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ショウエイ Z-7 インプレッション

ヘルメットの寿命は約3年。

先日、久々にヘルメットの内装を洗ったら、スポンジの部分が切れてボロボロになってしまいました。さらによく見ると、シールドと接する淵ゴムの部分も千切れかけている個所があったりもします。これはもう寿命だなあ~、と悟りました。

ヘルメットの寿命は約3年。以前、雑誌記事でショウエイの技術者の方が「整髪料を使っていない、という前提なら、もう少し長くてもいいんですけれどね~。」と言っているのを読んだ覚えがあります。

ヘルメットが寿命を迎えるのは、主に衝撃を吸収する内側のライナー(発泡スチロール)が傷んでその役割を果たさなくなるかららしいのですが、整髪料というのはこのライナーを相当痛めるもののようです。(アルコールなどが含まれているからでしょうね。)

ヘルメットのライナー交換をしてもらって使い続ける事も考えましたが、外装も結構傷ついていたし、今回は買い替える事にしました。(いろいろHPやカタログを眺めているうちに、新しいのがほしくなった、というのが本音なのですが。笑)

ヘルメットのデザインは、一時はレーサーレプリカのド派手なデザインばっかりでしたが、ここ最近は割とシンプルな、すっきりしたデザインのものが増えてきています。僕はそういうデザインの方が好きなので、いざ買い換えるとなると、いろいろ目移りしてしまいます。

「Arai」vs「SHOEI」

メーカーの第一候補はショウエイです。

アライも決して嫌いではない(被っていた時期もある)のですが、ショウエイに比べるとやや帽体が大きいのが気になります。チビの僕が被ると ”頭だけが異様に大きく見える ” と仲間に言われていました。

ショウエイは帽体の大きさだけでなくその形もカッコいいのが多いですね。

ただ、今回はフルフェイスなのでショウエイを選びましたが、ジェットヘルだったら圧倒的にアライの方がカッコイイと思います。

安全性に対する考え方、という点ではアライの方が共感する点が多いのですが・・・。丸くて大きな帽体も「事故の際にすべりやすくする事で衝撃を逃がすため」、というアライの説明は理にかなっているように思います。

もちろんショウエイも安全性についてはトップクラスのメーカーだと思います。ただ、アライに比べると、空力や静寂性を重視していて、安全性もさることながら、運転中の快適性により重きを置いているのかな、と感じます。

(快適=疲労予防=事故防止、というのも大事な考え方だと思います。)

また、シールドの脱着が簡単、というところもショウエイが好きな理由です。

候補は「GT-Air」VS「Z-7」

今回は初のハーレー用ヘルメットということで、ジェットヘルも考えたのですが(ハーレーにはやっぱりジェットヘルが似合う!気がします。)、安全性を考えるとやはり一抹の不安を感じ、今回もフルフェイスを選ぶことにしました。

候補は2つ。「GT-Air」と「Zー7」です。

ショウエイ(SHOEI) バイクヘルメット フルフェイス GT-AIR PENDULUM(ペンデュラム) TC-1 (RED/BLACK) XL (頭囲 61cm)

GT-Airは最新機能満載のツーリング向けモデル。

開閉式インナーサンバイザーやマイクロラチェット式のアゴヒモ等を採用。

帽体はエアロフォルムで風切り音もかなり抑えられていそうです。

ショウエイ(SHOEI) バイクヘルメット フルフェイス Z-7 PARAMETER(パラメーター) TC-5(WHITE/BLACK)マットカラー M (頭囲 57cm)

一方、Z-7は超軽量モデル。とにかく軽く、帽体もコンパクトです。

ちょうど買い換えを考え始めた頃に、東京モーターサイクルショーがあったので、ショウエイ以外のメーカーも含め、あらゆるモデルを被りまくりました。

最近日本でも「SHOEI」「Arai」という二大巨頭に迫る勢いなのが「OGK」。

このメーカーにもなかなか惹かれるものが有りましたが、被り心地と重さ(なぜか僕にはちょっと重く感じた)、そして細かい部分の質感では、まだちょっと「ショウエイ」「アライ」のほうが上かな~ と思いました。

デザインの良さとコストパフォーマンスは大いに魅力的なのですが。

ただし、この時点では「発売間近」となっていたカーボンモデル「AEROBLADE-5R」は相当軽く、その外観も含め、かなり魅力的でした。

(ちょっと予算オーバーでしたが。)

AEROBLADE-5R 出典:OGKホームページより

SHOEI 「GT-Air」

やはり候補はSHOEIの2商品。実際に被ってみて確かめてみました。

先ずは「GT-Air」

持ってみるとZー7よりは重めですが、被ってみるとバランスがいいのか、十二分に軽く感じます。全体のフォルムはやや前後に長いエアロフォルムで、実際に走っている時の風切り音は相当抑えられているんだろうなあ、と思われます。

特徴的なのは開閉式インナーサンバイザー。ヘルメットをかぶった状態でも簡単に出し入れが出来るので、太陽がまぶしければ走りながらでもONにでき、トンネルなど暗くなった時は即座にクリアシールド状態に戻せます。ツーリングの時などはかなり便利でしょうね。

ただ、正直なところ、僕は見た目が今一つ好きになれません。多少不便でもスモークシールド(僕の場合はライトスモークを選びますが)をつけた方がかっこいいと思います。

もちろんGT-Airにも別売りでスモークシールドもあるのですが、インナーバイザーがあるのにわざわざ買わないですよね。

また、顎ひもは画期的な「マイクロラチェット式チンストラップ」です。従来のDリングによる締め方ではなく、ラチェット機構によりワンタッチで顎ひもを締める事が出来ます。これならグローブをはめたままでも締められそうな気がします。

ただ、この画期的な機構である「マイクロラチェット式チンストラップ」も、長年Dリングによる締め方に慣れた僕には、今一つなじめませんでした。ヘルメットをかぶる時、顎ひもを左右に引っ張りながら頭を入れる、というやり方をしようとしても、マイクロラチェット機構がちょっと邪魔で、顎ひもをしっかり握りにくいのです。

まあ、この辺は慣れの問題もあるのだと思いますが・・・。

※ちなみに、GT-Airでどうしてもこの「マイクロラチェット式チンストラップ」が気に入らない場合、ショウエイに送って(有償ですが)通常のDリング式ストラップに交換してもらう事も出来るようです。

SHOEI Z-7

もう一つの候補、というか、大本命のZ-7です。

とにかく帽体が小さく、非常に軽いです。これがすべて。

僕の場合はMサイズですが、このZ-7はMサイズとSサイズで帽体のサイズが違うので、Sサイズであればさらにコンパクトです。(GT-AirはS、M共通サイズ)

内装は場所によって柔らかい起毛素材と高吸放湿性ナイロン素材を使い分けていて、高級感があり、包み込むような感触です。

帽体の下の淵のラインは両耳の下のところで窪んでいて、ヘルメットの脱ぎ着をしやすくしているそうです。確かに言われると被るときの抵抗が少ないような気がしますが、それより横から見たときのデザイン上のアクセントにもなっていてカッコイイです。

こちらはオーソドックスなDリング式のチンストラップ。初心者の方は慣れていないと面倒に感じるかもしれませんが、僕なんかはこちらの方が慣れ親しんでいるので、微妙な締め具合の調節などがやりやすく、やっぱりこっちがいいなあ、と感じます。

「GT-Air」と「Z-7」、選んだのは・・・

「GT-Air」と「Z-7」。どちらも甲乙つけがたいところですが、やや価格が安いのと、より小さく軽い事、シンプルで慣れ親しんだチンストラップ、という事で、Z-7かなあ、というのがこの時点での僕の結論でした。

ただし、デザインで気に入ったのがあれば、逆転するかも・・・、という感じです。

実際は東京モーターサイクルショーの後も、なかなか決めきれず、GT-Airも含め、どれにしようかといろいろと悩んでいました。

Z-7 も GT-Air もカッコイイデザインが沢山あって迷います。

いや、やっぱりハーレーだし、シンプルに単色の方がいいかなあ・・・なんて考えだすといつまでたっても決まりません。

さんざん悩んだ挙句、ネットで評判や実売価格も調べまくった結果、最終的には「Z-7 FRAGGER」に決めました!

ショウエイ(SHOEI) フルフェイス Z-7 FLAGGER TC-5 Mサイズ 生活用品 インテリア 雑貨 バイク用品 ヘルメット 14067381 [並行輸入品]

ところが・・・

ところが・・・

ようやく決まって”ポチッ”っとしようと思ったら、以前見たときに比べて値段がずいぶんと上がっています。しかも1万円近く。オーマイガーッ!

ネットの価格が時に上下することは承知していましたが、あまりの価格差。しかも同じZ-7にもかかわらず、デザイン違いで全然価格が違うし、さらには同じ商品でもサイズ違いで全然価格が違っているのには驚きました。しかも日々価格が目まぐるしく変わります。

一度は結論を出していたにもかかわらず、これでまた迷い始めました。

「Z-7 のTERMINUSもいいなあ。いや、単色のブラックがかなり安いし、これだって悪くない。・・・」

もう全然決まりません。

ついには「そもそも、今すぐ買い替えないといけないものでもないし・・・」と思い始める始末。

あまりに悩み疲れたので、しばらく忘れる事にしました。

***

そうこうしているうちにゴールデンウイークが始まりました。

折角の連休。ツーリングに行きたいところでしたが、なんやかんやと雑用が入り、なかなか走りにいけません。そんな折、バイク乗りの友人から、GW最終日にツーリングのお誘いが。

二つ返事でOKした後、「そういえば暫くエンジン掛けてないし」と思ってMYロードスターをちょこっと引っ張り出し、近所をぐるっと一周。

そんな折、信号待ちでシールドを上げると、目の前になにやら長い紐のようなものが・・・。

「ん?なんだこれ。」

引っ張ってみたところ、ゴムひものようです。

「あーーー!」

それはヘルメットのシールドゴムでした。こりゃあダメだあ~。完全に寿命です。

***

いよいよ意を決し、買い替える事にしまっしたが、バイク用品店へ行く時間はなかったので、急いで家へもどり、値段も見ずにポチッとしました。

(ポチッた後で値段を見たら・・・高かった。涙)

”南米の大河” のような名前のサイトで購入したのですが、この時点では「在庫有り」の表示でした。

僕はプライムの会員ではないので、通常配送にはなりますが、ツーリングに行く日まではまだ4日ほどあるので、「まあ、届くでしょ!」と思っていました。

ところが、待てど暮らせどヘルメットは届かず。

とうとうツーリング前日になりましたが、結局ヘルメットは届きませんでした。(涙)

仕方なく、ツーリング当日はシールドゴムの切れたヘルメットで出発。

家を出て約1時間。海ほたるで友人と落ち合った瞬間、家人からのLINEメッセージが。

「ヘルメット届いたよ~(ハート)」

(ToT)

はい。悪いのは店で買わなかった私です。

Z-7にインカムを取り付ける

それでも翌週末はロードスターズの全国ミーティング参加の為、浜松へのツーリング予定。

楽しみにしつつ、GW開けの忙しい毎日を過ごしておりましたが、参加前日の夜になってインカム(MIDLAND の旧型。BT-X1FM)を取り付けていない事を思い出し、夜中に作業し始めました。

新品おろしたてのヘルメットの内装を外すのはちょっと勇気が要ります。

まずはチークパッドから。ホックで止まっているだけ。

3か所で留まっています。

ホックをはずしたら、帽体と内装の間に差し込まれている部分を引き抜きます。前側はこういう穴で引っ掛けれらているので、下に引き抜きます。

後ろ側は後ろ向きに穴が開いているので、下に引っ張らない事。矢印のとおり前に向けて引っ張ります。

イヤーパットは4つの爪で引っかかっているだけなので簡単に外れます。するとインカムのスピーカーを埋め込む穴が見えてきます。(ピンボケごめん!)

続いてセンターパッドを外します。まず後ろ側のホックを左右に2箇所外します。

続いて前。隙間に挟まれているだけなので、下に引き抜きます。

とれました。

内装が外れました。洗濯するときは顎ひものカバーも外しましょう。

僕のインカム(MiNIDLAND )の本体固定ベースを取り付けます。以前はベースプレートをヘルメット帽体と内装の間に差し込みます・・・なのですが、隙間が狭く、きちんと奥まで入りません。

なので、あきらめて素直に付属の両面テープで貼りつけます。

左右のスピーカーとマイクに配線を引き回します。

この写真を見ると、きれいに穴に収まっているように見えますが、これではイヤーパッドをかぶせる事が出来ません。

そこで、イヤースピーカーのカバーを外します。

これですっぽり収まりました。スピーカーの裏側に両面テープを貼って穴におさめます。

上手く収まったら、上からカバー(イヤーパッド)をかぶせます。

あとは分解したときと逆の手順でチークパッドを差し込んでいきます。 本体からの配線が干渉するので、差し込み部分に切れ込みを入れました。最初パンチャーで穴をあけようと試みたのですが、いい位置に開けられず、結局はさみでカットしました。

完成です!こんな感じになりました。」

ちょちょいと出来るかと思ったのですが、不器用なわたくしなので、結構時間がかかりました。おかげでツーリング前夜なのに夜更かし。翌朝は起きられず出発がかなり遅くなりました(笑)。

まあ、次回からはちょちょいと出来ると思います。

ちゃんとスピーカーをおさめる場所があるので、ヘルメットをかぶっても耳が痛くなったりしません。見た感じもすっきり収まって万々歳!です。

・・・が、この翌々日に大雨でインカムが壊れました。(涙)

Z-7インプレッション

翌日、東名高速に乗って浜松までツーリング。

新しいヘルメットの内装は、最初こそちょっときつく感じましたが、すぐになじみ、きわめて快適です。メガネも以前のヘルメットに比べ、ツルの部分が引っかからずスルリと入ります。この点だけでも買ってよかった!

そしてインカム。スピーカー用のくぼみがあるおかげで耳が痛くなるようなことはありません。

インカムのスピーカーの位置決めというのは結構難しく、変な位置につけると耳が押し付けられて痛かったり、よく聞こえなかったりします。なので、スピーカーの位置を決めてはかぶり、また調整してはかぶり、といった繰り返しが必要だったりするんですが、このヘルメットはあらかじめ位置が決まっているわけで、そういう苦労が一切ありません。

走り始めると、まず軽い。今までのモデル(XR-1100)も軽かったので、劇的に違う感じはしませんが、それでも明らかに軽いのが実感できます。

高速道路に入って速度が上がると、カタログやHPでうたっている音の静かさは、さほど今までと違うようには思えません(まあうるさくはないですが。)。

ただ、それより風圧や負圧によるヘルメットの揺れが少ないのがわかります。これは僕の様なノンカウルのバイクに乗る人間には非常にありがたく、おそらく長距離になればなるほど、疲労の度合いが違ってくるだろうと思います。

ベンチレーションも試しましたが、まだそれ程暑い季節でもないので、あまり今までのヘルメットとの大きな違いは実感できません。もちろん、風が抜けていくのは感じるので、今までのヘルメットと同等以上であることは間違い無いと思います。

浜松からの帰路、警報が出るほどの土砂降りの中を数時間、高速道路を走って帰ってきましたが、ピンロックシールドのおかげでシールドが曇る事は一切ありませんでした。さすがにあの豪雨だったので、最後にはどこからかわずかに雨水が中に入り込んできましたが、状況を考えれば全く問題ない、というか、この新しいZ-7じゃなかったら、さぞかしひどいことになっていたんだろうなあ、と思いました。

ちょっと不安なのは初めて買ったマット塗装のヘルメットだという事。なんか傷つきやすいんじゃないか?と心配なのですが、はたしてどうなんでしょうか?

まあ、大枚はたいて買ったおニューのヘルメット。これから大事に使っていきたいと思います。

追伸:

大雨で動作がおかしくなり、ラジオしか流れなくなった(しかもまともに受信しない)僕のインカム。

「電源は入るし、きっと初期化すれば治るはず」

と高を括っていたのですが、パソコンにつないで初期化したものの、全然治らず。(ToT)

ヘルメット買って財布の中身は空っぽだし。さて、どうしたもんでしょうか(涙)

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