前回、電熱ジャケットの持つ様々なメリットについてお知らせしました。
じゃあ、その電熱ジャケット。どんな製品がいいのでしょうか?
僕自身、過去2種類のヒーティングウエアを購入・使ってみましたが、その経験から僕なりにアドバイスしてみたいと思います。
僕の買った電熱ジャケット。KLAN製ですが、もう販売されていないようです。
電熱ジャケットのタイプ別メリット&デメリット
電熱ジャケットは いくつかの種類 に分けられ、それぞれにメリットデメリットがあります。タイプ別に見ていきましょう。
「バイクのバッテリーから電源を採るタイプ」or「充電池を使うタイプ」
充電池を使うタイプは配線の煩わしさがなく、小型車でもバッテリー上がりの心配がありません。またバイクを離れても使用できるので、バイクを降りて散策する時も使えますし、バイク以外の用途でも使えます。(バイクで釣りに出かける、なんて場合は最高ですよね。)
ただし、僕の経験ではやっぱり暖かさが今一つなのと、使用できる時間が短い事が欠点です。
ツーリングに使うなら一回の充電で7~8時間は持ってほしいところですが、長く使えるようにすると、あまり温度が上げられません。
バッテリーを複数持ち歩くという手もありますが、大抵、結構電池が高いです。
通勤や通学で短時間バイクに乗る人ならいいと思いますが、あなたのバイクが中型以上で、発電能力に余裕があるのなら、ぜひ車体のバッテリーから電源を採るタイプをお勧めしたいと思います。
もっとも、充電池は日進月歩ですから、将来は充分な性能を持った製品が
出てくるかもしれませんけれどね。
「厚手の防寒ウエアタイプ」or 「薄手のインナータイプ」
ヒートジャケットにはフリースや起毛など、それ自体が高い保温性を持った厚手のものと、
通電していなければそれ自体はほとんど保温性のない薄手のものとがあります。
” 何よりも暖かさ最優先!” という方は厚手のタイプがいいと思いますが、このタイプは組み合わせるアウターウエアや、寒暖差の大きいときのツーリングなどにおける自由度があまりありません。(熱くなったとき、スイッチOFFしてもなお暑い場合がある。)
僕的には上に着る服を選ばず、持ち運びもしやすく、暑いときには電源を切ればそのまま使える、薄手のタイプの方がお勧めです。
ただし、このタイプはしっかりと防風性能の高いアウターと組み合わせる事が前提になります。いかに電熱ジャケットといえど、寒風が中に入り込んで来たら暖かくありません。
「ジャケット」 or 「パンツ」
ヒーティングウエアにはジャケットタイプ以外に、パンツの下に履くタイプもあります。
両方組み合わせで使えるものも多いですが、価格やバイクの発電量の問題もあり、とりあえずどちらか一つだけ使うというケースが多いと思います。
ではどちらを買うべきか?
好みもありますが、僕は 上着(=ジャケット) をお勧めします。
人間、内臓を温めるというのが保温の基本だという事と、心臓に近いところを温めることで、温まった血液が全身に届くので、より効果が高いからです。
という方もいるかと思います。
僕はグリップヒーターは使ったことがないので、その効果については語れませんが、
電熱ジャケットで体が温まると、それなりのウインターグローブをつけてさえいれば、手の冷たさは意外と感じないものです。
温泉につかっていると、露天風呂で顔が冷たくても気にならないようなものでしょうか。
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そのほかに電熱ウエアを選ぶポイントは・・・
- 電熱ウエアを着ると、状況によっては暑すぎる場合もあります。ウエアを着た状態でも走行中でもON/OFFがしやすいように、スイッチがウエアの外に出ているものがいいです。
- 同じ理由で、温度設定を段階調整できるもの。
- ヒーターが体に近い方が暖かいので、できるだけ体に密着するよう、柔軟性が高くしなやかな着心地のもの。ただし適切なアンダーウエアの上に着る事が重要。直接体に密着させると低温やけどの危険があります。
- 洗濯のし易いもの。
- バッテリーにつなぐケーブルの長さや種類が豊富なもの。ケーブルの長さが適切でないと、バイクに乗るとき邪魔になります。出来ればコイル状にまかれたスプリングケーブルがあるとより良いです。
- 電源ケーブルなどの補修パーツなどの入手が容易なこと。バッテリーへつなぐケーブルは結構負担がかかるので、傷みやすく、断線したりします。本体が未だ使えるのに、ケーブルが切れて入手できない、というのでは困ります。
寒さが本格化する前に入手を
最後に、電熱ウエアはなぜか毎年売り切れるのが早く、一番寒い時期には欲しいサイズがない、なんてことが良くあります。
まさにこれから寒さが本格化する「今」が買い時です。
いつ買うの?・・・(ちょっと古いか 笑)