バッテリー上がりに備えジャンプスターターを購入
またもバッテリーが上がってしまった、我がハーレーロードスター(XL1200CX)。
ディーラーでバッテリーを充電してもらって復活しましたが、今後もまたバッテリー上がりを起こすのでは、との不安が拭えません。
そこで、万一の際にとりあえずエンジンをかけられるよう、ジャンプスターターを購入してみることにしました。
どんなジャンプスターターを選べばいいの?
クルマやバイクでバッテリーが上がってしまったとき、バッテリーにつないで電気を供給し、とりあえずエンジンをかけられるようにするのが「ジャンプスターター」。いわば、非常用バッテリーですね。
過去何度かお世話になった事があるのですが、僕のイメージするジャンプスターターはこんな感じのヤツでした。↓
大きくて重い、プロの道具。高額で、決して個人で購入するようなものではない、と思っていました。
今回、値段を調べてみると、そんなべらぼうに高いものでもないようですが、やっぱり個人でこれを購入する人ってそんなにはいないだろうなぁ、と思います。
ところが、最近はリチウム電池の普及に伴い、コンパクトで高性能な、スマホ用のモバイルバッテリーをちょっと大きくしたような(実際、スマホの充電も出来る)ジャンプスターターがたくさん販売されているのです。
こんな小さなもので本当にバイクのエンジンを掛けられるの? と思ってしまいますが、最近のリチウムバッテリーは非常に高性能で、なかには「8リッターのガソリンエンジンもOK!」なんていう超強力なやつもあります。
こんなやつ↓
とにかく、ちょっとAmazonで探してみるだけでも、ものすごい種類のジャンプスターターが販売されています。
さまざまな形、色、大きさのジャンプスターターが販売されていますが、どれも同じといえば同じような感じで、一体どれを選んでいいのやら、悩んでしまいます。
(僕なりに考えた)ジャンプスターター選びのポイント
数日間、アマゾンや楽天でジャンプスターターを探しまくり、紹介記事を読んだりして、自分なりに選ぶポイントを考えました。
僕が考えた、ジャンプスターター選びのポイントは・・・・
① 国産 or それ以外
リチウムバッテリーという商品は、ちゃんとしたものを選ばないとそれなりに危険な商品でもあります。いい加減な商品だと、発火や爆発の危険がないとも言い切れません。
そういう意味では信頼の日本製を選びたいところですが、これがほとんど見かけません。
僕が見た中で唯一の日本メーカー品はこれでした。(ただしMade in Japanかどうかは不明。)↓
けれど、高い!
他の商品が大抵1万円以下なのに対し、この日立製はおよそ¥25,000超(Amazonでの参考価格)もします。安心料とはいえ、この差は大きいと言わざるを得ません。
ということで、泣く泣く(?)海外製品(中国?)から選びます。
② 大きさ、重さ
ネットで写真だけ見ていると、どれも同じように見えるジャンプスターターですが、よくよくスペックを比べてみると、大きさや重さが商品によってかなり違うのがわがわかります。
小さいものはiPhone並みですが、大きいものは弁当箱並みのものまであります。重さも350gを切るものから、1kg超のものまで。
性能だけを考えれば「大は小を兼ねる」ので、自宅に置いておく、あるいは車に積んでおくのであれば、大きくて高性能なものを購入すれば間違いないのですが、僕の場合はバイク用。それも荷物のほとんど積めないスポーツスター用です。
泊りがけのツーリングに行くときなど、バッグに入れて持っていくことも考えると、できるだけ小さく軽い製品にしたいところです。
↓小型軽量タイプ
↓大型の車もOK!の大容量タイプ
③ 容量と最大電力
ジャンプスターターの性能を表す値として、大抵の製品に書かれているのが、「容量」と「最大電力」です。
容量はセルを回せる回数。最大電力はセルを回す時のパワーの大きさだと考えればわかりやすいと思います。(正確な定義ではないと思いますが。)
これらも「大は小を兼ねる」のですが、大抵は大きさや重さに比例するので、僕の用途を考えれば必要最小限のものを選ぶ必要があります。
あくまで緊急時のみ使用するジャンプスターターなので、容量はそこそこあれば問題ない気がします。(モバイルバッテリーとしては出来るだけ大容量がいいと思いますが。)
一方で、最大電力は出来るだけ確保したい。
我がハーレーのエンジンは(車に比べれば)たった1200ccの小さなエンジンですが、一気筒あたり600cc(4気筒の車なら2400cc相当)という巨大なピストンと、最新のエンジンではあり得ないような重いクランクを回さないといけないので、セルを回すのに必要なパワーは3Lクラスのガソリン車並みなんじゃないかと思われます。
ネットで見た記事の中に、「スポーツスターのセルを回すには、400A(アンペア)以上の電力が必要」と書かれていました。真偽のほどは不明ですが、選ぶ際の一つの目安にしました。
④ クリップが出来るだけ小さいこと。
ジャンプスターターをつなぐときは、ワニ口クリップをバッテリーのプラス&マイナス端子につなぐのですが、バイク用のバッテリーの端子は小さく、バッテリー自体も狭いスペースに押し込まれている為、大きなクリップでは挟み辛く、下手すると接続できない、という事もあるようです。
そのため、出来るだけ接続用のクリップが小さいものを選びたいところ。けど、ネット通販で買う場合、このワニ口クリップの大きさについては殆ど表記されている製品がなく、写真で見て判断するほかありません。
⑤その他
充電にかかる時間は、本当は重要で、当然短い方がいいのですが、それぞれの製品紹介で書かれている時間が本当に正しいかどうかは怪しいとおもいます。したがって、単純に横並びで数字を比較しても意味がないかもしれません。
ジャンプスターター自体の充電がUSB端子で出来る製品なら、別に充電器を持ち運ぶ必要がなく便利でしょう。
大抵の製品に何故かライトが付いていますが、まあ、無いよりはあった方がいいかもしれません。(夜に作業するときは便利かも。)
評価コメントを読み込むと・・・
Amazonを中心に、ネットでのユーザーの評価をいろいろと読み比べました。
一見、星の数が多い製品が良い製品かのように思うのですが、よくよくコメントを読んでみると、必ずしもそうでない事が判ります。
たとえば、
- 高評価が多いものの、実際にはジャンプスターターとしては使ったことがなく、単にモバイルバッテリーとして使ってみてのコメントが多い。
- 評価が不自然。数百もある評価が全て5点満点だったりする。ホント? よく読むと評価するとなんかもらえるような事が書いてあったりする。
- 「サポートが素晴らしく、初期不良があってもすぐ交換してくれた」という書き込みが多数みられる製品。もちろんサポートが良いのは結構なこと。けれど、初期不良のコメントが多すぎるってどうなの?
- 平均点は高いけど、そもそも評価コメントが少なすぎる製品。
などなど。
実際にジャンプスターターとして使ってみた人の評価を拾って読んで、不具合の少なそうな製品を探しました。
僕が選んだのは・・・コレ!
結果、僕が選んだのがこの商品です。↓
- 重さは約300g。小さなペットボトル1個分弱だから、まあ持ち歩きも許容範囲。
- 容量は10000mAh。コンパクトサイズ(8000mAhのものが多い)としては大容量。
- 最大電力は450A。スポーツスターの起動に必要(?)な400Aをクリア。
- 「3000ccの車でもエンジンスタート出来た!」とのコメントもあり。
- 手持ちのUSBチャージャーで充電でき、クルマのシガーソケットからも充電可能。
- 値段も手ごろ
という事でポチっとしました。
本当は白いのが欲しかったのですが、その時はなぜか赤黒の方が安かったのでそっちを購入。
数日で商品が届きました。
説明書に「充電時間は約3時間」とありましたが、3時間では充電が終わりませんでした。しょうがないので一晩つなぎっぱなしにしておくと、翌朝見たときには自動で電源が切れていました。電源スイッチを押すと、無事ランプが4つとも点灯しました。
充電が終わったので、いよいよバイクと接続です。
果たしてハーレーのエンジンはかかるのか?
実はディーラーで充電してもらったバッテリーを接続する前に、このジャンプスターターが届いたので、まずはバッテリーの無い状態でジャンプスターターをつないでみました。
「外すときはマイナスから、着ける時はプラスから」の大原則に沿って、まずは赤いケーブルをプラスにつなぎ、次に黒いケーブルをマイナスにつなぎます。
「BOOST」ボタンを押したら、すぐにイグニッションキーをオンにし、セルボタンを押します。
キュルッ!・・・ガガガガガ。
セルは回りましたが、エンジンは掛かりません。
う~~~ん。やっぱり無理!?
連続で負荷をかけるのはよくない、と取説に書いてあったので、15分ほど待って、再度トライします。
キュルッ!・・・ガガガガガ、ガッ、 どるぅぅぅん!
やった!やった! かかりました。
やっぱりハーレーのクランキングは重いようで、苦戦しましたが、なんとかエンジンを掛ける事が出来ました。
一度ではエンジンスタートできなかったので、少々不安の残る結果でしたが、今回はバッテリーを着けず、ジャンプスターターの電力のみでの実験。
もしバッテリーがわずかでも生きている状況であれば、もう少し簡単にエンジンが掛かったんじゃないかと思います。
一家に一台?オススメです。
このジャンプスターター。そうしょっちゅう活躍するものではない(活躍すると困る)ですが、大容量のモバイルバッテリーとして使えますから、普段使いも出来ますし、なにより災害時に一つあると、とっても心強いです。(昨今はスマホが使えなくなると、情報が得られなくなって非常に困る、という時代ですから。)
もちろんジャンプスターターとして、バイクだけでなく、車にも使えます(たぶん)。※ただし、夏の炎天下のクルマの車内に置いておくのは危険だと思います。
そういう意味では決して高くはないですし、一家に一台、買っておけばいろいろと安心だと思います。
追記:充電しなくても使えるジャンプスターター
最近ネットで知ったのですが、あらかじめ充電しておかなくても使えるジャンプスターターというのがあるそうです。
どういうこと?と思うのですが、バッテリーに残っている電力をいったん吸い上げ、それを一気に放出することでセルを回すんだそうです。(コンデンサーか何かに電気をためるんでしょうね。)
もちろん完全に放電しきってしまったバッテリーでは不可能ですが、” 弱っていてセルを回す力はないものの、まだ多少の電力は残っている ” というバッテリーならこういうことが出来るらしいです。
充電式のものに比べるとやや高価ですし、放電しきって使えないケースもあると思いますが、事前の充電が不要というのは魅力的です。(リチウムイオンバッテリーは自己放電が少ないとされていますが、完全にゼロではないので、いざという時使えない可能性があります。)
それと、リチウムイオンバッテリーを使ったものは発火などの危険が無いとは言い切れず、特に夏高温になる車の社内に置きっぱなしにするのは不安があるのですが、これはバッテリーを使っていないので、その心配が少ないと思われます。
僕自身使ったことが無いのでオススメとまでは言い切れませんが、車に積むならこっちがいいのでは、と思います。
コメント
スポスタのバッテリーが上がってモバイルスターターってどれがいいのか迷っていたところ大変参考になりました。
Amazonの1番人気っぽいものが初期不良が多そうでどうしようかと思っていました。
ときさん。はじめまして。コメントありがとうございます!
そうですね。この商品は必要なときに動かないと致命的なので、初期不良は気になりますよね。僕の買った商品は最大電流が450Aですが、使ってみた感じ、スポスタを動かすにはギリギリ、という感じがしました。あとは大きさとの兼ね合いでできるだけ最大電力の大きな商品を選ばれるのがいいと思います。
今日XL1200CXが納車されました。購入の検討をはじめてから、毎日ブログを読ませて頂き勉強させていただいております。大変参考になります。ところで一つ質問させて下さい。ジャンプスターターでエンジンがかかったとのことですが、一旦かかれば、バッテリーなしで走ることができるのですか。ご教示いただけるとありがたいです。
河野さん はじめまして。コメントありがとうございます。そして、CX納車おめでとうございます!
購入前から当ブログを読んでいただいていたとのこと。うれしいかぎりでございます。
バッテリーなしで走れるか?ですが、実験したことは無いのでわかりません。理屈上走れないことはなさそうですが、バイクの発電量はアイドリング付近では少ないですし、安定もしていないと思うので実用的には厳しいんじゃないでしょうか。
多分走れてもパワーが出なくてスカスカでしょう。
昔の小排気量のキャブ車でキックスタートのバイクなんかはバッテリーレスに改造したりするカスタムもあったようですが、確か安定させるためにバッテリーの代わりにコンデンサーを繋ぐって聞いた気がします。
ありがとうございます。おっしゃる通り昔のバイクは、バッテリーなしでも走れたので、もしやと思いました。さすがにハーレーでも、エンジンかかった後、スターターを外すとバッテリーなしでは多分まともに走れないですよね。
私も、バッテリーが弱いとの事で、おすすめのスターターを購入しようと思いましたが、バッテリーをリチウムに変えてしまっておりました。リチウムは一旦過放電したら、もう使えないとの事ですが、スターターで一旦エンジンがかかれば死んだリチウムバッテリーのまま、バイク屋さんまで走って行けるのかなと疑問に思った次第です。やはり、予備のバッテリーを買う事にします。
リチウムイオンバッテリーは完全放電してしまうと充電しても復活しないのは確かですが、いきなり完全放電してしまうのか、ある程度徐々に減っていくのか、どっちなんでしょうね。
セルを回す力は無くても、まだ完全には死んでない状態なら、モバイルバッテリーでエンジンを始動してあげれば、バイク屋まではもつのかもしれません。
リチウムイオンバッテリーは自己放電が少ないので、上がりにくいとは思います。
もちろん予備バッテリーを用意しておく、というのは一番手堅い方法だとは思いますけどね。