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スポーツスターにVPクラッチを取り付けました。(その1)

サンダンスのフェザータッチパワーレバーで満足していましたが・・・

クラッチが重い我が愛車(ハーレーダビッドソン スポーツスター XL1200CX ロードスター)。昔のスポーツスター乗りからすれば信じられないぐらいに軽くなっているらしいのですが、重いものはやっぱり重い。

そこで、左右のレバーをサンダンスさんの「フェザータッチパワーレーバー」に換えたところ劇的に軽くなり、それで十分満足していました。

ただ、普通に日帰りツーリングしている分にはこれで十分なのですが、渋滞にはまるとやっぱり辛くなります。

先日、伊豆の海岸沿いを走っていたときのこと。

熱海を過ぎて真鶴へ向かう途中の135号線で大渋滞。すり抜けもままならないような細い道でクルマはほとんど動かず。結局1時間ぐらいでなんとか渋滞を抜けたのですが、左手はもう限界。軽い腱鞘炎のような状態になってしまいました。

もはやまともにクラッチを握ることが出来ず、レバーに親指以外の4本の指をレバーに引っ掛け、腕ごと引くような感じでクラッチを操作をし、なんとか帰ってきました。

うー。やっぱり重い。

まあ、あんな状態になったらどんなにクラッチの軽いバイクでも腕がツるよなあ、とは思いますが、やっぱりもう少しなんとか軽くしたいなあ、とつくづく思いました。

クラッチを軽くする方法

以前も記事で描きましたが、クラッチを軽くするには

①握力を鍛える (笑)

②フリクションを減らす。

③てこの原理でレバー操作を軽くする。

④クラッチスプリングを弱くする。

⓹レバーの形状を変えて握りやすくする。

の5つの方法があります(もっとあるかもしれませんが)。

は年齢とともにどんどん逆行 (涙)。 はせいぜいレバーやワイヤーに注油するぐらい。

⑤のレバー交換はハーレーでは効果大。細くて指を掛けやすく、外側を握りやすい(=③のてこの原理でもあるのですが)レバーに交換すれば、体感上は大きく改善します。

赤がハーレー純正。青はサンダンスパワーフェザーレバーです。青い方がより外側を握りやすいことがわかるかと思います。

ノーマルって僕のように手の小さい(指の短い)人ほど根元近くを握ることになるんですよね。

僕のはサンダンスですが、ミスミエンジニアリング製も評判がいいですよね。

https://misumi-eg.net/?page_id=1663#br

この方法はデメリットが少なく、操作性も上がるのでお勧め。特に女性や手の小さい方には是非試していただきたいです。

人気のキジマ 「ライトクラッチキット」

③の ”てこ原理” をつかった方法というのは、レバー比やピストン比を変えることでクラッチの重さを軽くする方法です。

ピストン比を変えるのは「てこの原理」とは言わないかもしれません(「パスカルの法則」かな)が、同じ仕事量(=「力×移動距離」)を得るのに、「移動距離」を増やすことで必要な「力」を軽くする方法、という点では同じだと言えます。

ワイヤー式クラッチの車種だとクラッチレリーズアームを長くするとか、油圧式クラッチの場合は、クラッチ本体側のピストン系を大きくしてレバー操作を軽くしたり、普通の横置きのマスターシリンダーをラジアルマスターシリンダーに換えたり、といった方法がこれに該当すると思います。

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brembo(ブレンボ) クラッチマスターシリンダー RCS16 ラジアルタイプ/RCS(16/18可変式) クラッチ専用 110.A263.50

ですが、ハーレーの場合はコレ。↓↓↓

キジマの「ライトクラッチキット」です。

キジマ(Kijima) ライトクラッチキット 94Y-18Y スポーツスター用 HD-04485

これは、ノーマルにも使われている「クラッチレリーズランプ」という部品なのですが、クラッチケーブルを引っ張る力を、クラッチプレートを押し広げる方向の力へ変換するためのパーツです。

こんな感じでプライマリーカバーの中に入っています。(写真はノーマル)

青い矢印の方向にクラッチケーブルで引っ張られると、2枚張り合わされた形の円盤の片方が回転し、もう片方の円盤と離れる方向の力が発生します。この力でクラッチプレートを押す(クラッチを切る)動作をするパーツです。

2枚の円盤の間に、溝に埋められた形で鉄球が3つ挟まれています。上の写真の方の円盤にあるフック状の部分にクラッチケーブルが引っ掛けられていて、これを引っ張ると上の円盤のみが回転します(下の円盤は固定されている)。すると、鉄球が収められている溝の深いところから浅いところへ移動することになるので、2枚の円盤の間が押し広げられます。この「押し広げられる力」でクラッチプレートを押し広げるのがこのパーツの役目です。

キジマのライトクラッチは、この溝がノーマルに比べて長く、傾斜が緩やかになっています。そのため、クラッチを切るには、より大きく(長く)ケーブルを引っ張る必要があるのですが、その分軽い力でケーブルを引けるようになります。つまり ”テコの原理” なんですね。

しかも単純に傾斜を緩くしただけじゃなく、溝の形状を工夫することで、引き始めの半クラッチのところがより軽くなるように作られているそうです。

こんな説明でわかりますかね?(わらりづらいですよね。すいません。)

このライトクラッチキットはノーマルと同じ構成で特殊なパーツは使わず、構造的にもシンプルなので信頼性が高く、価格も安いです。

それでいて、ノーマル比で30%程度クラッチが軽くなります。

スポーツスター乗りに人気のパーツなのも納得、なのですが、一つ欠点があります。

クラッチを切るためにケーブルを引く距離が長くなるので、クラッチケーブルのあそびの調整が非常にシビアになるのです。

クラッチのミートする位置が近すぎるとレバーを目一杯握ってもクラッチが完全に切れなくなり、引きづってしまいます。その結果、クラッチ板が摩耗したり、ニュートラルに入りにくくなったりします。

逆にクラッチのミートする位置が遠すぎるとクラッチレバーを離してもクラッチが完全には綱が無くなり、クラッチ板が滑ってしまいます。

取り付け自体はそんなに難しくない(らしい)パーツですが、プロによる取り付けを推奨されているのはこういう理由があるようです。

スプリングを弱くする方法

最後はクラッチスプリングを反力の弱いものに交換する方法です。

クラッチはクラッチプレートとフリクションプレートをスプリングで押し付けて回転を伝えています。クラッチをきるということは、このスプリングの力に反してクラッチケーブルを引っ張っている状態なので、クラッチスプリングをより弱いものに交換すればクラッチは軽くなります。

そんなことできるの?

われらがスポーツスターの場合。2004年に883用のスプリングが弱くなり(それまで883は1200と同じスプリングだった)、2006年以降は883も1200もさらにスプリングが弱くなっています。

このスプリングは年式によらず互換性があるらしいので、2006年以降用のノーマルスプリングを入手して古い年式のスポーツスターにとりつければ、クラッチがかなり軽くなるそうです。(具体的な品番などはディーラーさんにご相談してみてください。)

スプリングが弱くなると、クラッチが滑ってしまうんじゃないの?と思うのですが、単にスプリングを弱くしたわけではなく、クラッチを握りこんだところでの重さを軽くしているそうです。

ハーレーに限らず、最近のバイクのクラッチはコイルスプリングではなく、ダイヤフラムスプリングを採用したものが多いです。ダイヤフラムスプリングはコイルスプリングより軽く、コンパクトという事もありますが、力を掛けて押していく際に一様に力が必要になるコイルスプリングに対し、ダイヤフラムスプリングは抑え込んで平らになるにしたがって押す力が小さくて済む=クラッチを握っている時の力が少なくて済む、という特徴があります。近年のハーレーのクラッチスプリングはこの特性をより最適化し、クラッチを握りこんだ時の力が軽くなるようにしているそうです。
リデュースクラッチ ダイヤフラムスプリング 37882-06

ダイヤフラムスプリング

そしてもうひとつの方法がVPクラッチを装着する方法です。

なぜVPクラッチを装着するとクラッチが軽くなるのか・・・

長くなったのでその2に続きます。

スポーツスターにVPクラッチを取り付けました。(その2)

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