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ヒントその95.バイクの梅雨対策

今日も雨でバイクに乗れず・・・(ToT)

バイク乗りにとってもっとも憂鬱な季節、そう、梅雨に突入しました。

梅雨のない北海道を除き、これから7月20日ごろまで雨の季節が続きます。

因みに、平年の梅雨入り、梅雨明けの時期は、南ほど早く、、、

 沖縄:    梅雨入り:5月9日ごろ 梅雨明け:6月23日ごろ
 九州南部   梅雨入り:5月31日ごろ 梅雨明け:7月14日ごろ
 近畿     梅雨入り:6月7日ごろ 梅雨明け:7月21日ごろ
 関東甲信地方 梅雨入り:6月8日ごろ 梅雨明け:7月21日ごろ
 東北北部:  梅雨入り:6月14日ごろ 梅雨明け:7月28日ごろ

2010年までの30年の平均  出典:気象庁

まだ3週間ぐらいはどんよりした天気が続きそうです。

乗れない時のバイク保管

前にも書きましたが、僕は基本、降水確率が30%を超えたらバイクには乗りません。

乗っても楽しくないですし、濡れたバイクを(別の晴れた日に乗らずに)洗車するのも、なんだかもったいないからです。

ならばいっそ、

” 梅雨の時期はバイクには乗らない!”

と決めて、出来るだけしっかりと保管する、というのもひとつの手でしょう。

(屋内保管できる恵まれた方は、別に気にすることもないでしょうが。)

そんな時の保管の ”コツ” を4つ上げてみました。

① バイクカバーをかける


雨でバイクが濡れないようバイクカバーをかける、というのは言うまでもえりませんが、僕は更に内外二重にバイクカバーを掛けています。

より徹底するなら、下から登ってくる湿気を防ぐため、バイクの下にブルーシートなどを敷き、紐やゴムベルトで縛ったりして、バイクの下回りを覆います。

その上からバイクカバーを掛ければ完璧だと思います。

バイクが完全に冷えてから行いましょう。ブルーシートはエンジンの熱で簡単に溶けますから。)

もちろん、梅雨の中休みには、カバーを外してバイクを「日干し」するのを忘れずに。

② さび止め対策をする


錆びそうなところには、あらかじめさび止めをしておきたいところ。錆びてから対処するのは結構大変です。

錆び防止材やワックスをかけるほか、手軽なのはシリコンスプレーを吹きかけておくこと。ワックスほど長持ちはしませんが、塗装やゴムを侵しにくく、手軽で、なにより安い!です。

必ず防錆しておきたいのはフロントフォークのインナーチューブリアサスのロッド。どちらも錆びるとオイルもれの原因になります。

もちろん、滑ると危険なブレーキディスクやシートなどにワックスやシリコンスプレー使用は厳禁です。

ちなみに、ブレーキディスクは雨の後に放置しておくと直ぐにサビてしまいますが、錆びるのはディスクそのものじゃなくて、付着しているブレーキダスト(ブレーキパッドが削れたもの)です。

なので、あらかじめブレーキクリーナーときれいなウエスで拭き掃除しておくと、ぐっと錆びにくくなります。

(錆びたら走り出す前にブレーキクリーナーやキムペーパーなどで拭いて、サビを落としてから走りましょう。サビでブレーキのピストンシールを痛めないためです。)

③ ガソリンを満タンに


タンク内の結露によるサビを防ぐために、梅雨の保管時はできるだけガソリンを満タンにしておきましょう。

ちなみに「長期保管時はガソリンを満タンに」というのが常識のようになっていますが、本当に長期間バイクを動かさない時は、逆にガソリンを抜いておいた方がいいと思います。長期保存で変質したガソリンは相当に曲者で、タンク内や燃料系統で固まったりすると、なかなかきれいにすることが出来ないからです。ただし、梅雨の期間ぐらいなら、そこまでガソリンが変質したりはしないため、満タン保管がよいと思います。

④バッテリーを外しておく


乗らない間にバッテリーが放電してしまう事を防ぐために、バッテリーを外しておきましょう。(外すときはマイナスから、付けるときはプラスから。)

バッテリーを外すのが大変な車種は、メインヒューズを抜いておくだけでもいいかもしれません。

なお、バッテリーを車体に積んだまま、コードだけを外すのは、万一の接触→ショートの危険を考えるとお勧めしません。

ちなみに、バッテリーを外すと車体が錆びやすくなる、という説を聞いたことがあります。電源OFF時でもバッテリーから車体に流れる微弱な電流が、錆の発生を防ぐ、ということらしいのですが、真偽のほどは・・・? どなたか詳しい方、教えてください。

そのほか、タイヤの変形を防ぐため、空気圧を高めにしておいた方が良い、なんて話も聞いたことがありますが、梅雨の期間程度でどの程度影響があるかは分かりません。

気になる方はセンタースタンドやメンテナンススタンドでタイヤを浮かせて保管するのがいいかもしれませんね。(転倒に要注意!)

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雨に備えたレインウエア

それでもバイクに乗りたい!あるいは出先で雨に降られてしまう、という事もあると思います。

しっかりとした雨対策をして走る、というのも正しいバイク乗りの姿でしょう。(ホントか?笑)

最近のレインウエアはよくできているので、いいものを選べば雨でも濡れず、かなり快適に走れます。

(ただしバイク用を買いましょう。バイク用以外のレインウエアは、雨はしのげてもバイクの風圧には耐えられず、破れたり、極端に寿命が短かかったりするものが多いです。)

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それより問題は手先、足先。

足は防水のライディングシューズを選ぶのが最善だと思いますが、適当なレインカバーを使うのも手です。

手もグローブの上に被せるカバーがありますが、操作性を考えると今一つ。やはりレイン用のグローブを用意するのがベスト。

僕のオススメはネオプレーン製のバイクグローブです。

これはウエットスーツに使われているのと同様の生地で、濡れると水を含むのですが、風を通さなくなるので、手が冷えない、というもの。

正直、ロングライドが前提なら、もっと高価なゴアテックス製などの商品を買った方がいいとは思いますが、安くて、濡れても風に当たっても寒さを感じにくいネオプレーン製は、特に寒い季節には重宝します。

#まあ、手は足と違って、濡れてもすぐ拭けますし、どこでも洗う事も出来るので、僕なんかは少々の雨だったら普通のグローブのまま走ってしまいますけれどね。

最重要なのは視界の確保

そしてなによりも雨のライディングで重要なのは「クリアな視界を確保する」という事です。

濡れても我慢すれば走れますが、雨で視界が曇ると事故に直結します。ここだけは妥協すべきではありません。

雨のライディングで絶対のオススメは「ピンロックシールド」

ヘルメットのシールドの内側に、もう一枚、吸水性のフィルムを貼って二重構造とする事で、シールド内外の温度差を緩和し、曇りにくくするシステムです。

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シールド全面は覆えないので、ふちが視界に入ると気になる事と、光が反射すると少しギラつく、という問題はありますが、本当にくもりにくく、一度体感すると、もうこれなしで雨の中を走る事は考えられなくなります。

僕はこれが取り付けられないヘルメットなど、もはや買う気がしません。

ところが、僕のヘルメットにはちゃんとピンロックシールドが装着されているにもかかわらず、冬に走ると目の前が曇ってしまいます。

なんで!??

・・・と思ったら、ヘルメットの中で掛けているメガネが曇っていました。(笑)

メガネ自体の曇り止めもしましょうね。

昔はシールドの内側に ”ママレモン”(今の人は知らないだろうなあ~)に代表される台所用中性洗剤を塗って曇り止めにしたものですが、効果の寿命が短く、ちょっと雨にぬれると直ぐに曇り始めました。まあ、今でも緊急用としては使えると思います。

続いてシールド表面の撥水加工。ワイパーの無いヘルメットですから、これもあらかじめ撥水加工しておけば、雨のしずくが飛散して視界を保ってくれます。

ただし、クルマのウインドガラス用の製品は、基本的に「ガラス用」なので、ヘルメットのシールドには使えません。(シールド表面のコーティングを痛めたり、シールドそのものを痛めたりする可能性があります。)

ちゃんとヘルメットシールド用の製品がありますから、そちらを購入しましょう。

雨のライディングの注意

雨の日は慎重に走る必要があり、「急」の付く操作(急発進、急加速、急制動 etc.)はしてはいけません・・・なんて言いますよね。

もちろんその通りなのですが、最近のバイクのタイヤは非常に優秀で、雨でもかなりのレベルでグリップしてくれます。体感的にも雨とは思えないほど絶大な安心感を伝えてくれます。

この辺りは技術の進歩を感じるところですね。

ところが、そんなタイヤを履いていても、十分に気をつけなければいけないのは、雨の中のブレーキング時は晴天時に比べ、制動距離が大幅に伸びるということ。

ディクスブレーキのディスクやパッドに雨が付着すると、ブレーキングをしても、タイヤが一周してその水滴がパッドの摩擦熱で蒸発するまで(一瞬で蒸発しますが)は、ほんとうにブレーキが効きません。

これは車体が重いバイクほど顕著で、我がハーレー(スポーツスター XL1200CX)で初めて雨中を走った時は、あまりにも止まらないので、最初の赤信号で危うく前の車に追突しそうになりました。( 口から心臓が飛び出すかと・・・)

ちなみにドラムブレーキはさらに制動距離が延びる可能性があります。十分ご注意を。

ハイグリップタイヤは特に注意

太いタイヤは設置面積が増える分だけ、路面のグリップが上がります。けれどそれはドライでの話。雨が降って路面に水が溜まると、接地面が増えるだけ、面積当たりの圧は下がり、排水面では不利になります。つまり細いタイヤより滑りやすいという事。

なかでもスポーツ走行に性能を振ったハイグリップタイヤは、トレッド面の溝が少なく、排水性能が良くない上に、溝が少ない分、温度が上がりにくい(溝が多いと表面のゴムが動きやすいのでタイヤの温度が上がる)ので、雨の時は余計に滑りやすくなります。

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レース専用タイヤでも、レイン用はこんなに溝がたくさん!

豪雨・雷雨の時には

梅雨時に限りませんが、バイクに乗っていて怖いのが豪雨と落雷。

特にカミナリは金属のボディーで被われたクルマと違い、バイクは直撃を受けたらひとたまりもありません。

雷鳴が聞こえてきたら、出来るだけ早くバイクを停めて、頑丈な建物に逃げ込みましょう。

なお、大木の下はカミナリを招きやすいので、絶対に近寄ってはいけません。

また、豪雨になると、視界が悪くなる上に、水たまりでハイドロプレーニング(高速になると、水の膜の上にタイヤが浮いてしまい、コントロールできなくなる現象)を起こしたり、さらに水深が深くなるとハンドリングを取られたり、ブレーキが効かなくなったりします。

さらには水たまりで道の側溝などが見えなくなり、非常に危険です。

ゲリラ豪雨にあったら、決して無理をせず、バイクを停めて静まるのを待ちましょう。

梅雨の晴れ間にバイクを動かす。

そして、梅雨の晴れ間にはぜひバイクを動かしましょう。カバーを外して日光浴だけでもいいですが、できればエンジンを掛けて走りましょう。

「でも土日に限って雨なんだよなあ・・・(ToT)」

良くある話。

でも一日中降り続く雨には勝てませんが、一日の中では時々晴れ間の除く時間帯もあったりします。

そんな時は、雨雲の動きをみられる「雨雲レーダー」のサイトをチェックして、雨雲の間隙を縫って30分だけバイクを走らせる、という方法もあります。

雨雲レーダー

たとえ30分でも走らせられれば、バイクはぐっと長もちします。

(でも「3分だけエンジンを掛ける」っていうのはやめた方がいいですよ。オイルに混じった水分が飛ばず、冷えるとさらに結露を招くからです。)

結局最高の梅雨対策は・・・

いろいろ書きましたが、結局一番の梅雨対策は・・・・

梅雨のない北海道ツーリングへ行くことでしょうね~。(笑)

(実は行ったことないんです、北海道ツーリング。行ってみたいなあ~ 涙)

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