どこかのオヤジにバイクを倒され・・・
以前、見知らぬオヤジにバイクを倒され、タンクにヘコミができた事がありました。
(ハンドルを持って引き倒し、そのまま去っていく様子が防犯カメラに写ってました。怒!)
直径3~4cmくらいでしょうか。立ちゴケと違って勢いよく倒されたため、地面に叩きつけられたハンドルがしなり、タンクにヒットしたようでした。
塗装によるタンク補修は困難な場合も・・・
普通ならパテ埋めして上塗りするところですが、当時の僕のバイクはカスタムペイントしてあり、キャンディーブルーという、シルバーの上に半透明のブルーを塗ったものなので、簡単に部分塗りできません。(もちろん、プロならなんとかしてくれるでしょうが、とんでもなく費用が掛かります。)
なんとか出来てしまったヘコミを直してくれる業者はないかと探してみたのですが、ほとんどはクルマのヘコミを対象としていて、バイクのタンクを直してくれる業者はほとんど見つかりませんでした。(バイクのタンクは板厚が厚く、形も複雑な事、タンクの内部は仕切り板などがあり、内側から叩いてヘコミを直すのが難しい事などが理由のようです。)
そんな時、ネットで見つけたのが 「デントリペアキット」 です。
デントリペアキットを購入
デントリペアキットは凹んだ所にホットスティック(ホットボンド)でネジをきった棒を貼り付け、それを器具で引っ張る、という極めて原始的な方法によるもの。
値段はピンきりですが、安いものだと2,3千円位から手に入ります。(「デントリペアキット」でネットを検索すれば、沢山出てきます。)
正直、あんまり期待はしていなかったのですが、” 2,3千円でちょっとでもヘコミが目立たなくなれば、まあいいかな ” というくらいの気持ちで購入してみました。
買ってはみたものの、付いてきたグルーガン(ホットスティックを融かす道具)がAC電源をつなぐタイプだったので、しばらくは使わずに放置していました。(駐輪場まで電源を引っ張る方法がなかったので。タンクを外して部屋へ持ち込もうと思っていたのですが、それもなかなか面倒で・・・・)
これもネットで探すと、乾電池式のグルーガンが千円ちょっとで売っていたので購入。
ようやく試すことができました。
長いネジの先にプラスチックのパーツがついていて、そこに溶かしたホットボンドを塗り付け、タンクのヘコミ部分に直接貼り付けます。
5分ほど待って、ネジを引っ張る器具をセットし、ネジ棒に通したナットのハンドルを回していくと、ネジが引っ張られていきます。
” パキンッ!!”
という、少々心臓に悪い音とともにタンクからネジが取れます。
これを繰り返します。
タンク側にホットボンドが残ったら、付属の溶剤で溶かしてとるのですが、
実際は溶剤を使わなくても、手で簡単にはがせます。
デントリペアの作業の結果は・・・
一度ではほとんど変化がないのですが、これを何回も繰り返すと徐々にヘコミが小さくなっていきます。
途中で『タンクキャップを開けて作業した方が良い(タンク内が負圧になるとへこんだ部分が出てこないので、)』 という説明書きを思い出し、キャップを開けてやり始めたら、よりヘコミが小さくなってきました。
問題はグルーガンの方で、これ、電池があっという間になくなって、ホットスティックが溶けなくなったり、一応溶けていても、接着力が弱くなったりします。
結局(途中で電池を買いに行ったりして)3日間にわたって作業しましたが、完全にヘコミをなくすまでには至りませんでした。
ただ、明らかにヘコミは小さくなりました。
写真では分かり辛いと思いますが、作業後はパッと見では気付かない程度になりました。
割と小さく、鋭角的なヘコミだったので、この方法で完全に治すのは厳しかったようですが、
大きくなだらかなヘコミだったら、もっときれいに治ったかもしれません。
(車のボディーのような広い面積に大きなヘコミが出来ているような場合は、もっと有効だと思います。)
これがプロに数万円払っての結果だったらガッカリですが、まあ、費用は数千円ですし、自分で作業できたので、多少憂鬱な気分的も軽くなり、僕的には納得の結果でした。
##さらにネットで調べると、ドライヤーなどでヘコミ部分を熱した方が良いと書かれていましたが、ガソリンタンクは火気厳禁なので、完全にガソリンを抜いた状態以外では決してやらないでください。少しでも気化したガソリンが残っていたらアウトです。
まあ、板金に出すことを思えば、わずか数千円の道具なので、
「うまく行ったら儲けもの」、位のつもりで試してみるのもいいと思います。