一人旅はさびしい?
僕の場合、ツーリングは日帰りが殆どですが、年に1,2回は泊りがけのツーリングに出かけます。仲間数人で出かける事が多いですが、一人で泊りツーリングに行く事もあります。
一人で泊りツーリングに行くときは、あらかじめ宿を予約していく事もありますが、大まかな行先だけを決め、宿泊場所は当日現地探すで、という事が多いです。
宿が決まるまではチョット不安だったりもしますが、勝手気ままに好きなだけ走って、しかも帰り道を考えなくてよい、というツーリングはホントに開放的な気分を味わえます。
ところが、泊りで一人旅に行く、という話をすると、「いいなあ」「すごいなあ」という人もいますが、逆に「え!一人で行くの?」「さびしくない?」「変わってるね」なんていう反応が結構返ってきます。
「そうかなあ~。気楽だし、のんびりできるし。楽しいよ。」と言っても、「だって、話し相手もいないんでしょ?」と言われたり・・・。まあ人それぞれ、といえばそれまでですが。
世界一周自転車旅をした著者が、日本再発見の旅へ
著者の石田ゆうすけ氏は僕と同じ和歌山県の出身。大学の時に自転車で日本一周、社会人になって3年後に7年半をかけて自転車で世界一周を果たした人物である。
この世界一周の自転車の旅は『行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅』『いちばん危険なトイレといちばんの星空―世界9万5000km自転車ひとり旅〈2〉』などの著書として出版されている。
今回僕がお勧めする「道の先まで行ってやれ! 自転車で、飲んで笑って、涙する旅 」は、そんな石田ゆうすけ氏が世界一周の旅から帰ってきて数年、あらためて日本各地を自転車でめぐり、その旅で感じたことを綴った紀行文です。久々に日本国内を自転車旅をする著者は、その旅で違和感を覚えます。以前日本一周をした時に感じた旅の感動がなぜか感じられない。それは日本が変わってしまったのか、それとも自分自身が変わったからなのか・・・。そんな自問自答を繰り返しながら、それでもやっぱり最後には、旅の素晴らしさを再発見する、そんな一冊です。
自転車旅とバイク旅の共通点
この本はバイクではなく、自転車旅の本です。ですが、一人気ままに旅する事の楽しさ、面白さが沢山綴られています。そしてそれは、おそらくバイクツーリングでも同じように出会える面白さであり、楽しさだろうと思います。
見知らぬ土地での素晴らしい風景との出会い、日本各地の料理、風土、習慣との出会い、そして各地での個性的であたたかい人々との出会い。
この一冊を読めば、きっとあなたも一人旅をしてみたくなると思いますよ。