パインバレーオリジナルオイルに交換しましたが。。。
先日、猛暑の高速道路でエンジンの熱ダレの兆候を感じたため、ちょっと早めのオイル交換をしました。
今回選んだのは、ハーレー専門店 パインバレーさんが発売したオリジナルオイル『プラチナオイル』です。
100%化学合成のベースオイルをベースに、非常にコストのかかる添加剤を加えたオイルで、粘度維持や高温特性に優れたハイコストパフォーマンスオイル・・・なんだそうです。
今回も交換作業は自分で行いました。エンジンオイルと同時にトランスオイルも交換。エンジンオイルはともかく、トランスオイルの交換はちょっと面倒ですが、今回で2回目なので、前回よりはるかにスムーズに交換作業を終えました。
交換の翌日、早速ショートツーリング。途中何度かチェックしましたが、オイル漏れなども見られず、無事問題なく作業できたようです。
乗ってみての感想ですが、正直なところ、以前のオイル(ワコーズ タフツーリング 20W-40)の時と大きく印象は違いませんでした。
タフツーリングもいいオイルだったので、大きな差が出なくても別に落胆はしないのですが、うたい文句や前評判がよかっただけに、ちょっと肩透かしを食らったような気もしました。
でもまあ、交換したオイルがエンジン各所になじむまでには少し時間がかかる(?)と言われていますし、徐々に本領を発揮してくれるだろう・・・と思っていました。
なんか変じゃないか?
先週は夏休みだったので、オイル交換した翌々日もツーリングへ。早朝まだ涼しいうちに家をでてお山を目指します。
まだ7時前だったこともあり、車は少なく、道は快適です。
うーん気持ちいいツーリング日和。ついついアクセルも開け気味に・・・なのですが、エンジンを回せば回すほど、なんだかちょっと変な感じが・・・
なんとなく力が無いというか、回り方が重いというか・・・。自分のバイクでなければ気が付かないであろう程度ではあるのですが、やっぱり以前とはちょっと違う感じがしました。
はっきり言って乗っていて楽しくありません。
昨日乗ったときはあまり感じなかったのに。いったい何がいけないのでしょうか?
エンジンの回り方が重い原因は何だろう?と考えたのですが、思い当たるものといえば・・・
どれも原因になりそうですが、1や2は徐々に劣化がすすむものなので、急に不調になる、というのは、なんかちょっと違う気がします。
気温の急な上昇は関係がありそうですけれどね。
やっぱり直前に行ったオイル交換作業に置いて何か問題があった、と考えるのが普通でしょう。
そういえば思い当たることが一つだけありました。
原因はオイルの入れ過ぎ?
オイル交換の作業を行った際、ひとつ気になったことがありました。それはエンジンオイルをかなり沢山入れてしまったことです。
わがスポーツスター(XL1200CX ロードスター)のオイル量は、サイドスタンドを立てた状態でオイルキャップについているオイルゲージで測ります。
先日オイル交換を行った際、2.5ℓほど新しいオイルを入れたのですが、測ってみるとゲージのMAXギリギリのところまでオイルが入っていました。
うわ、多すぎた。と思いましたが、一応規定の範ちゅうです。
ハーレーのオイルはブローバイガスなどの形で少しずつ減っていくのが当たり前なので、まあそのうち減るしいいかあ、とこの時は思いました。
もちろん、オイルが少なすぎはダメですが、多すぎも問題がある、ということは知ってました。多すぎるとエンジン内で撹拌抵抗を生んだり、オイル漏れを起こしたりします。
それに、MAX以上には入ってないし、、、と思ってたのですが、
実はこれが大きな間違いだったのです。
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僕のバイクを停めている集合住宅の駐輪場は、わずかながら地面が傾斜しています。サイドスタンド側を下にして停めているので、平滑な地面より車体が大きく傾いていることになります。
更に僕のスポーツスターは「一国モーターサイクル」さんオリジナル設定のオーリンズを組み込んでいます。ノーマルサスに比べ若干長いので、それも車体の傾きを大きくする方向になります。
車体が左側に傾くとどうなるか。スポーツスターのオイル注入口は車体の右側にありますから、車体が左に傾くと、オイルタンク内の油面は低くなることになります。
オイル量を測る際はサイドスタンドで停めた状態で測りますが、それは前提として地面が平らで、かつ車体がノーマルであることが前提です。もし地面がサイドスタンド側に低く傾斜していれば、同じ量のオイルが入っていても、オイルゲージでチェックした際、少なく表示されるわけです。
言い換えれば、この状態でオイルがMAXということは、実際にはかなり入れ過ぎていることになります。
どうやら僕のスポーツスターはオイルを入れ過ぎていることは間違いなさそうです。結果、ブローバイホースからオイルがあふれ、エアフィルターを油まみれにしている可能性があります。あるいはそこまでいってなくても、エンジン内にオイルが多くはいることでエアボリュームが小さくなり、ポンピングロスが大きくなっているかもしれません。
みたところ、ブローバイガスにオイルが大量に含まれている、という感じではありません。オイルの入れ過ぎは不調と関係ないのでしょうか?
でもまあ、入れ過ぎは確かなので、オイルを少し抜いてみることにします。
結局300mlぐらい抜くと、オイルレベルゲージでちょうどMAXとMINの中間ぐらいになりました。(結構抜きました。)
車体の傾きが大きい状態での計測ですから、実際はまだ多いかもしれませんが、まあこのぐらいで様子を見たいと思います。
さて結果や如何に。
試走。調子がよみがえる。
早速試走です。
走り出したところ、回転が軽く感じます。
オイルを抜く前は3000回転位で回り方が重く感じ、それ以上は回転は上がるものの、なとなく力感がなく、吹け上がる感じがしませんでした。
でも今回は、2500回転位で少しひっかかるものの、3000回転までよどみなく回り、それ以上はより速く、軽く回ろうとします。
おー!これこれ。
先日乗ったときとは、気温をはじめかなり条件が違うので、一概に断言はできませんが、明らかに軽く力強く回るようになった(というか、元に戻った)気がします。
やはりオイルは少なすぎもよくありませんが、多すぎも弊害が多いということをあらためて実感しました。
知識としては知っていても、それを着実に実践できるというのは、また一つ違うことなんですね。
あらためて『プラチナオイル』のショートインプレッション
では、エンジンが正常となったタイミングであらためてこのパインバレーオリジナルオイル『プラチナオイル』のインプレッションです。
前のオイル(ワコーズ タフツーリング)に比べ、劇的な変化はないものの、エンジンがより軽く回るようになった気がします。また、振動も少なく、フリクションが少ないような回り方をします。一方で力感のようなものは少し痩せた気もします。(ワコーズより油膜が薄いのかもしれません。)
トランスオイルも交換しましたが、ミッションタッチも大きくは変わらず。あいかわらずローに入れる時は ” ガチャン ”という大きなショックが来ますが、こころなしかその音は小さく、以前よりスムーズにギアが入るようになった気がします。
このパインバレーオリジナルオイルに期待するのは、猛暑でも熱ダレを起こさない対高温性能と、その性能を長く維持できること。
今のところ好印象ですが、今後も引き続き経過観察していきたいと思います。
コメント
いつも楽しく拝読しています。
夏季休暇前になりますが、7年使用したバッテリーが蓄電機能を失い、JAFを呼んだ時、JAFさんが、ハーレーって、オイルを何処で点検するんですか?と聞かれて、ここですよと、自慢げにキャップを開けたら、ゲージに一滴も付かないくらい減ってました(笑)
普段は年間走行距離が5,000kmがぐらいなので、オイル交換は点検毎にしていましたが、コロナになってから、自由な単身赴任者は、雨が降っていない週末になると走り回って、走行距離が倍以上になっている事に気付いていませんでした。反省
辰蔵さん こんばんは。いつもありがとうございます。オイルは減るものと分かっていても、なかなか見ないですよね。本文にも書きましたが、スポーツスターのサービスマニュアルを見ると、なんと給油毎にオイル量をチェックしろ、と書いてあります。日帰りでも2回給油したら2回点検しろ、ということ。まあそれはちょっとやりすぎな気がしますが、それぐらい減ることもある、ということなんでしょうかね。