたが、そのものはそんなに高くないものの、案外送料がバカになりません。実際見て選びたかったので、家の近くで一番デカいホームセンターへ。
すると、いろんな大きさ、いろんな形、いろんな材質のガラリが売られていて、そのなかにこんなのもありました。
これ、ドームがあるので雨が入りにくそうです。いいかも。
(しかし、ホームセンターってやっぱり楽しいですね~。何時間いても飽きません。しかもネットより安い!笑)
バイクカバーにガラリを取り付け
とりあえずガラリを2つ買ってきたので、早速作業してみます。
まずは取り付け場所の検討。
雨が入りづらく、車体に密着しないところ、ということで、ハンドルのバーエンドの下にします。
車体にカバーをかぶせた状態で位置を検討。取り付ける場所にサインペンで印をつけます。
(この時、上方向が判るように印をつけておくべきでした。後でガラリを取り付ける時に方向が分かりにくいからです。)
丸く穴をあけるのに、こんなものを買ってみました。
今回の工作では、わざわざ購入するほどのものではありませんが、まあ100円ならアリでしょう。
ガラリをはめる円(サインペンで書いた円)より一回り小さな円をカットします。
100円の道具なので、大して期待していませんでしたが、きれいに円がカットされて満足です。(ここはそんなにきれいな円でなくても問題ないんですが・・・笑)
※ただ、このバイクカバーはPVCなのできれいにカットできましたが、普通のバイクカバー(ポリエステル製の糸で織られたもの)だとカッターでは切りにくいかもしれません。
このままではガラリが入らないので、円の周りに切り込みを入れます。ガラリの大きさに合せて描いた円よりは若干小さめにしないと、あとでガラリを入れたときにゆるゆるになってしまうので注意が必要です。
(注意が必要です、って、だれかこんなことをまねる人なんているんだろうか? 笑)
ガラリの筒部分に接着剤を塗ります。ちゃんと接着させるためには、バイクカバー側もきれいに脱脂しておくべきですが、まあ、今回はその辺は適当です。
接着剤を塗ったら、ガラリを空けた穴に押し込みます。切り込みを入れたところがのりしろになるわけです。
さらに結束バンド(タイラップ)で縛ります。
(ちなみに結束バンドは「インシュロック」ともいいますが、「タイラップ」も「インシュロック」も商品名だそうです。)
反対側も同じように取り付けたら完成!
果たして、効果のほどは!?
工作時間は30分ちょっと。材料費は562円(税別。テープや接着剤を除く)。
お手軽工作ですが、さて、どこまで効果があるでしょうか?
多少なりとも効果がありそうなら、ガラリをもう1組追加してみようかな、と思っています。