最近トルクレンチが欲しくなってきたのですが・・・
皆さん、トルクレンチってご存じですよね。ネジやボルトの締め付けトルクを測定する測定器の一種です。
昔は ”プロが使う道具” という感じで、一般的なツールじゃなかったような気がしますが、最近は手ごろな価格でも手に入るようになってきたからか、サンデーメカニックでも持っている人が多いようです。
Youtubeなんか見てても、素人メカのメンテ動画でも当たり前のように使われていますよね。
実は ”ど素人メカ” の僕も、なんとなく「トルクレンチ使ってみたいなあ~」と思って、何年か前にヤフオクで新品未使用の「デジラチェ」を手に入れていました。
ところがトルクレンチを手に入れただけでなんとなく満足してしまい(←バカ)、そのうえトルクレンチを使わないといけないような作業をする機会もなく、結果、買ったデジラチェは箱さえ開けることなく部屋の片隅に放置されたままになっていました。
正に ”猫に小判” ”豚に真珠” ”馬の耳に念仏” です。
サービスマニュアルを手に入れたのを機に・・・
その後、国産バイクからハーレー(XL1200CXロードスター)に乗り換えたのですが、ハーレーは国産バイクとは違った造りになっているところが多く、メンテナンス方法も微妙にちがうところがあります。
さらにパーツも工賃も高いので、自分でメンテすることが増えたものの、しくじるとそのあとが大変です。
こりゃあちゃんとした知識と道具が必要。トルクレンチも「使った方がいいかも」と思うようになりました。
(トルクレンチがあるからといって作業ミスしないわけじゃないですが。)
ただ、国産車の時はサービスマニュアルも買ったりしていたのですが、ハーレー用のサービスマニュアルはびっくりするほど高価なので、なかなか買う事が出来ませんでした。
サービスマニュアルが無ければ指定トルク値もわかりません。
ということで、あいかわらず「デジラチェ」は放置されたまま。というか、存在そのものを忘れていました。
デジラチェのグリップがベタベタになってて使えず。
それでも少しづつ自分でいじったりメンテナンスしたりしていると、やっぱりトルクレンチが欲しくなってきます。
幸い(またまた)ヤフオクで安くスポーツスターのサービスマニュアルとパーツリストを手に入れられたので、指定トルクも分かるようになりました。
” じゃあ折角だしトルクレンチ使ってみようか なぁ” と思い立ち、何年かぶりに(というか初めて)「デジラチェ」を引っ張り出してきました。
ところが、箱を開け、ケースを開き、ビニール袋に包まれた『新品』のデジラチェを引っ張り出してみると、グリップのところが溶けたようにドロドロになっていて、手で触ると手が真っ黒になります。どうやら加水分解してしまっている様です。
一生懸命ティッシュで拭くも、ドロドロネバネバに溶けたグリップは一向にきれいにならず、それどころかティッシュの繊維が張り付いて、ますますみすぼらしい感じになりました。
これではとても使い物にはなりません。
こりゃあダメだぁ、やっぱり放置しすぎだよなあ~。
それ以上触る気にもなれず。
結局我が家のデジラチェは日の目を見ること無く、ふたたび部屋の片隅に放置となりました。
加水分解したゴムには「エタノールアルコール」
それでもやっぱり勿体ない。
ヤフオクとはいえ、大枚(というほどではないですが)はたいたデジラチェを、一度も使わないまま粗大ごみにしてしまうのはあまりにも勿体ない話です。
そこでいろいろネットで調べてみたところ、加水分解したゴムのネバネバをとるいくつかの方法が見つかりました。
重曹を使うとか、アセトンを使うとか、なかにはベビーパウダーを振り掛けるといった方法も載っていましたが、どうやら一番簡単で確実そうなのは「無水アルコール」あるいは「消毒用アルコール」を使用する方法です。
幸い(?)このご時世。我が家にも「消毒用アルコール」のスプレーがあったので、これを使ってみることにしました。
除菌ティッシュに除菌スプレーを吹き付け、それでグリップをこするとティッシュはすぐに真っ黒になります。何度か繰り返すうちに、ティッシュに色はつかなくなり、手触りもすべすべになってきました。
これで見た目も新品そのものになりました。
新品のハズですが・・・
というわけで、見た目はすっかり新品同様になった我がデジラチェ。
早速電源を入れてみましょう。
まずは内蔵電池(ボタン電池)を絶縁するためのシールを抜き取ります。
そして、液晶の下に並んでいるボタンのうちの一つ、左端の「Pボタン」を長押しします。
・・・・・何も反応しませんん。(涙) う~ん。
果たして電池が無くなっているだけなのか。それともどこかが壊れているのか・・・?
未使用新品とはいえ長年のデッドストック。内蔵のボタン電池が既に放電してしまっていてもなんら不思議はありません。それならば新しい電池を入れれば事足ります。
ただ、新しい電池に換えることで無事動き出したとしても、それで本当に必要な精度が出ているかどうかはわかりません。大きく狂っていることも考えられます。
そこで、一度このままツールショップに持ち込み、メーカー(KTC)に調べてもらうことにしました。さて、どうなることか・・・。
この話続きます。