丸2年を過ぎたばかりですが、バッテリーが上がってしまった僕のKTM 890DUKE。
外した純正バッテリーをとりあえず充電しましたが、毎週末乗っていたにも関わらず上がってしまったことから、充電して再びエンジンがかけられるようになったとしても不安が残ります。
以前の愛車、ハーレースポーツスター(XL1200CX)でバッテリーには散々泣かされてきました。その経験から、特に最近のインジェクション車ではバッテリーはケチらない方がよい、と学びました。
なので今回も純正バッテリーをさっさと諦め、新品バッテリーを購入することにしました。
どっちにする?GSユアサと台湾ユアサ
いろいろとネット情報を集めた結果、今回はユアサの「YT12A-BS」を購入することにしました。
選択した経緯はこちら↓↓↓
早速ネットで発注しようと思ったのですが、いざ購入する段になってちょっと悩んだのが、GSユアサにするか、台湾ユアサにするか、ということです。
台湾ユアサは文字通り、台湾のバッテリーメーカーなのですが、日本のGSユアサと関係があるのかというとよくわかりません。
サイトによっては「日本のユアサの関連会社」と書いてあったり「日本のユアサの下請けとして一部生産委託を受けている」と書かれていたりする一方、「GSユアサと台湾ユアサはまったく関係ない別会社」と書かれていたりもします。
さらには日本のユアサ商事が台湾ユアサのバッテリーを輸入販売していたりします。
僕は業界人でもなんでもないので、何が正しいのかは正直わかりませんが、僕なりに調べたところではどうやら以下のようです。
① 台湾の電池メーカーであるアジア電池株式会社は、日本のユアサ電池株式会社と技術提携し バッテリーを製造していた。1966年にそのアジア電池と日本ユアサ電池との出資で設立されたのが今の台湾ユアサ。
②ただし、現在の「GSユアサ」と「台湾ユアサ」はの間に資本関係はなく、全くの別会社。
③台湾ユアサがGSユアサの製品の一部生産委託を受けてバッテリーを製造していると書いているサイトもあったが、確証は得られず。(こういう情報って、メーカーは公には出しませんよね。)
④GSユアサとユアサ商事はもともと資本関係があったが、今は解消している。
別会社だけれと全く関連が無いわけではなく、少なくとも過去は技術提携などもあったようですが今は不明。技術的な共通性はありそうだけれど、GSユアサと同等の品質かどうかはわからない、という感じです。(すいません、結論になってないですね。w)
出所の知れない怪しげなバッテリーメーカーよりはずっと信頼できそうですが、そこまで価格差も大きくないので、今回は無難にGSユアサの製品を選ぶことにしました。
ユアサのバッテリーは890DUKEには取り付けられない?
というわけでGSユアサの「YT12A-BS」をネットで購入(今回はAmazonではなく、別の某サイトで購入)。届くのを待っていたときに、ネットでこんな記事を見つけてしまいました。
曰く「ユアサや古河のバッテリーは790DUKEには取り付けられない」だそう。実際に試した画像も乗っていましたが、バッテリーを抑えるステーの形状が合わず、ステーを車体に固定できないようです。
ガーン。またやってしまったのだろうか・・・。
ただこのサイト記事のバイクは790DUKEで、ぼくの890とは固定方法が違うかもしれません。写真をよく見るとステーの形状が、ぼくの890とは若干違うような気が・・・(小さな写真なのでよくわからず)
まあ、もう買ってしまったので、もしステーが合わなければ、別の方法でなんとかするしかありません。
バッテリー液の注入
注文して2日後、届いたバッテリーがこちらです。なんと、電解液が別でした。
ネット販売のメンテナンスフリーバッテリーですから、当然、電解液は注入済みだと思っていたのですが、別梱包でした。あらためて買ったサイトを確認してみると、たしかに「液別MFタイプ」と記載がありました。
GSユアサのサイトで調べてみると、同じ製品でも液別タイプと注入済みタイプがあるようです。
なかには液別なのか注入済みなのか、どちらかよくわからない通販サイトもありました。液別のほうが若干安いことが多いようですが、注入が面倒な人は良く確認しましょう。
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電解液は劇物になるらしく、液別状態で販売する場合は行政機関へ販売業登録の届出が必要らしいです。僕の買ったバッテリーにはこんなハガキが同封されていて、受領印を押して返送するよう求められました。
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電解液に被せられているプラスチックのキャップ(これがのちにバッテリー本体の蓋になる)を外すと、それぞれの口がアルミ箔で蓋されています。
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バッテリー本体のシールを剥がします。
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電解液の注入口はこんな感じ。筒が斜めにカットされた形になっていて、これで電解液容器のアルミ箔を突き破ります。筒の脇に2つの溝が切ってあるのは、ここから電解液容器に空気が入るようになっているんだと思われます。
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電解液の入った容器をさかさまにして、バッテリー本体に突き刺します。結構ググッと押し込みます。するとポコポコとエアが入り、中の電解液が落ちていきます。1分ほどで電解液は入ってしまいますが、このまま20分は放置するように指示されています。
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20分経ったら(かつ、1時間以内に)電解液容器をはずし、容器から外した蓋をバッテリー本体に差し込みます。こちらはかなり力が要ります。(バッテリー販売店のサイトでは、木槌で叩いて入れていましたが、叩いて壊すと怖いので、頑張って指でギュっギュッと押し込みました。
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蓋が本体と面一になったら完成です。蓋には「DO NOT OPEN」と書かれていますが、そう簡単に外せそうにないぐらいガッチリ閉まりました。
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電解液を入れたらすぐ使えますが、出来れば使用前に充電した方が良いらしく、念のため一晩(トリクル充電器で)充電しておきました。
890DUKEバッテリー交換時の注意点
無事充電も完了したので取り付けます。
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左が今回購入したGSユアサのYT12A-BS。右がKTM純正のHaijiuです。写真ではGSユアサの方が大きく見えますが、実際にはほぼ同じ。(Haijiuの方が1mmぐらい背が高い気もします。)
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Haijiuの上に乗せているのがバッテリーを固定するステー(同じ黒なのでわかりづらいですが。) 当然ですが純正バッテリーにはピッタリ。
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このステーをYT12A-BSに乗せてみたところ・・・ピッタリ!(むしろ若干緩い感じ)。どうやら790DUKEのステートとは形状が違うようです。
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ボルトとターミナルナットは純正を流用します。マグネットフィンガーを使うと落とさず簡単にとれます。(なくてもとれますけれど。)
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いざ取り付けようとしてちょっと困ったのがこちら。バッテリーステーの取り付けボルトと、フロントシートの固定ボルト。どっちがどっちか判らず。(笑) 左がバッテリーステーの固定ボルト。右がシートの固定ボルトです。(自分用の備忘録)
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シート用のボルトはステーに挿すとこのように座面と一致しません。
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こちらが正しい状態
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というわけで、無事GSユアサのバッテリーが収まりました。ショート防止のためのプラス端子カバーも問題なく収まりました。(しかしシート下がキタナイなあ。このあときれいに拭きました。)
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T30のトルクスレンチでフロントシートを固定。L字のレンチの短い方だとボルトに届かず。本来は別の工具(左上にちょっと写ってますが)で本締めすべきですが、出先で外すときのことを考えて、L字レンチで締められる範囲で力いっぱい締めておきました。
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バッテリーの前の隙間に見えているオレンジの不織布の袋が純正の車載工具入れです。まあ、これを押し込むのが大変。フロントシート外せば入れやすいですが、工具が無いとシートが外せないし。ちょっと車載工具の積み替えを考えようと思います。
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これはリアシートの裏側。前方(写真左側)にバッテリーの逃げとなるくぼみがあるのが分かります。ということは結構ギリギリでバッテリーが収まっているということ。ちょっと背の高いバッテリーを(ステーなどを工夫して)押し込んだ場合、ここと干渉するかもしれませんね。
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バッテリーを付け外しすると、時計がリセットされてしまいます。まあ簡単にセットできますけどね。日付は2020年1月1日になってます。(さすがに2000年とかにはならないんですね。)
前回の記事で同じGSユアサの「YTZ12S」というバッテリーが使えないかな?と書きました。(こちらは12V 11.0Ah 210CCA とより高性能)
ただし、このYTZ12SはYT12A-BSより5mmほど背が高いので、うまく収まらない可能性があります。試しに買って人柱になるのは、万一を考えるとちょっとなあ・・・と思って今回は見送りましたが、よく考えたら、適当なゴムや段ボールなどをバッテリーの底に貼って、収まるかどうか試してみる、という手があることに気づきました。
やってみようかと思いましたが・・・まあ、次回バッテリーを交換するときに考えます。(何年後かなあ。その時はすっかり忘れてて、また同じバッテリーを買う気がする。(笑))
無事始動OK!問題はこれから?
無事取り付け完了。キーをオンにし、日付と時刻を合わせたら、セルボタンを押します。
キュルキュルキュル・・ぶぉーーん!
気持ち長めのクランキングの後、無事エンジンがかかりました。よかったよかった。
というわけで、KTM 890DUKEの互換バッテリーには GSユアサのYT12A-BSが使えます!
・・・といいたいところですが、本当にオススメできるかどうかは、もうしばらく使ってみてから結論を出したいと思います。
結論は2年後かなあ。(半年で結論が出たりして) 3年位はもってほしいなあ。