KTMで初の千葉ツーリングへ
KTM 890DUKEを買って早 3か月。約1500km余りを走りました。が、寒い季節ということもあり、出かけた先は県内ばかり。(これはギリギリ東京でしたけど。↓↓↓)
3月に入ってようやく暖かくなってきたので、そろそろ遠出もしたいなあ、と思っていました。
そんなある日。「千葉のアナゴ丼の美味しい店に行きませんか?」と同僚のバイク乗り二人からお誘いが。
実はこれまで何度かお誘いはあったのですが、一度目は僕が濃厚接触者になり、二度目は同僚が体調を崩して直前でダメになっていました。
今回、三度目の正直でようやく念願のツーリングと相成りました。
海ほたるで待ち合わせ
集合場所はいつもの海ほたる(@東京湾アクアライン)。久々に早起きし、いそいそと出かけます。
DUKEは朝気温が低いとエンジンの始動性がいまいちだったりもするのですが、この日は一発始動。
もっとも、多少始動に手こずったとしても、ハーレーのようにバッテリー上がりを心配する必要はないので気楽です。(まあ、まだ新車ですからね。)
近くのガソリンスタンドに立ち寄り、満タンにしてから出発です。
大黒ふ頭から首都高湾岸線を通って東京湾アクアラインへ。途中、浮島あたりからはずっと渋滞。まあいつもの事なのでじっと我慢です。
ようやく海底トンネルへ入ろうとした時に、一台のバイクに抜かれました。
ん?あれは。
そう、今日一緒に走る仲間のバイクです。早速追尾開始。
後ろにぴったりくっついて走るものの、相手はノーリアクション。
ん?まさか気が付いてない? いや、いくら何でもこれだけぴったりと貼り付いてれば気づくでしょう。ひょっとしたら仲間じゃなくて人違い???
やがて無事海ほたるPAに到着。一足先にバイクパーキングへ入ったバイクはやっぱり仲間のバイクでした。真横にバイクを停め、ヘルメットを脱いだら目を丸くしてこっちを見てます。
聞けば、まったく気づいてなかったとの事。
KTMに乗り換えた、という話はしていたのですが、KTM=オレンジと思い込んでいたので、まさかこんな真っ黒なバイクだとは思わなかったそう。まあそうだよね~。
目指すは富津の寿司屋さん
やがて遅れてきたもう一人の仲間も合流。海ほたるでちょっとまったりした後、今日の目的地である富津のお寿司屋さんを目指します。
店の名前は「寿司 活魚料理 いそね」。
たまたま先日見たテレビ番組「タクシー運転手さん 一番うまい店に連れてって!(テレビ東京)で紹介されていたのを見ました。いってみたいなあ、と思っていたら、ちょうどそのタイミングでバイク仲間から誘われたのでした。なんという偶然。
名物の「はかりめ丼」(穴子丼)が有名で、出川哲郎さんの「充電させてもらえませんか」でも紹介された有名店らしいです。
テレビの影響もあって行列必至の店らしいのですが、朝10時から順番待ちの受付が始まるようなので、その時間に合わせて店に向かいます。
下道をのんびり走り、10時ちょうどに「いそね」到着。
名前を書いていたらお店の方が出てこられて、既に先客が居るので11時20分頃の案内になります、とのこと。
一時間以上あるので、近くの富津岬へ行くことにしました。
富津岬の「明治百年記念展望塔」
バイクを走らせ15分ほどで富津岬に到着。
「富津岬」と言われても、実はピンときてなかったのですが、おおきな展望台を見て「ああ、ここが富津岬だったのか」と思いました。
この富津岬展望台。正式には「明治百年記念展望塔」と言うんだそうで、五葉松をかたどっています。
ん?明治100年?ということは西暦1967年です。実際は1971年(昭和46年)に完成したそうで、もう50年以上前ということになります。こんなモダンな形をしているので、最近作られたものだとばかり思っていたのですが、そんな歴史のあるものだとは思いませんでした。
KTMよ、お前もか!
残念ながら展望台は工事中で登れず。駐車場にバイクを停めて、のんびりバイク談義に花を咲かせます。
お互いのバイクを見せ合い、あーだこーだ言い合うひと時がマスツーリングの醍醐味だったりします。
バイク仲間ふたりは初めて間近で見るKTMに興味津々。跨って「軽い!」「案外ポジションが楽」と驚いてました。
そんな時、ふと見たエンジンに異変が。
あれ?オイルが漏れてる。
よく見ると、エンジンの右側、カムカバーのあたりからオイルの垂れた筋が光っています。
なんとなく人の顔のように見えるエンジンの両目から、涙が頬を伝わっているかのようです。
僕も元ハーレー乗りですから、この程度のエンジンオイル漏れで大騒ぎしたりはしませんが、「KTMよ、お前もか!」という感じ。
エンジンも泣き顔ですが、僕も泣き顔になったのでした。
まあ拭き取ればどうということもない程度の漏れですが、人間と違ってバイクは自然治癒はしませんから、早晩ディーラーに持っていくことになりそうです。とほほ。
穴子の二色丼に舌鼓
まだ11時前でしたが、少し早めに店に戻ります。
お店の前には10人ほど待っているお客さんが居ました。
5分ほどして名前を呼ばれ、入店しました。
一度訪れたことのある仲間が「この白い穴子がおいしい」というので、今回は二色丼をオーダーしました。
この白い穴子は天然塩とレモン・シソの葉でさっぱりと味付けした「穴子のさわやか丼」。これが予想以上のおいしさ。穴子の身がやわらかく、ほんのり甘く、それでいてさっぱりしてます。たれの穴子丼の方はふわっとした穴子に甘辛いたれが絡んでいて予想通りの美味しさでしたが、これだけだと味が濃くてちょっと食べ飽きそう。ですが「さわやか丼」と交互にたべると口の中がさっぱりしてどんどん食べられます。
それぞれのどんぶりは最初「ちょっと小ぶりかな」と思いましたが、さすがに二杯食べるとお腹いっぱい。大満足でした。
寿司・活魚料理いそね
〒293-0043千葉県富津市岩瀬993-4TEL:0439-65-3535
(営業時間)11:00~14:00、17:00~21:00毎週月曜日定休
小説のモデル、映画の舞台となったお店「音楽と珈琲の店 岬」
昼食を食べ終えましたが、まだ時間は12時過ぎ。天気もいいし、もう少し足を伸ばします。
食後はやっぱりコーヒー。ということで、前から一度行ってみたかったコーヒーショップを目指します。
おとずれたのは知る人ぞ知る伝説の店「音楽と珈琲の店 岬」です。
ここは森沢明夫さんの小説「虹の岬の物語」のモデルとなったお店です。
2014年には「ふしぎな岬の物語」というタイトルで映画化され、第38回モントリオール世界映画祭で審査員特別賞グランプリとエキュメニカル審査員賞を受賞しました。
海に面していて、すごく景色のいい喫茶店ということで、以前からその存在は知っていて、一度訪れてみたい、とは思っていたのですが、このお店、少々行きづらい場所にあります。
お店は明鐘岬(みょうがねみさき)という富津市と安房郡鋸南町の境にある岬にあり、国道127号線の道沿いには看板も出ているのですが、明鐘隧道というトンネルの入り口のすぐ脇を入っていく必要があります。
南から登ってくるとトンネルの出口すぐなので見過ごしやすく、北から下ると交通量の多いトンネルの入り口を右折することになるので、なかなか曲がるタイミングが難しいからです。
↑トンネルの手前、道沿いに見える小さなキーコーヒーの看板に沿って右折します。
右折すると未舗装の砂利道で、そこに駐車するのですが、なかなかのデコボコ道で、足つきの悪いバイクだと倒しそうでかなり緊張します。
この日はあたたかく、海からの風も穏やかでとっても気持ちよかったです。
気の置けない仲間と3人でバイク談義をしながら頂くコーヒー。最高の景色。のんびりとした時間が過ぎていきます。ツーリングで立ち寄るにはもってこいな、とっても素敵なお店でした。
あらためてツアラーとしてのDUKEの良さを感じました。
美味しい珈琲を飲み終え、「岬」を出たのはまだ3時前。まだまだ走れる時刻でしたが、アクアラインが混み始める前に帰ろうと、帰りは高速道路を使って一気に海ほたるまで戻りました。
海ほたるでくっちゃべったり、イデボクのソフトクリームを食べたりした後、今回のツーリングはここで解散となりました。帰りのアクアトンネルも渋滞でしたが、さほどひどくならないうちに抜けることが出来ました。
***
今回の走行距離は211km。大した距離ではありませんが、DUKEでは最長距離だったかもしれません。そこで感じたのは疲労の少なさです。
楽なポジション、軽い車体。エンジンは下から上までストレスなく回り、いやな振動も皆無。それでいて回して良し、ゆっくり走っても良し。
カウルが無いので、高速で長距離を一気に走るようなツーリングだと空気抵抗でそれなりに疲れるのでしょうが、一般道を含むこの程度のツーリングだと、身体的にも精神的にも本当に疲れが少ないです。
それでいてつまらないのかというと全く逆。もっともっと走りたい!まるでバイクに乗り始めたころのように、そう思わせてくれるバイクです。
KTM 890DUKE。あらためていいバイクだなあ、と思いました。
(・・・ただ、オイル漏れがちょっと気になりますけど。)