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スポーツスターのリアサスをオーリンズに交換!(その2)

「NITRON」それとも トランプ製「RacingBros」?

悩みに悩んだ僕のリアサス選び。(それが楽しいのですが。)

最終的には「ナイトロン」と大阪の「トランプサイクル」オリジナルサス(RacingBros製)に絞って考えていました。

トランプサイクルのサスはバネレートや長さも選べ、調整機構も豊富。しかもストリート向けに開発されているなど、非常に魅力的なサスペンションです。

ただ、ショップオリジナルだけに実際に装着している人は多くはないようで、Webで調べてみてもインプレがなかなか見つかりません。

ショップが遠いのも不安材料のひとつ。

ここはやっぱりナイトロンかな~、なんて思っていました。

「一国オート」オリジナル オーリンズサスペンション

そんなある日、Webでスポーツスターのリアサスの情報を探していると、横浜のハーレーショップとして有名な「一国サイクルワークス」から販売されている、ショップオリジナルのオーリンズが目にとまりました。

ベースは伸び側減衰調整と車高調整の付く「Type S36DR1L BLACKLINE」だと思うのですが、ショック全長が標準品の336mmより11mm長い347mmに設定されているのが特徴。

ロードスターのノーマルサス(340mm)に比べても約7mm長くなっています。

逆に言えば市販のスポーツスター用の13.2インチ(336mm)のリアサスはノーマルのロードスターよりホンの少し車高が下がってしまうのです。

もちろん336mmのサスペンションでも車高調整付きのモデルであれば、ノーマルと同じ340mmでセットすることが出来ると思います。

ただ、この一国オートのオリジナルオーリンズは、ただ単に全長が11mm長いだけではなく、ストローク自体も11mm長くなっている(86mm)のです。それだけストロークに余裕があり、荒れた路面のギャップでもしなやかに動くのでは?と思われます。

これ、いいんじゃないだろうか。

因みにオーリンズには360mmのモデルもありますが、そこまでサスペンションを伸ばすと、車体のどこかに駆動ベルトが干渉したり、ベルトが緩みすぎてプーリーから外れたりすることがあるそうです。そのためチェーン化が必要と言われています。

しかも「XL1200CXにピッタリ」と書かれていて、ホームページにはCXに装着された写真も載っています。

つまり実際に試されたことがあるのでしょう。

なんとなく、これこそ理想的なサスペンションに思えてきました。(笑)

ただ、気になるのはその価格です。税別で148,000円也。

ベースとなっている「S36DR1L Blackline」は¥132,000円(税別)。

ブラックラインにこだわらなければ、リザーバータンクが別体で圧側減衰力調整までついている「レジェンド・ツイン」(Type S36PR1C1L)が¥128,000(税別)で買えてしまいます。

OHLINS(オーリンズ) リアサスペンション HARLEY 13.2inch LEGEND TWIN(レジェンドツイン) S36PR1C1L ハーレー[HARLEY] スポーツスターファミリー スプリング:ブラック HD132

僕としては別にブラックラインにこだわりはなく、むしろ見た目では黄色いスプリングの方が好みです(上の写真のモデルはブラックのスプリングですが、イエローもあります。)

しかもリザーバータンク付きのレーシーな外観で、この方がロードスターには似合うんじゃないかとさえ思います(その性能の違いが分かるかどうかは自信がありませんが。)

もちろん、この値段ならナイトロンを選ぶことも出来ます。

さらにはオーリンズにしろ、ナイトロンにしろ、バイク量販店やWeb通販で購入すればいくらか割引もあるので、さらに価格差は大きくなるのです。

にもかかわらず、割高なショップオリジナル品を選ぶだけのメリットがあるのか?・・・そこは大いに悩みました。

けれど前回書いた通り、サスペンションは「何を買うか」ではなく「どこで買うか」。

つるしのサスペンションではなく、その車種向けにセッティングされたサスペンションを、後々相談できるショップで買いたい。

というわけで、今回は一国オートさんオリジナルオーリンズを選ぶことにしました。

メールで何度か問い合わせ、在庫を確認。取り付けもお願いすることにしました。

ただし「ゴールデンウイーク前後は非常にお客さんが多く、取り付けはすこし時間がかかるかも」とのこと。

別に慌てることもありませんし、GW前に交換予定の新しいタイヤも、それはそれで楽しみたかったので(いっぺんにいろいろ換えちゃうと、なにがイイか悪いか判らくなるから)、連休が明けてから伺うということでお願いしました。

サスペンション交換前に、タイヤをリプレースしたところ・・・

サスペンションを交換するに先立ち、そろそろ寿命を迎えていたタイヤを交換することにしました。すり減ったタイヤでサスペンションを評価したり、調整したりするのもなんか違う気がしたからです。

ところが、このブリジストン T32と我がロードスターとの相性が思った以上に良く、気になっていた部分がほとんど解消してしまいました。

ハンドリングはバンク角に応じて素直に曲がるようになりましたし、路面からの突き上げは角が取れてずいぶんマシになりました。

ここで再び悩みが。

うーん。

果たして、リアサスを換えるべきか否か。

タイヤ交換して、いままでにないくらいバランスがよくなった我がスポーツスター。

そこでリアサスを換えるということは、少なからずバランスを換えることになります。

いくら高価で高性能なパーツとはいえ、本当に良くなるかどうかは着けてみないとわかりません。ひょっとするとバランスを崩し、かえって乗りづらくなることも考えられます。

(過去そういう経験もあります。)

大枚はたいて乗りづらくなったら目も当てられないしなあ。

しかもロードスターの場合、フロント側のサスペンションには何も調整機構がないのです。リアを換えたらフロントもイジらねば・・・となったら、結構大掛かりなカスタムが必要になります。

うーーーん。

交換前にご相談

悩んでいても仕方ないので、メールで一国オートさんに質問してみました。

***

「このリアサスを取り付けた場合、フロント側
のセッティングは必要でしょうか?」

『Fフォークに関しましてはもちろん手を加えた方がよろしいかと思います。
サスペンションに関しましては、オーナーさまごとに乗り方や感じ方が
様々だと思っております。
ご相談させて頂きますので、ぜひお気軽にご来店くださいませ。』

「フロント側について、手を入れた方が良いのはわかりました。ただ、調整機構が無いのでそれなりに大変かと思います(フォークオイル交換などでしょうか?)。 とりあえずフロントノーマルで乗りたいのですが、乗りづらいほどでしょうか?」

『先日もお話ししましたように感じ方はそれぞれです。まずは旦リヤのみの状態でお乗り頂き、その後ご相談をさせて頂くのがよろしいかと思います。乗りづらいほどではない?と。(表現が難しいですが乗れなくはない?)CXの場合選択肢がないのですが、スプリングまでの交換が望ましいと思います。』

***

”大丈夫ですよ!” などと安易に言わないのが、かえってこのお店の良心なような気がします。

乗り方も感じ方も人それぞれ。まずは乗ってみて不満があればいくらでも相談に乗ります、ということなのでしょう。

もうこれは信じてみるしかないですね。

一国オートさんを訪問

というわけで、一国オート(一国サイクルワークス)さんを訪問しました。

一国オート

一国オートさんってずっと国道一号線沿いにあるんだと思い込んでいたのですが、国道15号線沿いにあるんですね。(笑)

初めて訪れましたが、めちゃめちゃおしゃれな店舗です。

まず、どこから入っていいのかわかりません。(笑)

作業場っぽいところにメカニックさんが居たので声を掛けて入れてもらいました。

バーカウンターのような商談スペースがあったり、メンテスペースの壁に熱帯魚の水槽が埋め込まれていたり。

そして店の内外にとまっているお客さんのバイクのどれもが、すごいカスタム&ピカピカ。

僕なんかちょっと場違いな感じさえします。

初めての来店ということで、ポイントカードを作ってくれるらしく、連絡先や愛車の年式などを登録用紙に記入していると、店主の梅島さん登場。

開口一番、「結構乗ってるんですね。」と走行距離の事を言われました。

やはりスポーツスターのサスペンションは皆さん換えたくなるようで、ちょっと乗ってみてすぐ ”こりゃ駄目だ!” と換える人が多いらしい。逆にそこで換えない人はずっとノーマルで乗る人が多いそう。

「よく我慢しましたね~。(笑)」とほほ笑む店主に、

「いやあ、どうせ純正サスは消耗品だから、ヘタるまで使ってから交換しようと思って。」

と答えましたが、ウソです。単にお金が無かっただけです。(笑)

「どんな乗り方をするんですか?結構 峠を攻めたりします?」と聞かれましたが、この回答が難しい。

僕の場合、” 本人はそこそこ攻めているつもりだが、周りからは流しているように見える ” という感じです。

「タイヤを見て(乗り方が)判るかな?と思ったんですが、換えたばっかりなんですね。」

そうです。まだ交換して3週間ほど。

でも交換しといてよかった~。

もう交換時期だというのに、端にはまだヒゲが残るタイヤを見られるのも恥ずかしいですから・・・

ブリジストン T32

「ガンガンに攻めたりしないし、足つきの良さも維持したい」という僕の希望から、車高は仕様のまま(といってもノーマルよりは長い)でセッティングいただくことになりました。

オーリンズをセットアップする

早速取り付けてもらいます。

いろいろと説明を受けながら、わずか20分ほどで装着は完了。

で、ここからは初期セッティングです。

まずは1G(イチジー、ワンジー)を合わせるから、ということでバイクを起こします。

いわゆる ”サグ調整” とか ” サグ出し ” と呼ばれるやつです。

サグ調整とは?

この ”サグ調整 ” というやつも、雑誌やWeb記事など色々紹介されているのを見ますが、結構書かれていることが微妙に違ったりします。

要するに(ジャッキアップするなどして)タイヤを浮かせた伸びきり状態のサスの長さと、乗車して沈んだ時のサスの長さの差を測り、一定の長さになるようにプリロードを調整する作業を言います。

ですが・・・

乗車した状態を「1G」としている場合もあれば、車体を垂直にした状態を「1G」、さらに乗車した状態を「1G’(イチジーダッシュ)」と書いている場合もあります。
それぞれ「(エンドからエンドまでの)サスの長さを測る」と書かれている場合もあれば、「アクセルシャフトから、その垂直線上の適当な点(シートカウルの下端など)との距離で測る」と書いている場合もあります。
サグ測定

サスペンションのエンドからエンドまでを測る場合。

サグ測定

”サスペンションの下端とその直上の任意の場所”を測る場合。

さらには「スイングアームピポットからアクセル(A点)の長さを測定。次にそれと同じ長さのB点をフェンダーのどこかに定め、AB間の距離を測る」という記事もありました。(文系の僕には難解な数学の文章題に聞こえます。)

サグ測定

一体どれを信じてよいのやら・・・ですが。

オーリンズ

じゃーん!オーリンズオーナーズマニュアル!!

これを開いてみると・・・

サグ調整

オーリンズのマニュアルには、

”「リアアスクル」と「その直上のシートカウル上の一点」との距離を測れ”

と書いてあります。

さらに、

「R1=伸びきり」と「R2=空車状態」の距離の差を「Free sag」

「R1=伸びきり」と「R3=乗車状態」との距離の差を「Ride height」

と説明しています。

というわけで、少なくともオーリンズの推奨設定にしようと思えばこの方法で計測するしかなさそうです。

跨ってサグ出し~ダンパー調整~調整機構の説明まで

まず、僕は梅島さんから、バイクに跨るように言われました。

この状態でまず測ります。

続いて「両足をつま先立ちにして、バイクから完全に荷重を抜いて」と言われます。

「エイ!」と足を伸ばしますが、僕の短い足ではシートから完全に荷重を抜く=お尻を浮かす には程遠い感じです。

なんどもエイ!やっ!!とやっていると、梅島さんが「いいものがあります」と言って、どこからか厚みのある木の板を2枚持ってきてくれました。それを左右ステップの下に敷き、

「ハイ。じゃあこれに足を乗せて・・・」

と言われたので、その通りにやります。

” これでも尻が浮かなかったらどうしよう・・・ ” と思いましたが、何とかOK。
いや~。正直ちょっと恥ずかしいです。(笑)

僕は跨って車体をまっすぐするのに専念してたので、梅島さんがどこをどう測っていたのかはわかりませんが、車体の垂直を測る角度計まで持ち出して、正確に測ってくれていました。

これだけでも工賃6000円の価値はあろうかというものです。

(絶対一人じゃできないもんなぁ。)

何度かの調整を経て

「10~20mmぐらいが適正範囲ですが、いま13mmになっています。」

と説明してくれたので、おそらく、空車時と乗車時の差だと思います。

この状態で跨ると、車高は上がっているはずですが、沈み込みが大きいのか、足つき性はほとんど変化が無いように思われました。

***

あとは各部調整機構の説明。

プリロードの調整方法に始まり、伸び側ダンバーの調整方法を教えてもらいます。

「まずは20段戻しから。多分すこし柔らかすぎると思いますが、まずはこの位から始めてみてください。」

ダンパー調整は最強まで締めこんで、そこからの戻すクリック数で管理しますが、締めこみすぎて壊す例もあるそうで、実際に目の前でやってみて、体感させていただきました。

あとはオーバーホールのサイクルや普段の手入れ方法まで。さらにはサスペンションに全く関係ないスポーツスターに関する僕の質問にも、実に懇切丁寧に教えてくれました。

こりゃあ、このお店が人気店なのもうなずけますね。

走り出してみると・・・

ようやく取付完了。作業はすぐ終わりましたが、調整してもらい、説明を受けると1時間ぐらい経っていました。

一国サイクルワークス

お礼を言って代金を支払い、外に出してもらった愛車に跨ります。

(そういえば二階とか見てなかったなぁ。見たかったなあ。また伺いましょう。)

サイドスタンドの状態から車体を起こすと、スッと軽く起こせます。これは良いサスペンションに換えた(あるいはメンテナンスした)時にいつも感じること。荷重がサイドスタンドからタイヤに移る時に、動きの良くなったサスペンションがスムーズに沈み込むからです。

跨ってエンジンをスタート。発車して直ぐ大通り(国道15号線)へ。この段階でもうすでに違います。明らかに違いを感じます。

どう違うのか・・・

インプレは次回。(この話、もうすこし続きます。)

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コメント

  1. 48の人 より:

    こんにちは。

    リアサスの交換お疲れさまでした。
    オーリンズ製がブランドと実績的にも安心かなって思います。
    私は購入時にオーリンズへ変えてしまったので、純正との比較がわからないですが、それでも少し腰にくるかなって思っています(笑)

    私ごとですが、ちょうど車検時期でフロントサスのオイル交換をお願いしたところ、サンダンスのフォークスプリングへの交換を提案されたので、交換をお願いしているところです。

    次回の更新も楽しみにしています。

    • kento-yoshida より:

      48の人さんこんにちは。コメントありがとうございます。
      僕はオーリンズ信者ではないんですが、ロードスターへの装着でお勧めされているサスを探していたら、この一国オリジナルオーリンズにたどり着きました。ロードスターの場合、他のスポーツスターと足回りがかなり違うので、普通のスポーツスター用を買ってきても合わないかも?と思ったからです。
      フォーティーエイトはローダウンスタイルなのでサスペンションが短い分、条件的には厳しいんでしょね。かといって長くしちゃうと、あのカッコよさが失われるかもしれませんし。フォークスプリングを交換するんですか。フォーティーエイトのフロントフォークってかなりいいのが付いているような気がしますが、交換でどう変わるのか。ぜひ結果を教えてくださいね。